3秒でげーむおーばー。

【PS4/Switch】十三機兵防衛圏 レビュー

2022/04/19
レビュー 0
PS4ソフト Switchソフト アドベンチャー
Switch版「十三機兵防衛圏」を購入しました。

ストーリーの評判が凄くいいゲームだったので購入しました。PS4版との違いは通常版と限定版の違いがなくデジタルアートワークスが付いてくること・崩壊編で使える武器が全員2つずつ増えたこと・英語音声に切り替えできるようになったことぐらいとの事。
この記事に辿り着いた人に言うのもアレですが、とりあえず自分で体験版を遊んでみてストーリーが気になったら製品版購入に踏み切ってしまっていいと思います。それぐらい事前情報なしで遊んで欲しいゲーム。
エンディングまでにかかった時間は25時間ほど。そのうち3分の2以上がアドベンチャーパートを読んでいる時間でした。
当記事では物語の核心部分は載せていませんが、黒塗り部分にネタバレが含まれているので閲覧注意です。

・タイトル:十三機兵防衛圏
・発売元:株式会社アトラス
・開発元:ヴァニラウェア
・対応ハード:PS4/Switch
・定価:
-PS4版:通常版8980円(税抜) /限定版14980円(税抜)
-Switch版:7678円(税込)
・発売日:
-PS4版:2019年4月14日
-Switch版:2022年4月14日
・ジャンル:ドラマチックアドベンチャー
・CERO:C(15歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©ATLUS ©SEGA All rights reserved.
・公式サイト:https://13sar.jp/switch/

どういう人にオススメ?
・SFな世界観が好きな人!
・読み応えのあるアドベンチャーゲームを探している人!

良かった点
・アドベンチャーパートは13人のストーリーが複雑に交錯していて読み応えバツグン
・ロボット兵やタイムスリップなどサイエンス・フィクション要素満載
・3つのゲームモードが繋がっていて1つの壮大な物語を描いている
・用語集である究明編が用意されている

賛否両論?点
・SFらしく物語を詳しく理解するハードルは高め
・複数人のエピソードを並行して読まないといけないため細かい所を忘れやすい
・崩壊編は近距離メインの機体が不憫な気もするバランスになっている

備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)




13人の主人公の物語が交差する「追想編」と振り返りができる「究明編」


アドベンチャーパートは追想編と名が付いており、13人の高校生が機兵に乗って戦うことになるまでの過程を描いています。
なぜ齢20にも満たない子ども達がロボットに乗って戦うのか、なぜ戦う怪獣たちも機械っぽい見た目なのか、パッと見でも謎がいっぱい湧いてきて読み始めからワクワクさせてきます。
ロボットものって見た目がギラギラしがちなイメージなのですが、本作のグラフィックは水彩画っぽいデザインで光も優しい感じなのが意外性があっていい感じ。メイン舞台が昭和終盤ということもあってどことなくノスタルジーを感じさせてきます。
1985年がメインの時間軸となっていて多くの主人公はこの時代の出身ですが、たまに過去は1940年代・未来は2025年からタイムスリップしてやってきている子もいます
1940年代から来た2人(三浦慶太郎&比治山隆俊)は戦時下出身ということもあってかしっかりしている一方で戦後発祥の文化や洋食に疎かったり、2025年から来た如月兎美はネットがなくて調べ物が大変と嘆いていたり、とジェネレーションギャップ?を感じている場面があるのも好き。
1985年と言うとギリ昭和世代になるものの平成になるまでそう遠くない時代ということもあってか、ゲーム中の景色もあまり古臭い感じはせず現代と変わらないなーという印象でした。私が平成生まれで昭和のことを知らないのも関係しているかもしれませんが…。
強いて言えば、バスが厳ついこととと公衆電話の伝言サービスが出てくるところは昭和っぽいポイント。後は誰も携帯を持っていないので友達との連絡手段が口頭だけなのも昔ならではかも。
既に機兵やタイムスリップというワードが出ている通り、本作のジャンルはサイエンス・フィクションとなっています。しかも壮大な部類の。
他にもアンドロイドや機兵やドローンロボットなど超ハイテクな技術がめいっぱい登場します。最後までSF要素たっぷりなので、そういうのが好きな人にはぜひ最後まで読んで欲しいです。
それと同時にジュブナイルものでもあるので、友達の家に行ってゲームで遊んだり・恋をしたりと青春を謳歌している様子も見られます。高校生活を送る日常と突然SF要素が出てくる非日常が表裏一体となっている構成が好き。

ゲームシステムは周りの人に話しかけたり・気になる所を調べたりしてフラグを立てていくことで話が進むタイプ
途中で見聞きした言葉のうちキーワードはクラウドシンクと呼ばれる語彙群に登録され、Xボタンを押すことでその言葉を呼び出せます。
このクラウドシンクは特定のエピローグや回想シーンに入るのに必要となることもあり、物語を知る上でも進める上でも重要。話せる人物の近くで言葉を選ぶことで質問や発言もできます。
自分の行動次第で結末が分岐するエピソードも稀に存在しますが、チャートだと分岐しているように見えていても実際には周回数で結末が変わるというパターンがほとんどでした。選択を間違えるとゲームオーバーになるとかもないし、基本的には一本道のシナリオと考えてもらって大丈夫です。
エピソード1つは大体5~10分ぐらいで読了できる程度のボリュームですが、それが13人×8~10個ぐらいあるのでテキスト量はかなり多め。しかもフルボイス。

エピソード毎に明確に主人公が決まっているものの、全員が同じ高校に集まっていることもあってある主人公の話に別の主人公が出てくることが非常に多く・同じ場面を複数人の視点から体験することも少なくないです。
突拍子の無い行動を取っているように見える人物も主人公として動かしてみるとちゃんと動機があったり、ある人から見ると普通の場面に見えても他の人から見ると異常だったり逆もまた然りで、視点を変えられるという要素をちゃんと活かしたストーリー構成になっています。
個人的に印象に残った場面で例を挙げると、鞍部十郎の親友が実は脳内に移植されたもう1人の人格だったというのが衝撃的だったのですが、確かに他の主人公の視点ではその親友が一切登場しないし・十郎が空中に話しかけている場面もあって凄く納得がいきました。複数の視点で見るからこそ説得力が凄い。
先が気になるストーリーなので特定の主人公の話だけひたすら読み進めたいという人もいると思いますが…ある程度進めるとエピソードロックがかかってしまい、他キャラの話を進めて特定のエピローグにたどり着くか・崩壊編をある程度進めないと次を読めなくなります。
元の主人公の話を再開する時には「今どこまで進めたっけ?」となったことも少なくないのはちょっと難点かも。他主人公のネタバレを防ぐためにとりあえずロックするのはわかるのですが、単純に頻度が高いので複数キャラのエピソードを同時に進めることとなり記憶キャパが火を噴いてました。
…とは言ったものの、他主人公のエピソードでロックされているキャラの話を復習できることも多いのでプレイ間隔を開けなければ大丈夫です。1ヶ月とか開けるとさすがに厳しいとは思いますが…。
それに加えて、過去や夢の回想が結構な頻度で入ったり・時間軸が前後したり・一部の人物は記憶喪失してたりで、序盤から読み手をあえて混乱させてくるような物語構成となっていてとても難解です。
こんな感じで道中はとても複雑ですが、最終的には崩壊編のエピソードに収束していくし、真相もしっかり明かされるのでスッキリ終わります。しっかりSFしていて読了時の充足感も強く、4期ぐらいあるアニメを一気に見終えたような気持ちになりましたが不思議と疲れませんでした。
主人公全員が腐ることなく活躍するし、伏線のばら撒き方と回収の仕方も良くて個人的には良質なストーリーだと思います。色んなエピソードを見ることでジグゾーパズルの如く謎という穴が少しずつ埋まっていくので続きが気になって仕方なかったです。
時間があるのなら、記憶もやる気も冷めない内に一気に読み進めることをオススメします。

専門用語が頻出しがちなSFモノだと用語集が欲しくなりますが、本作はちゃんと用語を一箇所にまとめてくれています
それが究明編と呼ばれるモードで、ほぼ全てのキーワードをイラスト付きで網羅しており考察用資料としても優秀です。

用語を見る以外に、追想編や崩壊編のイベントシーンの振り返りもできる他、崩壊編で手に入るミステリーポイントを消費してロックされているキーワードを閲覧することができるようになります。
載っている情報にはゲーム攻略向けの内容といったメタ的な物はほとんどなく、世界観的にどんなものなのかを語る純粋な資料集と言った感じ。

タワーディフェンスパートの「崩壊編」


崩壊編は追想編から繋がるもう1つのメインモード。ダイモスと呼ばれる怪獣たちの進行を食い止めるのが目標です。
最大6人の機兵を攻撃役として出撃させ、ターミナルと呼ばれる中枢区画を一定時間守りきるか・全ての敵を殲滅すれば勝利となるコマンド選択式のタワーディフェンスとなっています。
機兵はHPが減っても再起動することで全快して戦線復帰できますが、立て直し中にダメージを受けてしまうと死亡してしまいます。誰か一人でも死亡するか・ターミナルが落とされるとゲームオーバーです。
難易度はCASUALNORMALSTRONGの3段階。NORMALでもそこまで難しくなく全部通して2~3回やり直した程度ですが、ストーリーだけ読みたい人はCASUALにしてしまえばOK。
クリアだけなら詰まることはないとはいえ、ステージクリア後の評価でランクSを取ったり・ミッションをクリアすることでしか解禁されない究明編用のキーワードもあるので100%クリアを目指す場合は少し大変かも。
特にランクSを目指すとなると、ターミナルや街の防衛具合以外にユニットの被ダメージ量も割とシビアに評価されるので意外と難しい。そのせいでダメージを受けやすい近距離専門の第1世代を出撃させにくくなっていますが…。

13人の主人公達は全員がユニットとして出撃可能で、機体の世代(第1世代第2世代第3世代第4世代)で性能が大きく別れています。
第1世代は近接型第2世代は万能型第3世代は遠距離型第4世代は飛行型。それぞれが役割を持っているので敵のタイプに合わせてバランスよく投機するのがベスト…という感じに制作側は作りたかったのだと思います。
しかし実際には、強化が進むと第2〜4世代が強くなっていく一方で第1世代が割を食らっているように感じました。第1世代はゲーム後半になると遠近両用の第2世代に役割が食われがちでした。
第2世代は遠距離技も覚えて近接技も「プラズマアーク溶断機」が燃費は悪いものの強力、第3世代は遠距離技を豊富に覚えるためロングレンジ性能がバランスよく強く、第4世代は「インターセプター」というドローンを飛ばす技の他に多数の遠距離技やバリアといったサポート技を覚える上に本体の機動力も高いです。なので最終的には遠距離を第3世代&第4世代に・遠距離兼近距離を第2世代に任すことが多かったです。
時間がかかったところで評価が落ちるわけではないので、ランクSクリアを優先するとどうしても防戦傾向になって第2〜4世代が遠距離からチクチクする戦法になりがち(遠距離だけで十分に戦える場面が多いのも近接が使いにくく感じる原因の一つかも…)。たまーに威力が低い攻撃が効かない敵もいるのでそれは第2世代が近づいて倒す感じ。
逆に第1世代は近距離技ばかりでE.M.Pを使わない限りは飛んでいる敵やミサイルに対する有効打を持たないせいで飛行型の敵が多くなる後半が辛すぎる…。「対空防衛フレア」をとりあえず張っておけばミサイルを落とせるという意味では便利でしたが、そのために出撃させるのもなんだかな…という感じでした。
ここまで第1世代の事をボロボロに言っていますが、ちゃんと強みもあって近接攻撃役としては第2世代よりも有能だし・E.M.P付きの技を覚えるので手間はかかるものの単体でも飛行型を処理しに行くことはできるし・中盤以降も飛行型が少ないのがわかっているステージなら十分以上に戦えるので、扱いがちょい難しいだけで決して戦えないわけではないです。Sランクを取るための条件との相性が悪いのと遠距離攻撃の汎用性が高すぎる仕様のせいで相対的に不憫に思えるだけで…。
第1~3世代は地上型ということで移動する際も道に沿って歩く必要があり敵が道を塞いでいて辿り着けないケースもある一方で、敵にとうせんぼうされず飛んでいける第4世代は段違いに機動力が高いです。代わりとして防御が脆いので特攻しにくいという短所はあるものの、遠距離技やバリアやらでそれをカバーしまうぐらい長所が強いというパターン。
ついでに、地上型の進行通路を指定する際に毎回目的地までの道筋を実際になぞらないといけないのがちょっとめんどいと思ったので、行きたい所を指定すると最短経路を自動で割り出してくれる機能があると嬉しかったかも。

世代による違いの他にも、主人公によって覚えるパッシブ技やパイロットスキルという特性が異なるという要素も存在します。特にパイロットスキルは仲のいい友達や追想編で関係があった人物と一緒に出陣すると強化されるという設定的にもちょいエモな仕様。
性能的には、第4世代の薬師寺恵がインターセプターの数を増やすパッシブ技「ハイパーコンデンサー」を覚える上に、鞍部十郎がいると自身のステータスが強化される「今度は守ってみせる」「みていて、十郎」を覚えるので十郎と合わせてよく出撃させていました。
十郎の方も第2世代で「高出力プラズマアーク溶断機」なんていう最強クラスの近距離技を覚えるのでボス相手に大活躍でした。
一応本作には出撃させると脳に負担がかかるため連続では2回までしか出陣できないという制限があるのですが、出陣画面でYを押せば連勝ボーナスであるメタチップ増加が無くなる代わりに過負荷をリセットして好き自由に出撃させられるのであってないような縛りです。
パイロット達は出撃することで成長する他、機兵やターミナルはメタチップという通貨で強化や新技の習得もできます。敵もWAVEが進むほど強くなるので強化の重要性は高め。
なんだかんだこちらも普通に楽しめるレベルには楽しかったものの、ストーリーの方が気になりすぎて早く終わらせたくなる時も少なくなかったです。後ちょっぴり第1世代が不憫と思えなくもない仕様だったとは思います。
エンディング後は第4エリア「住礼区」も出てきます。10以上WAVEがある戦闘狂向けのエリアですが、クリア%には影響しない完全なオマケとなっています。
住礼区はやり込み要素なだけに難易度が高めなので、しっかり育成して敵の傾向に合わせたパーティを組まないと苦戦必死。大量にチョバム兵装(一定ダメージ以下を無効にするスキル)を持った敵が出てくるマップもあるので、そんな時は第1世代が輝いてきます。



総評:ストーリー部分は100点満点をあげたいレベルの良作アドベンチャー

主人公が13人もいながら割と均等に全員の出番があり、物語もちゃんと1つに収束していくストーリー構成が素晴らしいアドベンチャーゲーム。
無理にマルチエンディングにしてない点も個人的には好感が持てます。真エンドがどうこうで悩まなくていいし、苦手な周回作業をしなくて済むので助かります。
一方で崩壊編についてはゲームとして見れば平均点という感想です。あくまでもメインはアドベンチャー・息抜きでタワーディフェンスが遊べるゲームとして考えるのがいいかもしれません。
SF(特にロボットモノや時間移動モノ)が好きな人には問答無用でオススメできる作品。群像劇やジュブナイルものが好きな人にもオススメです。
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