【マルチプラットフォーム】『アクトレイザー・ルネサンス』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
『アクトレイザー・ルネサンス』を購入しました。

9月24日公開のニンテンドーダイレクト直後にゲリラ配信開始されたソフトです。スーファミで発売された「アクトレイザー」のリメイク作品ですが原作は未プレイ。
情報が出たのも上記のニンダイが初ですが、Switch以外の機種も同時に配信開始されています。私が購入したのはSwitch版。
2Dアクション・街づくり・リアルタイムストラテジーという、あんまり接点のない組み合わせから成る文字通りの「神」ゲー。クリアまでにかかった時間は12時間ほど(裏ボス含めると15時間程度)。



プレイヤーは1人の神として人間を見守りつつ・文明発展の邪魔をしてくる魔物を直々に出向いて倒していきます。
最初に紹介する2Dアクションパートでは神の力が宿った石像を操作します。石像と言っても操作時はほぼ人間と変わらない姿。
Aボタンで剣による攻撃を行い・Lスティックによって攻撃方向を調整できます。↑なら切り上げ・↓なら足払いなど、振り方の使い分けはオリジナルにはない新要素とのこと。
ある程度物語が進むと魔法た使えるようになり、Xで魔法発動・X長押しで使う魔法の切り替えができます。魔法はMP(青いゲージ)を消費してしまう代わりに火力が高いのでボス戦まで温存推奨。
敵の攻撃はLスティック↓でしゃがむことで防御する、もしくはLで発動するバックステップでかわせます。しゃがみはあくまでもダメージを軽減できるだけで多少なりとも体力が減ってしまいますが、バックステップの方は無敵時間が長いので後ろに下がることにさえ慣れてしまえば便利。
アクションパートが挟まるタイミングは新しい土地を開拓する時・その土地を開拓し終わった時にボスがいるダンジョンに挑む時、街づくりパート中に魔物の穴を壊すためのステージに挑む時。
ボスがいるダンジョンは3〜5エリアぐらいある道中+ボス戦という構造。道中でやられてしまうと入口か大きな石像があるエリアからのやり直しですが、ボス戦中にやられた場合はボス部屋前から復活が可能なのでリトライはしやすめです。
操作感は良くも悪くもオリジナル版を再現しているせいか、若干ですが今どきの他の2Dアクションゲームと比べると動きがぎこちないように感じます。
それでいてダメージは受けやすめ。一部の敵は体に当たり判定がある他、画面外にいる敵の弾が飛んでくることもたまにあるので回避できずにダメージを受けることも少なくないです。
他にも、下に降りていくステージでは降りた先にダメージ地形や敵がいたりもします。上からでは底が見えなかったりもするので探索はちょっと大変。
一方でオリジナルよりも優しくなった仕様も多数あるようで、触ると即死だった地形がダメージを受けるだけになっていたり・敵がドロップする結晶を集めると攻撃力アップや即座に復活できる効果を得られるシステムが追加されていたりと、難易度面は大きく緩和されているみたいです。
難易度NORMALだと攻撃魔法や即時復活が強いおかげでゴリ押しも可能なぐらいになっていて、ボスはラスボス含めてあまり苦戦しませんでした。やられた場所のほとんどが道中でしたね…。
難易度はEASY・NORMAL・HARDの3種類から選べて、敵から受けるダメージ量や中間地点から復活できる回数が変わってきます。天空城(拠点)に行けばストーリーの途中でも変更できる安心設計なので、アクションの腕に自信がある人は初見からHARDに挑戦してみてもいいかも。
グラフィックは粗めというかあえてジャギ感を再現している感じで、操作時の神様がイラストとあんまり似ていないのは気になる点かも。個人的にイラストVer.の神様のビジュアルがめちゃ好みなので高画質で操作したかったという気持ちが大きめ。

第1のボスを倒すと神殿ができてその周りに人間達が街を作ります。個人的には2Dアクションよりも街づくりシミュがこのゲームのメインだと思っています。
シミュレーションパートでは部下である天使を操作しながら発展を見守ります。まずは神殿の周りに街ができるのですが、人間達は基本的に受け身の精神なのでX+Lスティックで新しい土地に導かないと街を作ってくれません。
林や沼とかがある地形も自力では開拓してくれないのでRで奇跡を起こして住みやすい土地に変えてあげる必要があります。林は雷で焼き落とし・沼は日照りで干上がらせたりなど、地形に対応した奇跡を使うと街が作れるように。
雷や地震を使うと人間達が建てた家や施設も破壊できてしまいますが、文明レベルが上がった後に前段階の建物を残していると人口が増えないとか新しい家や施設ができないとかの弊害があるので、古い建物は壊してしまうのがセオリー。
基本的には神の介入が文明発展に必須となっていますが、体力を回復できるリンゴやSP回復用の薬がポップする畑・砦を作るための資材や鉄柵がポップする工場などの施設や道は人間が勝手に作ってくれます。できる所で頑張ってくれるのは可愛い…かも。
砦以外の施設の場所はこちらから弄ることができません。あくまでも「見守る」のがメインです。
神殿では人間達の祈りをミッション形式で叶えることもできます。一部の祈りクリアはストーリー進行に必要ですが、「信仰度」を上げるためにもストーリー関係なく全ての祈りを叶えてあげた方がいいです。
信仰度が一定以上溜まると神様や天使がレベルアップします。アクションパート・シミュレーションパート両方でMPが増えたりとレベルを上げるメリットは強め。
また、初期状態では施設や街を破壊してくる魔物が湧く穴があり、湧いた魔物はYで撃てる矢で撃退する必要もあります。魔物を倒すと奇跡を使うのに必要なSPが稼げるのでむしろ湧いてくれた方がありがたいという…。
ある程度ストーリーを進めると人間達が蜂起して魔物の穴を潰そうとしますが、全ての穴を潰した後だと魔物がわかなくなり、SP回復が畑でポップする薬に頼ることになるので逆に奇跡が使いにくくなるというデメリットもあります。
なので、全ての魔物の穴を潰す前にその時点でできる限り開拓しておくのをオススメします。結局は薬がポップするまでの待ち時間が発生してしまうので、いっそ放置していても時間経過で多少はSPが回復してくれたらいいのに…と思わなくもない部分です。
人間観察ゲームと言う意味ではある意味でトモダチコレクションに似ているかも。街を作っていく様子を見れるのは個人的には面白いし、見ていて微笑ましい(神様視点)。
待ち時間は結構ありますが、発展するにつれて橋の建築技術ができたり・米の栽培ができるようになったりとちゃんと文明が進んでいるのを感じられます。周囲の環境が違うと家や砦の形が違うのもリアリティがあって好き。
こちらがやること自体はどの街も同じことの繰り返しなのですが、その土地の環境ならではの悩みを打ち明けてくれたり英雄のキャラの濃さのおかげで飽きにくかったです。
ちなみにですが、このシミュレーションパートで動かす天使くん(性別不詳)はかな~り毒舌です。見た目はすごく可愛いのに…。

天使くんはナチュラルに人間のことを見下してたりしている他、神様に対しても生意気な態度で捧げものをつまみ食いと言いつつ全部食べてしまったりも。おっちょこちょいなのか策士なのか。
でも仕事はちゃんとやってくれるし見た目が可愛いので許せる。やっぱり可愛いは正義なんやな…。
個人的に、天使含めキャラクターの立ち絵の絵柄がとても好きです。繊細で神秘的で神話というテーマにピッタリの絵柄だと思います。

街作りパートの途中には神殿や砦を魔物の群れから守るためのリアルタイムストラテジーパートもあります。こちらはリメイクで新しく追加されたパートらしくオリジナル版既プレイの方からの評判は賛否両論ですが、個人的には悪く無い要素だと思います。
RTSパートでは神殿を破壊されてしまうとゲームオーバーになってしまう他、ミッションによっては砦や英雄の体力が無くなってしまってもダメという条件があることも。神殿はかなり脆いので、魔物に辿り着かれるより前に砦や鉄柵で押し止めつつ・砦や英雄や奇跡による攻撃で倒してしまう必要があります。
砦は街づくりパートで資材を消費することで配置したり強化できます。門砦はかなり硬く相手の進軍を止められる上に少しだけですがダメージを与えてくれるので、神殿の四方を囲むように門砦を置いておくのが良さげ。
弓砦や魔法砦など空中の敵を攻撃するタイプの砦もあるので門砦の合間に置いておくと安心。魔法砦の方が火力は高いものの、魔法に耐性を持つ個体も沢山出てくるので弓砦の方が汎用性は高いです。
鉄柵は砦とは異なり魔物に攻撃することはできません。ただ、耐久力はかなりあるので時間を稼ぐ手段としては有能。
各町に1人ずつ滞在している英雄はストーリーにも大きく関わってくる存在というだけではなく、RTSパートでは大きな戦闘力にもなってくれます。Xで英雄を移動させて魔物が通りそうな道に誘導しておくと勝手に戦ってくれます。
最初の街クリア以降は前の街の英雄を召喚できるようにもなりますが、それに合わせて敵の数や種類も増えていくので後になるほど忙しくなってきます。英雄によって攻撃方法も違うので耐性を考えつつ使い分ける必要も。
天使はシミュレーションパート同等にRで奇跡を使うことができますが、効果は全くの別物で完全なる攻撃用に。攻撃と同時にデバフ効果をかけたりができて、魔物の種類によって効果が出やすい奇跡が異なります。
基本的には英雄や砦に戦ってもらいつつ・天使側は奇跡や鉄柵設置で手助けしていく戦い方になります。畑にポップするリンゴや薬で回復するのも天使のお仕事。
RTSは苦手な人も多いジャンルだと思いますし現に私もそんなに得意ではないのですが、1フェーズしかないのでかなり短いし英雄もすごく頼りになるのでそんなには難しくはないです。
ただしストーリー後半の街では、街固有の英雄が魔法型なのに魔法に耐性を持つ飛行型の敵が出てきてまともにダメージが通らないし・ダメージが与えられないから召喚ゲージも貯まらなくて別の街の英雄を召喚できないという最悪のパターンに陥ることもあります。ちょっと初見殺し。
終盤の街にもなると最初にいる英雄と相性が悪い敵がいきなり大量に出てくることも少なくないので、奇跡を使うタイミングや砦や鉄柵の位置もある程度考えて配置しないとクリアできなくなってきます。同一ミッションでの敵の進軍パターンは毎回同じなので、一度失敗した時に作戦を練りやすくはなっていて理不尽という程ではないとは思いますが、後半は負け覚えが前提になってました。
神殿以外の施設を狙って破壊してくる敵もいますが、畑や工場はRTSパートが終わった後人間達がすぐに復旧してくれますし、砦も資材の集めやすさのおかげで簡単に建て直せるのでゲームオーバー条件に含まれない施設の破壊はそこまで驚異ではありません。
SFCソフトが元になっているので現代からするとちょっと古く感じる仕様もあるのですが、難易度変更ができる親切設計・結晶によるパワーアップなど新しい要素も増えていて遊びやすくなっている感じ。オリジナルには無かったRTSパートも初見殺しはあるものの普通に楽しかったです。
2Dアクションを探している人以外に、街を作ったり・住民を観察するのが好きな人にもオススメ。リメイクのおかげでこのゲームに出会えたことに感謝。
スポンサーリンク:

9月24日公開のニンテンドーダイレクト直後にゲリラ配信開始されたソフトです。スーファミで発売された「アクトレイザー」のリメイク作品ですが原作は未プレイ。
情報が出たのも上記のニンダイが初ですが、Switch以外の機種も同時に配信開始されています。私が購入したのはSwitch版。
2Dアクション・街づくり・リアルタイムストラテジーという、あんまり接点のない組み合わせから成る文字通りの「神」ゲー。クリアまでにかかった時間は12時間ほど(裏ボス含めると15時間程度)。
任天堂の公式オンラインストア。「アクトレイザー・ルネサンス ダウンロード版」の販売ページ。マイニンテンドーストアではNintendo Switch(スイッチ)やゲームソフト、ストア限定、オリジナルの商品を販売しています。
■原作アクトレイザーについて 横スクロールのアクションパートと街づくりシミュレーションパート(クリエイションモード)を併せ持つ作品で、古代祐三氏によるBGMは当時業界に衝撃を与えた。 悪によって崩壊した世界で、「神」や「天使」を操作し、人類を繁栄させよう。 ■本作「アクトレイザー・ルネサンス」の主なリマスター要素 ・2Dグラフィックを高解像度化して刷新、より綺麗で高精細に。 ・古代祐三氏により原作全曲アレンジ新規楽曲を15曲追加。 ・新たな物語アクションモーションゲームシステムに加え、原作には無い新規アクションステージ、新規クリエイションマップ、更に強力な新規ボスとのバトルを楽しめる。 ・オートセーブや難易度設定も追加され、より遊びやすく。 ================= ◆ゲームシステム説明◆ ================= ▼アクションパートとは& 横スクロールのアクションパート。 プレイヤーのスキルだけでなく、強力な炎や氷の魔法の使い分けが攻略において重要となる。攻略後、男女一対の人間が生み出され、そこから都市の発展が始まる。 ▼クリエイションモードとは& 街の育成要素があるシュミレーションパート。 人々を導きながら都市を発展させ、人類の繁栄を目指す。 沼地や岩塊等、都市の発展を阻む障害を、雷や地震など「奇跡」を使って取り除くことが必要。また、都市を破壊したり、人口を減らす魔物も出現するため、神の僕である天使を操作し弓矢で敵を撃退することが重要。 ============ ◆追加要素詳細◆ ============ ▼アクションパートの追加要素 原作になかった魔法の追加に加え、回避モーションや切り上げ切り落とし攻撃を追加。より高度なアクションを楽しめる。 新規アクションステージの最後には原作ラスボス以上に強力なボスがあなたを待ち受ける。 中間セーブオートセーブ機能の実装や操作性の向上を実現、より遊びやすい形で楽しめる。 ▼クリエイションモードの追加要素 街の発展段階を追加、より長く街づくりを楽しめる。 神と人々が共に敵の侵略から都市を守り切るリアルタイムストラテジーRTSパートを追加。砦の配置や奇跡を放つタイミングが攻略のカギとなる、本格的な戦略シミュレーションを楽しめる。 人類の弱さ、愚かさ、そして愛おしさを味わえる多数の追加エピソード。シナリオボリュームは2倍以上に。 広大な新規クリエイションマップでは、他のどの地域より長く街づくりを楽しめる。 ▼音楽BGMの追加要素 原作楽曲を担当した「古代祐三氏」によって原作全曲をアレンジ新規BGM多数追加。 また、懐かしのスーパーファミコン版オリジナル音源を実装。プレイの際にはオリジナル音源と新収録のアレンジ版を切り替え可能。 さらに、楽曲だけを聴くことができる「ミュージックモード」でじっくりと名曲を堪能することが可能。


・タイトル:アクトレイザー・ルネサンス
・発売元:スクウェア・エニックス
・開発元:スクウェア・エニックス
・対応ハード:
Switch/PS4/PC(Steam)/スマホ(Android/iOS)
・定価:3520円(税込)
・発売日:2021年9月24日
・ジャンル:クリエイション・アクション
・CERO:B(12歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
© 1990, 2021 QUINTET/SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
© YUZO KOSHIRO
・公式サイト:
https://www.jp.square-enix.com/actraiser_r/
どういう人にオススメ?
・2Dアクションが好きな人!
・街づくりや住民を観察するゲームが好きな人!
良かった点
・2Dアクション、街づくりシミュレーション、リアルタイムストラテジーが1つになった独特なゲーム性
・原作では触れると即死だった地形もダメージを受けるだけになっており難易度設定も追加されていてマイルドに
・RTSパートや英雄と呼ばれる人間キャラが追加された
・街が発展していく様子を観察するのが楽しい
賛否両論?点
・2Dアクションパートのアニメーションが少しぎこちない
・敵の遠距離攻撃が画面外から飛んできたり、落ちた先にダメージ地形があるなど理不尽な配置がしばしばある
・オリジナルにはなかったRTSパートは賛否両論(らしい)
備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
・発売元:スクウェア・エニックス
・開発元:スクウェア・エニックス
・対応ハード:
Switch/PS4/PC(Steam)/スマホ(Android/iOS)
・定価:3520円(税込)
・発売日:2021年9月24日
・ジャンル:クリエイション・アクション
・CERO:B(12歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
© 1990, 2021 QUINTET/SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
© YUZO KOSHIRO
・公式サイト:
https://www.jp.square-enix.com/actraiser_r/
どういう人にオススメ?
・2Dアクションが好きな人!
・街づくりや住民を観察するゲームが好きな人!
良かった点
・2Dアクション、街づくりシミュレーション、リアルタイムストラテジーが1つになった独特なゲーム性
・原作では触れると即死だった地形もダメージを受けるだけになっており難易度設定も追加されていてマイルドに
・RTSパートや英雄と呼ばれる人間キャラが追加された
・街が発展していく様子を観察するのが楽しい
賛否両論?点
・2Dアクションパートのアニメーションが少しぎこちない
・敵の遠距離攻撃が画面外から飛んできたり、落ちた先にダメージ地形があるなど理不尽な配置がしばしばある
・オリジナルにはなかったRTSパートは賛否両論(らしい)
備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
神直々に魔物を倒す2Dアクションパート

プレイヤーは1人の神として人間を見守りつつ・文明発展の邪魔をしてくる魔物を直々に出向いて倒していきます。
最初に紹介する2Dアクションパートでは神の力が宿った石像を操作します。石像と言っても操作時はほぼ人間と変わらない姿。
Aボタンで剣による攻撃を行い・Lスティックによって攻撃方向を調整できます。↑なら切り上げ・↓なら足払いなど、振り方の使い分けはオリジナルにはない新要素とのこと。
ある程度物語が進むと魔法た使えるようになり、Xで魔法発動・X長押しで使う魔法の切り替えができます。魔法はMP(青いゲージ)を消費してしまう代わりに火力が高いのでボス戦まで温存推奨。
敵の攻撃はLスティック↓でしゃがむことで防御する、もしくはLで発動するバックステップでかわせます。しゃがみはあくまでもダメージを軽減できるだけで多少なりとも体力が減ってしまいますが、バックステップの方は無敵時間が長いので後ろに下がることにさえ慣れてしまえば便利。
アクションパートが挟まるタイミングは新しい土地を開拓する時・その土地を開拓し終わった時にボスがいるダンジョンに挑む時、街づくりパート中に魔物の穴を壊すためのステージに挑む時。
ボスがいるダンジョンは3〜5エリアぐらいある道中+ボス戦という構造。道中でやられてしまうと入口か大きな石像があるエリアからのやり直しですが、ボス戦中にやられた場合はボス部屋前から復活が可能なのでリトライはしやすめです。
操作感は良くも悪くもオリジナル版を再現しているせいか、若干ですが今どきの他の2Dアクションゲームと比べると動きがぎこちないように感じます。
それでいてダメージは受けやすめ。一部の敵は体に当たり判定がある他、画面外にいる敵の弾が飛んでくることもたまにあるので回避できずにダメージを受けることも少なくないです。
他にも、下に降りていくステージでは降りた先にダメージ地形や敵がいたりもします。上からでは底が見えなかったりもするので探索はちょっと大変。
一方でオリジナルよりも優しくなった仕様も多数あるようで、触ると即死だった地形がダメージを受けるだけになっていたり・敵がドロップする結晶を集めると攻撃力アップや即座に復活できる効果を得られるシステムが追加されていたりと、難易度面は大きく緩和されているみたいです。
難易度NORMALだと攻撃魔法や即時復活が強いおかげでゴリ押しも可能なぐらいになっていて、ボスはラスボス含めてあまり苦戦しませんでした。やられた場所のほとんどが道中でしたね…。
難易度はEASY・NORMAL・HARDの3種類から選べて、敵から受けるダメージ量や中間地点から復活できる回数が変わってきます。天空城(拠点)に行けばストーリーの途中でも変更できる安心設計なので、アクションの腕に自信がある人は初見からHARDに挑戦してみてもいいかも。
グラフィックは粗めというかあえてジャギ感を再現している感じで、操作時の神様がイラストとあんまり似ていないのは気になる点かも。個人的にイラストVer.の神様のビジュアルがめちゃ好みなので高画質で操作したかったという気持ちが大きめ。
街の発展を見守るシミュレーションパート

第1のボスを倒すと神殿ができてその周りに人間達が街を作ります。個人的には2Dアクションよりも街づくりシミュがこのゲームのメインだと思っています。
シミュレーションパートでは部下である天使を操作しながら発展を見守ります。まずは神殿の周りに街ができるのですが、人間達は基本的に受け身の精神なのでX+Lスティックで新しい土地に導かないと街を作ってくれません。
林や沼とかがある地形も自力では開拓してくれないのでRで奇跡を起こして住みやすい土地に変えてあげる必要があります。林は雷で焼き落とし・沼は日照りで干上がらせたりなど、地形に対応した奇跡を使うと街が作れるように。
雷や地震を使うと人間達が建てた家や施設も破壊できてしまいますが、文明レベルが上がった後に前段階の建物を残していると人口が増えないとか新しい家や施設ができないとかの弊害があるので、古い建物は壊してしまうのがセオリー。
基本的には神の介入が文明発展に必須となっていますが、体力を回復できるリンゴやSP回復用の薬がポップする畑・砦を作るための資材や鉄柵がポップする工場などの施設や道は人間が勝手に作ってくれます。できる所で頑張ってくれるのは可愛い…かも。
砦以外の施設の場所はこちらから弄ることができません。あくまでも「見守る」のがメインです。
神殿では人間達の祈りをミッション形式で叶えることもできます。一部の祈りクリアはストーリー進行に必要ですが、「信仰度」を上げるためにもストーリー関係なく全ての祈りを叶えてあげた方がいいです。
信仰度が一定以上溜まると神様や天使がレベルアップします。アクションパート・シミュレーションパート両方でMPが増えたりとレベルを上げるメリットは強め。
また、初期状態では施設や街を破壊してくる魔物が湧く穴があり、湧いた魔物はYで撃てる矢で撃退する必要もあります。魔物を倒すと奇跡を使うのに必要なSPが稼げるのでむしろ湧いてくれた方がありがたいという…。
ある程度ストーリーを進めると人間達が蜂起して魔物の穴を潰そうとしますが、全ての穴を潰した後だと魔物がわかなくなり、SP回復が畑でポップする薬に頼ることになるので逆に奇跡が使いにくくなるというデメリットもあります。
なので、全ての魔物の穴を潰す前にその時点でできる限り開拓しておくのをオススメします。結局は薬がポップするまでの待ち時間が発生してしまうので、いっそ放置していても時間経過で多少はSPが回復してくれたらいいのに…と思わなくもない部分です。
人間観察ゲームと言う意味ではある意味でトモダチコレクションに似ているかも。街を作っていく様子を見れるのは個人的には面白いし、見ていて微笑ましい(神様視点)。
待ち時間は結構ありますが、発展するにつれて橋の建築技術ができたり・米の栽培ができるようになったりとちゃんと文明が進んでいるのを感じられます。周囲の環境が違うと家や砦の形が違うのもリアリティがあって好き。
こちらがやること自体はどの街も同じことの繰り返しなのですが、その土地の環境ならではの悩みを打ち明けてくれたり英雄のキャラの濃さのおかげで飽きにくかったです。
ちなみにですが、このシミュレーションパートで動かす天使くん(性別不詳)はかな~り毒舌です。見た目はすごく可愛いのに…。

天使くんはナチュラルに人間のことを見下してたりしている他、神様に対しても生意気な態度で捧げものをつまみ食いと言いつつ全部食べてしまったりも。おっちょこちょいなのか策士なのか。
でも仕事はちゃんとやってくれるし見た目が可愛いので許せる。やっぱり可愛いは正義なんやな…。
個人的に、天使含めキャラクターの立ち絵の絵柄がとても好きです。繊細で神秘的で神話というテーマにピッタリの絵柄だと思います。
魔物の進行を食い止めるRTSパート

街作りパートの途中には神殿や砦を魔物の群れから守るためのリアルタイムストラテジーパートもあります。こちらはリメイクで新しく追加されたパートらしくオリジナル版既プレイの方からの評判は賛否両論ですが、個人的には悪く無い要素だと思います。
RTSパートでは神殿を破壊されてしまうとゲームオーバーになってしまう他、ミッションによっては砦や英雄の体力が無くなってしまってもダメという条件があることも。神殿はかなり脆いので、魔物に辿り着かれるより前に砦や鉄柵で押し止めつつ・砦や英雄や奇跡による攻撃で倒してしまう必要があります。
砦は街づくりパートで資材を消費することで配置したり強化できます。門砦はかなり硬く相手の進軍を止められる上に少しだけですがダメージを与えてくれるので、神殿の四方を囲むように門砦を置いておくのが良さげ。
弓砦や魔法砦など空中の敵を攻撃するタイプの砦もあるので門砦の合間に置いておくと安心。魔法砦の方が火力は高いものの、魔法に耐性を持つ個体も沢山出てくるので弓砦の方が汎用性は高いです。
鉄柵は砦とは異なり魔物に攻撃することはできません。ただ、耐久力はかなりあるので時間を稼ぐ手段としては有能。
各町に1人ずつ滞在している英雄はストーリーにも大きく関わってくる存在というだけではなく、RTSパートでは大きな戦闘力にもなってくれます。Xで英雄を移動させて魔物が通りそうな道に誘導しておくと勝手に戦ってくれます。
最初の街クリア以降は前の街の英雄を召喚できるようにもなりますが、それに合わせて敵の数や種類も増えていくので後になるほど忙しくなってきます。英雄によって攻撃方法も違うので耐性を考えつつ使い分ける必要も。
天使はシミュレーションパート同等にRで奇跡を使うことができますが、効果は全くの別物で完全なる攻撃用に。攻撃と同時にデバフ効果をかけたりができて、魔物の種類によって効果が出やすい奇跡が異なります。
基本的には英雄や砦に戦ってもらいつつ・天使側は奇跡や鉄柵設置で手助けしていく戦い方になります。畑にポップするリンゴや薬で回復するのも天使のお仕事。
RTSは苦手な人も多いジャンルだと思いますし現に私もそんなに得意ではないのですが、1フェーズしかないのでかなり短いし英雄もすごく頼りになるのでそんなには難しくはないです。
ただしストーリー後半の街では、街固有の英雄が魔法型なのに魔法に耐性を持つ飛行型の敵が出てきてまともにダメージが通らないし・ダメージが与えられないから召喚ゲージも貯まらなくて別の街の英雄を召喚できないという最悪のパターンに陥ることもあります。ちょっと初見殺し。
終盤の街にもなると最初にいる英雄と相性が悪い敵がいきなり大量に出てくることも少なくないので、奇跡を使うタイミングや砦や鉄柵の位置もある程度考えて配置しないとクリアできなくなってきます。同一ミッションでの敵の進軍パターンは毎回同じなので、一度失敗した時に作戦を練りやすくはなっていて理不尽という程ではないとは思いますが、後半は負け覚えが前提になってました。
神殿以外の施設を狙って破壊してくる敵もいますが、畑や工場はRTSパートが終わった後人間達がすぐに復旧してくれますし、砦も資材の集めやすさのおかげで簡単に建て直せるのでゲームオーバー条件に含まれない施設の破壊はそこまで驚異ではありません。
総評:神様になって人間を見守るのが楽しい「神」作
自分が神様になるという珍しいシステムのゲーム。アクション・シミュレーション・RTSと色んな要素を1本で楽しめる作品ですが、個人的には街づくりシミュがこのゲームのメインだと思ってます。SFCソフトが元になっているので現代からするとちょっと古く感じる仕様もあるのですが、難易度変更ができる親切設計・結晶によるパワーアップなど新しい要素も増えていて遊びやすくなっている感じ。オリジナルには無かったRTSパートも初見殺しはあるものの普通に楽しかったです。
2Dアクションを探している人以外に、街を作ったり・住民を観察するのが好きな人にもオススメ。リメイクのおかげでこのゲームに出会えたことに感謝。
- 関連記事
-
-
【Switch/PS4/PS5】『モナーク』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
-
【Switch】『メトロイドドレッド』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
-
【マルチプラットフォーム】『ドキドキ文芸部プラス!』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
-
【PC/スマホアプリ】『Please, Don’t Touch Anything』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
-
【Switch/PS4/Steam】『アキバズトリップ ファーストメモリー』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
-
【マルチプラットフォーム】『アクトレイザー・ルネサンス』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
-
【Switch】『スーパーマリオ3Dコレクション』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
-
【Steam/Switch】『Sokobond』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
-
【いっせいトライアル】『デモンエクスマキナ』を遊んだ感想&レビュー【未クリア】
-
【マルチプラットフォーム】『Undertale』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
-
【Switch】『おすそわけるメイドインワリオ』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
-