【スマホアプリ/Steam/Switch】『7 Days to End with You』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
『7 Days to End with You』を購入しました。

言葉が分からない世界で1人の人物と共に7日間を過ごすアドベンチャーゲームです。架空言語を解読していくのが面白そうだと思ったので購入しました。
Switch版の発売に合わせてSteam版にもアップデートが入ったらしく、ギャラリーモードや新エンドが追加されているとのことなので、既プレイの方もこの期にまた遊んでみるといいかもしれません。ただしスマホ版はアップデート対象外との事。
7時間程度でトゥルーっぽいエンドに到達。ジャンル的にもネタバレ厳禁な作品なので、本記事でもネタバレ描写は極力避けるようにしています。



主人公が目を覚ますと誰かの家のベッドに寝ていたことに気がつきます。主人公は重度の記憶喪失に罹っているらしく、ここが何処なのか・自分が何者で何という名前なのか・それ以前にこの世界の言葉が一切わからないという状態からのスタートになります。
そんな主人公を匿ってくれたらしい赤い髪の人が色々喋りかけてくれますが、何せ言葉がプレイヤー視点からも見覚えのない文字で構成されていて読めないのでちんぷんかんぷんです。例えるなら、見知らぬ国にいきなり放り出されて保護されたは良いけれど現地の人とのコミュニケーションが取れない状況。
しばらく困惑していると赤い髪の人も言葉が伝わっていない事に気がついてくれて、紙に絵と文字を書いて単語の意味を教えてくれたり・指さした物の名称や何に使う物かを口頭で教えてくれます。現状で頼れるのはこの人だけですし、なぜか好意的なので甘えさせてもらいましょう。
赤い髪の人(名前はあるようですが読めない…)は言葉は通じないけれど色々教えてくれてすごく親切ではあるのですが、外に出ようとすると阻止してきたりなどほんの少し怪しさも感じます。性別も不明で、髪が長いので女性に見えて男性である可能性もワンチャン。
この赤い髪の人のセリフや紙に書かれた文章を元に、この世界で使われている言葉を解読していく作業がメインコンテンツ。わかりやすそうな単語から推測と検証を繰り返して辞書を埋めていくことで、ニュアンスや状況からも読み取れることが増えてきて少しずつ長い文章も理解できるようになっていきます。
わかる単語が増えていくことでプレイヤーの探究心を満たしてくれると共に、相手が伝えたい事を理解できるようになるコミュニケーション面での喜びも感じられるのも本作の魅力。未知の言語を1から解読していくゲーム性は言語学者もしくはターヘルアナトミアを翻訳する杉田玄白の気持ちを味わえて、今までになかったタイプの謎解きで凄く新鮮でした。
しかし、主人公は日が経つにつれて体調が悪化していくので7日間のタイムリミットが設けられています。7日目でエンドを見たらまた1日目からのやり直し。
でも単なるやり直しではなく、ゲーム内辞書に残したメモはそのまま次の周に引き継がれます。再度同じ7日間を過ごすことで読めるようになった部分から紐解き直していく、そんなゲームです。
単語には一応の正答となる意味が用意されているっぽいのですが、ゲーム内では最初から最後までネタバラシはありませんし、ネット上に転がっているのもファンの考察や推測であって公式の暗号図や単語表が公表されているわけではありません。そのため、同じ7日間を過ごしてもプレイヤー(=観測者)の捉え方次第で全く違う物語にもなり得てしまいます。
世界観だけでなく2人の関係性がどうなっているかを自分なりに想像力を掻き立てるのも楽しい作品なので、本当の本当に行き詰まるまでは攻略を一切見ないことをオススメします。解読作業の醍醐味だけでなく、ストーリー面での想像の余地も奪ってしまいかねないので…。
答え合わせも行う必要はなく、ストアページの紹介文にもある通り「正解は人それぞれ」でいい作品です。そういう理由でふんわりした物語が嫌だー!という人には残念ながら向いていないと思います。
一度出てきた単語はゲーム内の辞書へ自動的に登録してくれるのですが、この辞書がなかなかに便利。辞書はXボタンを押すか単語にカーソルを合わせてAボタンを押すと開くことができます。

辞書ではその単語が出てきたシーンを回想という形で見返すことができたり、自分で推測した訳や意味をキーボード入力でメモすることもできます。色を付ける機能もあるので品詞の種類なりで色分けする事も可能。
回想で思い出せるのは赤い髪の人との会話中に出てきた場面のみなのは注意。本や紙に書かれている単語は実際に見に行く必要がありますが、特定の日にしか見れない書類というのはなくて何回でも見直すことができるので安堵しました。
意味を辞書に書いておくと、その単語が出てきた時に字幕で表示してくれます。加筆修正もいつでもできるので、とりあえずでもそれっぽい意味が思いついた単語はメモっておいて、違うと感じたら消すなり修正するなりしていけばOK。
解読ガチ勢が文字の法則性までトコトン調べ上げていたりもするのですが、ほとんどの単語はそこまでしなくても意味を推測できるようにはなっています。ただし、1回~2回だけしか出てこない単語も少しあってそれらは推測困難なので、完璧を求めると文字列による解読に頼りたくもなるのはわかる気もします。
ネタバレにならない範囲のヒントとして、本作の言語には「てにをは等の助詞に値する単語はない」「過去形や未来形に変化したりはしない」「男性形・女性形・中性形に変化したりもしない」「主語が省略されることが往々にある」というルールがあります。名詞・形容詞・動詞・修飾詞・副詞しかないので文章としては非常に単純な構造をしていて、現実に存在する言語に比べると手探りでもやりやすくなっています。
逆に言えば、単語の意味がわかっていたとしてもある程度はこちらの脳内で補完しないといけない曖昧な文章でもあるという事です。それ故に尚更のことプレイヤーによって捉え方が変わってくる世界になっています。

開始直後のやり取りを終えたら、赤い髪の人の家中をある程度自由に探索可能になります。操作はポイントクリック式のアドベンチャーに近いもの。
手型のカーソルを物に合わせてAボタンを押すことで物について尋ねたり・棚を開けたり貼り紙を読んだりできます。まずは色々な物について聞いてみて、比較的わかりやすい名詞や形容詞から埋めていくといいかも。
行ける部屋は寝室・廊下・実験室・温室・キッチン。他にドアを調べると会話が発生して中を見ることができない部屋がありますが、会話の後に水が流れる音がするのでおそらくトイレだと思われます。
キッチンの奥にある椅子について尋ねると赤い髪の人を待機させることもできて、1人で調べ回る事も可能です。エンディングを分岐させるためには1人でないと調べられない物をチェックする必要があります。
ランダムで発生するイベントはなく周で発生するイベントやできることが変わったりもせず、7日目までは基本的に毎回変わらない日々を過ごす事になるので、アドベンチャーゲームとしてはボリュームが控えめにも感じられます。ただ、毎周同じシーンを見ることができるというのは前回までに意味が判明した単語とセリフとを照らし合わせやすいメリットがあるので、悪いとも言いきれない仕様。
途中で自分で単語を選択して伝えないといけない場面もあるのですが、そこで伝えた単語で相手の反応が変わったり・エンディングが分岐したりもします。上手く伝わるとわかりやすく喜んでくれるのでこっちも嬉しくなります。
エンド分岐フラグを踏んでいても7日目で伝えた言葉・選択肢を間違えると何のエンドも見られず1日目からのやり直しになってしまうのはかなりシビアですが、裏技でエンドの文字が見えた瞬間にソフトをリセットすれば7日目の最初からやり直せます。なので総当りも大変ですができなくはないです。
キッチンの鍋を調べると料理を作ったり、温室のジョウロを調べると植物のお世話をすることもできます。ちょっとしたミニゲームですが、ここにもたくさんの単語が出てくるので、言葉を理解するためには進んでやっていくことをオススメします。

料理のミニゲームを同じ日に何回もやっていると、できたものを食べてくれているのか赤い髪の人がぷっくりしてくるという小ネタを見つけました。次の日になると元に戻っていましたが…。
後は夜遅い時間に赤い髪の人を待機させていると船を漕いだりもして、この人の仕草が一々可愛いのもGoodポイントでした。ドット絵のグラフィックも全体的に可愛いです。
エンディングを4種類見ると解禁されるギャラリーモードにも、ちょっとした隠しコマンドがあったりするようです。暇があるならこちらも色々触ってみるといいかも。
しかし、出てきた単語を推測していく内に「知らない&理解できない」が「知っている&理解できる」に入れ替わっていくのが楽しいです。外国語を勉強して現地の人とコミュニケーションが取れるようになった時の喜びってこんな感じなのかなとも思いました。
言語学者体験をゲームの範疇で楽しめるのが本作の大きな魅力。紹介だけだと中々難しそうにも思えますが、大体の単語は文字列の法則性まで検証せずとも推測できるようになっているのに加えて、書き込み可能な辞書がゲーム内に用意されているのもありがたかったポイント。
万人受けはしないとは思いますが、物語の読み解き方でユニークさが光る作品です。最後まで曖昧なままの所が多いのも、想像の余地があるという意味では悪くありませんでした。
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言葉が分からない世界で1人の人物と共に7日間を過ごすアドベンチャーゲームです。架空言語を解読していくのが面白そうだと思ったので購入しました。
Switch版の発売に合わせてSteam版にもアップデートが入ったらしく、ギャラリーモードや新エンドが追加されているとのことなので、既プレイの方もこの期にまた遊んでみるといいかもしれません。ただしスマホ版はアップデート対象外との事。
7時間程度でトゥルーっぽいエンドに到達。ジャンル的にもネタバレ厳禁な作品なので、本記事でもネタバレ描写は極力避けるようにしています。
任天堂の公式オンラインストア。「7 Days to End with You ダウンロード版」の販売ページ。マイニンテンドーストアではNintendo Switch(スイッチ)やゲームソフト、ストア限定、オリジナルの商品を販売しています。


・タイトル:7 Days to End with You
・発売元:PLAYISM
・開発元:Lizardry
・対応ハード:
スマホ(Android/iOS)/PC(Steam)/Switch
・定価:
-スマホ版:650円(税込)
-Steam版:790円(税込)
-Switch版:1180円(税込)
・発売日:
-スマホ版:2022年1月17日
-Steam版:2022年2月7日
-Switch版:2023年1月26日
・ジャンル:
パズル / ビジュアルノベル / アドベンチャー / カジュアル
・IARC:12+(12歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©2022, 2023 Lizardry All rights reserved. Licensed to and published by Active Gaming Media Inc.
・公式サイト:
https://playism.com/game/7daystoendwithyou/
どういう人にオススメ?
・文字の解読に挑戦してみたい人!
良かった点
・言葉が全く分からない世界で意味を1つずつ推測していくユニークなゲーム性
・わかる言葉が増えるのに合わせて世界観を考察するヒントも増えていくのが楽しい
・搭載されている辞書がすごく便利
・赤い髪の人の反応が色々と可愛い
賛否両論?点
・周回毎に違うイベントが発生したりはしないのでボリュームは控えめに感じる
・一部の単語に登場頻度が少なく推測が困難なものもある
備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
・発売元:PLAYISM
・開発元:Lizardry
・対応ハード:
スマホ(Android/iOS)/PC(Steam)/Switch
・定価:
-スマホ版:650円(税込)
-Steam版:790円(税込)
-Switch版:1180円(税込)
・発売日:
-スマホ版:2022年1月17日
-Steam版:2022年2月7日
-Switch版:2023年1月26日
・ジャンル:
パズル / ビジュアルノベル / アドベンチャー / カジュアル
・IARC:12+(12歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©2022, 2023 Lizardry All rights reserved. Licensed to and published by Active Gaming Media Inc.
・公式サイト:
https://playism.com/game/7daystoendwithyou/
どういう人にオススメ?
・文字の解読に挑戦してみたい人!
良かった点
・言葉が全く分からない世界で意味を1つずつ推測していくユニークなゲーム性
・わかる言葉が増えるのに合わせて世界観を考察するヒントも増えていくのが楽しい
・搭載されている辞書がすごく便利
・赤い髪の人の反応が色々と可愛い
賛否両論?点
・周回毎に違うイベントが発生したりはしないのでボリュームは控えめに感じる
・一部の単語に登場頻度が少なく推測が困難なものもある
備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
目覚めたのは言葉が全く分からない世界

主人公が目を覚ますと誰かの家のベッドに寝ていたことに気がつきます。主人公は重度の記憶喪失に罹っているらしく、ここが何処なのか・自分が何者で何という名前なのか・それ以前にこの世界の言葉が一切わからないという状態からのスタートになります。
そんな主人公を匿ってくれたらしい赤い髪の人が色々喋りかけてくれますが、何せ言葉がプレイヤー視点からも見覚えのない文字で構成されていて読めないのでちんぷんかんぷんです。例えるなら、見知らぬ国にいきなり放り出されて保護されたは良いけれど現地の人とのコミュニケーションが取れない状況。
しばらく困惑していると赤い髪の人も言葉が伝わっていない事に気がついてくれて、紙に絵と文字を書いて単語の意味を教えてくれたり・指さした物の名称や何に使う物かを口頭で教えてくれます。現状で頼れるのはこの人だけですし、なぜか好意的なので甘えさせてもらいましょう。
赤い髪の人(名前はあるようですが読めない…)は言葉は通じないけれど色々教えてくれてすごく親切ではあるのですが、外に出ようとすると阻止してきたりなどほんの少し怪しさも感じます。性別も不明で、髪が長いので女性に見えて男性である可能性もワンチャン。
この赤い髪の人のセリフや紙に書かれた文章を元に、この世界で使われている言葉を解読していく作業がメインコンテンツ。わかりやすそうな単語から推測と検証を繰り返して辞書を埋めていくことで、ニュアンスや状況からも読み取れることが増えてきて少しずつ長い文章も理解できるようになっていきます。
わかる単語が増えていくことでプレイヤーの探究心を満たしてくれると共に、相手が伝えたい事を理解できるようになるコミュニケーション面での喜びも感じられるのも本作の魅力。未知の言語を1から解読していくゲーム性は言語学者もしくはターヘルアナトミアを翻訳する杉田玄白の気持ちを味わえて、今までになかったタイプの謎解きで凄く新鮮でした。
しかし、主人公は日が経つにつれて体調が悪化していくので7日間のタイムリミットが設けられています。7日目でエンドを見たらまた1日目からのやり直し。
でも単なるやり直しではなく、ゲーム内辞書に残したメモはそのまま次の周に引き継がれます。再度同じ7日間を過ごすことで読めるようになった部分から紐解き直していく、そんなゲームです。
単語には一応の正答となる意味が用意されているっぽいのですが、ゲーム内では最初から最後までネタバラシはありませんし、ネット上に転がっているのもファンの考察や推測であって公式の暗号図や単語表が公表されているわけではありません。そのため、同じ7日間を過ごしてもプレイヤー(=観測者)の捉え方次第で全く違う物語にもなり得てしまいます。
世界観だけでなく2人の関係性がどうなっているかを自分なりに想像力を掻き立てるのも楽しい作品なので、本当の本当に行き詰まるまでは攻略を一切見ないことをオススメします。解読作業の醍醐味だけでなく、ストーリー面での想像の余地も奪ってしまいかねないので…。
答え合わせも行う必要はなく、ストアページの紹介文にもある通り「正解は人それぞれ」でいい作品です。そういう理由でふんわりした物語が嫌だー!という人には残念ながら向いていないと思います。
一度出てきた単語はゲーム内の辞書へ自動的に登録してくれるのですが、この辞書がなかなかに便利。辞書はXボタンを押すか単語にカーソルを合わせてAボタンを押すと開くことができます。

辞書ではその単語が出てきたシーンを回想という形で見返すことができたり、自分で推測した訳や意味をキーボード入力でメモすることもできます。色を付ける機能もあるので品詞の種類なりで色分けする事も可能。
回想で思い出せるのは赤い髪の人との会話中に出てきた場面のみなのは注意。本や紙に書かれている単語は実際に見に行く必要がありますが、特定の日にしか見れない書類というのはなくて何回でも見直すことができるので安堵しました。
意味を辞書に書いておくと、その単語が出てきた時に字幕で表示してくれます。加筆修正もいつでもできるので、とりあえずでもそれっぽい意味が思いついた単語はメモっておいて、違うと感じたら消すなり修正するなりしていけばOK。
解読ガチ勢が文字の法則性までトコトン調べ上げていたりもするのですが、ほとんどの単語はそこまでしなくても意味を推測できるようにはなっています。ただし、1回~2回だけしか出てこない単語も少しあってそれらは推測困難なので、完璧を求めると文字列による解読に頼りたくもなるのはわかる気もします。
ネタバレにならない範囲のヒントとして、本作の言語には「てにをは等の助詞に値する単語はない」「過去形や未来形に変化したりはしない」「男性形・女性形・中性形に変化したりもしない」「主語が省略されることが往々にある」というルールがあります。名詞・形容詞・動詞・修飾詞・副詞しかないので文章としては非常に単純な構造をしていて、現実に存在する言語に比べると手探りでもやりやすくなっています。
逆に言えば、単語の意味がわかっていたとしてもある程度はこちらの脳内で補完しないといけない曖昧な文章でもあるという事です。それ故に尚更のことプレイヤーによって捉え方が変わってくる世界になっています。
家の中を色々調べて色々知っていく

開始直後のやり取りを終えたら、赤い髪の人の家中をある程度自由に探索可能になります。操作はポイントクリック式のアドベンチャーに近いもの。
手型のカーソルを物に合わせてAボタンを押すことで物について尋ねたり・棚を開けたり貼り紙を読んだりできます。まずは色々な物について聞いてみて、比較的わかりやすい名詞や形容詞から埋めていくといいかも。
行ける部屋は寝室・廊下・実験室・温室・キッチン。他にドアを調べると会話が発生して中を見ることができない部屋がありますが、会話の後に水が流れる音がするのでおそらくトイレだと思われます。
キッチンの奥にある椅子について尋ねると赤い髪の人を待機させることもできて、1人で調べ回る事も可能です。エンディングを分岐させるためには1人でないと調べられない物をチェックする必要があります。
ランダムで発生するイベントはなく周で発生するイベントやできることが変わったりもせず、7日目までは基本的に毎回変わらない日々を過ごす事になるので、アドベンチャーゲームとしてはボリュームが控えめにも感じられます。ただ、毎周同じシーンを見ることができるというのは前回までに意味が判明した単語とセリフとを照らし合わせやすいメリットがあるので、悪いとも言いきれない仕様。
途中で自分で単語を選択して伝えないといけない場面もあるのですが、そこで伝えた単語で相手の反応が変わったり・エンディングが分岐したりもします。上手く伝わるとわかりやすく喜んでくれるのでこっちも嬉しくなります。
エンド分岐フラグを踏んでいても7日目で伝えた言葉・選択肢を間違えると何のエンドも見られず1日目からのやり直しになってしまうのはかなりシビアですが、裏技でエンドの文字が見えた瞬間にソフトをリセットすれば7日目の最初からやり直せます。なので総当りも大変ですができなくはないです。
キッチンの鍋を調べると料理を作ったり、温室のジョウロを調べると植物のお世話をすることもできます。ちょっとしたミニゲームですが、ここにもたくさんの単語が出てくるので、言葉を理解するためには進んでやっていくことをオススメします。

料理のミニゲームを同じ日に何回もやっていると、できたものを食べてくれているのか赤い髪の人がぷっくりしてくるという小ネタを見つけました。次の日になると元に戻っていましたが…。
後は夜遅い時間に赤い髪の人を待機させていると船を漕いだりもして、この人の仕草が一々可愛いのもGoodポイントでした。ドット絵のグラフィックも全体的に可愛いです。
エンディングを4種類見ると解禁されるギャラリーモードにも、ちょっとした隠しコマンドがあったりするようです。暇があるならこちらも色々触ってみるといいかも。
総評:言葉がわかっていくと世界の秘密も紐解かれる、新感覚の良作アドベンチャーゲーム
知らない場所で知らない人物がいて知らない言葉を話す、知らない尽くしから始まる新感覚のアドベンチャーゲーム。文字すら全然読めないので最初は本当にわからないことだらけです。しかし、出てきた単語を推測していく内に「知らない&理解できない」が「知っている&理解できる」に入れ替わっていくのが楽しいです。外国語を勉強して現地の人とコミュニケーションが取れるようになった時の喜びってこんな感じなのかなとも思いました。
言語学者体験をゲームの範疇で楽しめるのが本作の大きな魅力。紹介だけだと中々難しそうにも思えますが、大体の単語は文字列の法則性まで検証せずとも推測できるようになっているのに加えて、書き込み可能な辞書がゲーム内に用意されているのもありがたかったポイント。
万人受けはしないとは思いますが、物語の読み解き方でユニークさが光る作品です。最後まで曖昧なままの所が多いのも、想像の余地があるという意味では悪くありませんでした。
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