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【Switch/PS4/Steam】『アキバズトリップ ファーストメモリー』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】

2021/10/05
ゲーム感想&レビュー 0
Switchソフト PS4ソフト Steamゲーム PCゲーム アクション
『アキバズトリップ ファーストメモリー』を購入しました。

東京ゲームショウセールで安くなっていたので購入しましたが、急なアクトレイザー配信により一時中断していたゲームです。
意外と珍しい?秋葉原を舞台にした作品です。東京が舞台となるゲームは渋谷がメインになりがちなので上野や秋葉原など山手線の東側が出てくる作品がもっと欲しい…。
購入したのはSwitch版。『アキバズトリップ プラス』のリマスター版との事で内容もグラフィックが向上した以外はほぼ同じとの事。

・タイトル:AKIBA’S TRIP ファーストメモリー
・発売元:アクワイア
・開発元:アクワイア
・対応ハード:Switch/PS4/PC(Steam)
・定価:
通常版:5280円(税込)/初回限定盤:7880円(税込)
・発売日:2021年5月20日
・ジャンル:脱衣アクションアドベンチャー
・CERO:C(15歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©2011-2021 ACQUIRE Corp. All Rights Reserved
・公式サイト:http://akbstrip.jp/

どういう人にオススメ?
・秋葉原が好きな人!
・合法的に通行人の上着をはぎとりたい人!

良かった点
・(2010年代前半の)秋葉原を再現したマップ
・通行人の上着を脱がすだけでなくコレクションもできる
・1周は10時間程度でクリアできるが、いくつものルートに分岐するシナリオは読み応えアリ

賛否両論?点
・グラフィックはSwitchやPS4のゲームとしてはかなり粗め
・起動時にボタンが効かなくなるバグがまあまあの頻度で発生する(Switch版のみ?)
・多数の敵を相手する場面はリンチされやすい

備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)




行動範囲は秋葉原駅周辺



今作の舞台はタイトル通り秋葉原周辺。マップはプラス発売当時(2012年)の秋葉原を細かいところまで再現しており、本当にアキバを歩いているような気分になれるゲームとなっています。
オープンワールドではなくエリアで区切られたマップとなっていますが、歩き回れる場所は秋葉原駅前・拠点のある裏通り・イベントスペースのUD(X)+・お店が並ぶ中央通り(北西・北東・南西・南東の4つ)・芳林公園・ジャンク通り・謎の変態達が集う屋上など多数。
オリジナル版発売から10年近く経っていることもあって、今の街並みと比べるとちょっと違うところはありますが再現度は高いと思います。今は飲食店も多いよね。
雰囲気だけでなく、アニメや漫画のパロディネタも少なからず出てくるのもアキバらしくて好きです。キラー・クイーンキラー・クリーンのフィギュア、質問の答えに「大丈夫だ 問題ない」という選択肢があったり、「ITウィッチまりあ」というオリジナルの魔法少女アニメの設定がやたら作り込まれていたりとオタクカルチャー関連のネタも多数。
雰囲気は良くも悪くもアキバらしさ全開でエ○いとか萌えとかそういう言い回しも沢山出てくるしこういうノリが苦手な人もいそうだなー…と思いましたが、そもそも上着を脱がしてバトルするというフレコミの時点で人を選ぶ内容なので購入にまで至る人は(たぶん)気にならないはず。
物語が進むと女物の服も着用可能になり魔法少女のコスプレをすることがストーリー進行の条件になったりもしますが、髪型を変えられないので(デフォルトの姿では)あんまり可愛くできないというある意味致命的な欠点も…せめてウィッグがあれば…。
ゲーム内で入れるお店の数も10店舗以上あり、品揃えや取り扱っている商品のジャンルが店舗によって違うのでショッピングして回るのも結構楽しいと思いました。中でも特定職業の人の服を剥いでコレクションできるようになるアイテムにはよくお世話になっています。
ちなみに、オリジナル版だとタイアップしていたお店の名前がそのまま使われていたらしいのですが、本作では少しもじった架空の店名に変更されています。権利の問題とはいえ少し残念かも。

通行人たちもチェック柄の服に大きなリュックにハチマキというステレオタイプな格好のオタク、チラシを配るメイド、ザ・普通のサラリーマンや制服姿の高校生など多種多様。しかも脱がせることも可能というオマケ付き。
人にとっては男女関わらず相手を下着姿にできるというだけで楽しめる作品だと思いますが、グラフィックに関してはPS4のゲームとしてはもちろんSwitchのゲームとして見てもかなり粗いのは気になりました。
キャラクターイラストの方は透明感があって個人的に凄く好きなのですが、ゲーム内の3Dモデルは可愛さはあるもののポリゴン感の強さと表情の変化が乏しいせいか不気味の谷にぶち当たっている気が…。追加要素はプラスからほとんど増えていないらしいので、それなら少しでも脱がせたいと思わせるようなモデルに仕上がるように頑張って欲しかったです。
その他に、ゲーム起動時にボタンが効かなくなるバグが1/2〜1/3ぐらいの確率で発生します(Switchホームに戻ってYで一旦ソフト終了→再びゲームを起動した時に起こりやすい気がします)。これが発生するとホームボタンで一度ホームに戻って起動し直さないと治りません…。
発生するのがソフト起動時だけなのでストーリーの進行度が失われるとかの被害は無いものの、発生確率が割と高く運が悪いと2~3回つけ直してもダメなので結構目立つ不具合ではあると思います。ただネット上では他に報告している人が見つからなかったので、もしかしたら私のSwitchが悪いだけかもしれませんが…他の人も起こるのであればアップデートで修正希望。



命懸けのストリップ合戦


本作のアキバはカゲヤシと呼ばれる吸血鬼が闊歩しており、人々を無気力にさせたり仲間を増やしたりと暗躍している治安の悪い都市でもあります。
カゲヤシは普通の人間より強い代わりに太陽光に弱いという生態。上着や帽子を身につけていれば身が焦げる速さよりも再生力が勝つおかげで平気なのですが、下着になるまで服を剥がされてしまうと焼け死にます。
主人公(名前変更可能)もカゲヤシなので服を全部脱がされるとゲームオーバー。主人公も敵も剥がされた後の悶え方が生々しくてエグい…。
戦闘時は3D格闘ゲームみたいな感じでAで下半身Xで帽子Yで上半身の服にダメージを与える殴打を繰り出します。ダメージを一定数与えた状態でそれぞれのボタンを長押しすることでストリップ技という服を脱がす奥義が発動します。
ある程度ダメージを与えた部位が複数箇所ある時は、一部位を脱がした後にQTEのように表示されたボタンを押すと連続して脱がすこともできます。ズバズバ脱がせるのはちょっと爽快。
Lスティック←or→+AorXorYで一度に全身の服にダメージを与える強攻撃を放てますが、隙が大きすぎる上に少しでも攻撃が掠るとキャンセルされてしまうので使う機会は少なかったです。
Rでガード、その後の相手が攻撃してきた部位に対応するボタンを押すとカウンターできます。ガード不可の強攻撃がポンコツで相対的に通常攻撃が強い今作ではガード+カウンターは使いこなせるとかなり強い。
Lで服を整えることができて、再度Lで戦闘態勢に戻ります。乱れた服を直す事ができる代わりに隙が大きく、一時的に無防備になるので相手と距離をとっていないと危険。

強制イベント以外でのバトルも可能で、通行人が絡んできた時やカメラに写らないカゲヤシを見つけて自分から挑むことでバトれます。ただしあんまり戦いすぎると各陣営との友好度が下がってしまうため、特定ルートへの分岐を狙っている際はやり過ぎないよう注意が必要です。
戦闘中に周囲の通行人を攻撃すると巻き込むこともできます。巻き込んだ通行人は主人公だけでなく敵をも攻撃してくれるので、高難易度になるほど通行人に攻撃してもらう作戦が有効に。
一応カゲヤシは人間より身体能力が高いという設定のはずですが…ゲーム中では通行人として歩いているだけの普通の人間も同じぐらい強いです。服を剥がされても死なないぶん人間の方が強いのでは?と思わなくもない。
また、特定の電子書籍を持っていると特定職業の服を剥いだ時に自分の衣装として入手できるようになります。剥いだ服は身につけることができる他コレクションできる図鑑要素も。
入手した服や武器はマップ画面で着替えることが可能。服の種類で耐久値が変わり、武器は攻撃力とモーション(素手・片手・両手の3種類)が違います。
服はケブラー・武器はタングステンというアイテムを使えば最大+99まで強化することもできます。素材の集め方は既に強化されている服や武器をNPCから剥ぎ取って売って、裏通りにあるジャンクショップで販売される強化アイテムを買うのがメインな感じ?
難易度はイージー・カジュアル・ハード・ヲタク(カジュアル以上でED到達で解禁)・ホリック(ヲタクでED到達で解禁)の5段階。ゲーム開始時か周回時にのみ設定可能です。
カジュアルまでは団体戦がキツイぐらいでそこまで難しくはない難易度ですが、ホリックにもなると最強クラスにまで強化した服を着ていても軽く2~3発攻撃されるだけで致命傷という超難易度になります。ホリックでエンディングを迎えるとメインキャラの2Pカラーを主人公の姿として使える特典があるらしいですが…厳しすぎる。

バトルパートの問題点は複数体同時に敵が出てくるとあっという間にリンチされてストレスが溜りやすい点。3vs1までならまだ対処できるのですが、一部のミッションに至っては5vs1とかそれ以上の敵を同時に相手する場面があったりします。
しかもロックオン機能が無いのでストリップ技を発動した時に目的の相手とは違う相手に突撃する→服を脱がせず群れに飛び込んだままリンチされる、という凶悪コンボが発生してそのまま服を剥がされてゲームオーバーというパターンが何回あったことか…。
個人的には5対1を強いられたJKV戦と7~8体ぐらいが同時に湧くサブミッション「ミドリな大量発生」辺りがキツかったです。1人1人が弱くても無敵時間がほぼ無いのもあって囲まれて殴られまくると抜け出せないし、正々堂々1人ずつかかってこいと超思いましたね…。
後は警察がすごく邪魔です。街中には警察官が歩き回っているのですが、乱闘騒ぎを見つけると主人公や相手を補導しに来ます。
相手が補導されただけならまだいい(?)のですが、主人公が捕まると3000円程度の罰金を取られるので特に金欠気味な序盤では鬱陶しいことこの上ないです。
警察官はただ仕事しているだけとはいえ、コソコソと戦わないといけなくなくなるのも相まってせっかくのストリップアクションの爽快感が損なわれている感じもします。戦うにしてもかなり強いし…。



エンディングは5つに分岐


ストーリー1周は長くても10時間あればクリア可能ですが、本作はマルチエンディング形式のストーリーとなっていて終盤の展開は選んだ選択肢や各勢力との友好度で変わってきます。
勢力はカゲヤシ側と人間側及びNIROという組織の2つに分別できますが、どっちに着くかはプレイヤーの選択次第。
エンディングは大きく分けるだけでもカゲヤシ側につくルート2種類NIROルート1種類人間とカゲヤシの共存を目指すルート1種類妹エンド1種類計5種類あります。ストーリー中で選ぶことになる選択肢やサブミッションの達成状況やバトルの挑み具合で各陣営との友好度が上下するようで、カゲヤシに敵対的な態度を取り続けると強制的にNIROルートに分岐したり・逆もまた然り。
カゲヤシ側につくルートではヒロインの文月瑠衣もしくは作中で人気アイドルのDirty Bloody Princessesがメインの物語になりますが、ここに関しては瑠衣との友好度によって分岐点で出てくる選択肢が変わるみたいです。ダブプリルートに分岐した際はさらに双子のどちらに好意を寄せるかで結末が多少なりとも変化します。
それ以外のルートでも選択肢や友好度次第で生存する人物が変わったりするので、細かい変化を別エンド扱いにした場合はもっとパターンがあります。この作り込みは間違いなく評価点です。
敵勢力だけでなく受けられるサブミッションやラスボスもルート分岐によって変化。どのエンドも少なからずメインキャラ(特にカゲヤシ側)に犠牲が出るので一概にハッピーとかバッドとか言いきれない結末。
ネタバレになるので詳しくは述べませんが、一番ネガティブに感じたエンドはNIROエンド・ハッピーに見えるのは共存エンドと言った感じ。残りのエンドは好きなキャラによってグッドに思うかバッドに思うか変わってくると思います。
ちなみに妹エンドだけは条件が少し特殊で、「妹の部屋」で妹との友好度を最大まで上げた状態にするとどのエンディングに分岐しても妹エンドが追加されます。大量にお金を貢ぐ必要があるため、狙わないと見れない隠しエンドみたいな扱い。
他のエンドを見たい場合はクリア後のデータを選んでストーリーを新しく始める or 分岐点前でセーブデータを分けておいて別データで回収するの二択。クリア後の解禁要素含め全て集めたい場合は周回プレイしか選択肢に上がらないと思います。

周回時に引き継げるものは所持アイテム・奥義の履修度合・図鑑・サブミッションのクリア状況だけ。主人公のレベルや所持金は引き継がない点には注意。
サブミッションはストーリーを進めると期限切れで受けられなくなってしまうものがほとんどなので、やり逃したミッションは次周に回してしまうしかないです。完璧主義者の方は注意。
ちなみに、クリア後に引き継ぎプレイすると主人公の姿をヒロインや仲間やNPCの姿に変えられる特典が解禁されます。到達したエンディングによって解禁されるキャラが違うので全員の解禁には周回する必要アリ。
ホリックでクリアした時限定の2Pカラーも解禁したいならそれ以上周回する必要が出てくるので、フルコンプリートを目指すとなるとマジのガチで修羅の道。ホリック自体も最短で3周目からしか選べませんし…。

総評:アキバらしさ全開だがゲーム性よりシナリオ重視の作品

まさにオタクカルチャーの中心地と言える秋葉原ですが意外とゲームの舞台に選ばれることは少なく、明確にアキバだけに焦点を向けた作品と言えるのは私が知っている限りだと『シュタインズ・ゲート』と本シリーズぐらい。
リアルに近い秋葉原をウロつけるだけで楽しいし、世界観設定やキャラクターも個性が強く面白いです。相手の上着をストリップするという一見バカエロゲーみたいな設定がある理由についても、制作陣の性癖だけでなくカゲヤシという存在によって理由付けされている点は感心しました。
アクションゲームとしてはバランスに粗が多く感じたので、少なくとも特定の相手をロックオンして攻撃できる機能が欲しかったです。起動時に操作が効かなくなるバグの修正も。
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