【PS4/Steam/Switch】『Alchemic Jousts』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
『Alchemic Jousts(アルケミックジョスト)』を購入しました。

今回もe-shopセールで購入した作品です。可愛いエレメント達が目に入ったので買ってしまいました。
本作について簡潔に説明すると、タワーディフェンスゲームに『Doodle God』のエレメント合成を足し合わせたゲームです。合成でエレメントを作ることで新ユニットや新しいスペルやバフを使用できるようになったりします。
全エレメント作成&キャンペーンモードを全ステージ遊んだ所までやって、プレイ時間は15時間程度でした。合成は不条理も不条理…でしたが、タワーディフェンスの方は結構楽しめました。

本作の内容はタワーディフェンスとエレメント合成の2つの部分にバッサリ分けられます。どちらも同じぐらい重要なパートなので1個ずつ紹介していきます。
まずはタワーディフェンスパートについて。こちらでは合成で作ったエレメントをユニットやアビリティの形で活用していきます。
戦闘ルールは相手のタワーを攻撃して耐久値を削りきった方が勝ちになる「コンバット」・道中にポップする杖を持ち帰る「キャプチャー」・相手陣営にある石を踏むとポイントになる「丘の王」・一定時間内で相手タワーに攻撃を通した回数がスコアになる「アタック」・攻撃を防いでできる限り長く生き延びる「エンドレス」の5種類。キャンペーンモードのステージ数は29個+α、難易度はイージー・ノーマル・ハードから選択できます。
ついでにプレイヤー同士での対戦も可能です。Steam版ストアページではオンライン対戦にも対応しているようなことが書かれていますが、Switch版ではオフラインでの対戦しかできないっぽい。
ステージとデッキを決めた後はフィールドに移行し、「ジョスト!」の合図と同時に試合開始。お互いに元素の妖精のような姿をしたユニット(エレメンタル)を出撃させて戦います。
エレメンタル達には属性が設定されていて、地上型はファイア・ウォーター・アースの3属性のいずれか/空中型はエアの1属性を持っています。HPが実質2倍ある上位エレメンタルや属性が設定されていない特殊エレメンタルもいますが、1属性のみを持つ基礎エレメンタルが最もリキャスト時間が短く出陣の頻度も高くなります。
自陣と相手のエレメンタルが途中でぶつかるとそこで戦闘が行われ、属性相性が不利だった方は一方的に消滅・有利だった方は強化されて進軍・同属性なら相打ちで両方が消滅。上位エレメンタルの場合は一度戦闘した地点で基礎エレメンタルに変化するものの再び会敵するまでは進軍を続けられます。
属性相性はファイア<ウォーター<アース<ファイア…の三すくみ。その外に有利も不利も取れないエアがいる感じです。
また、同じランクのエレメンタル(例えば基礎エレメント同士)は1種類出した時点でクールタイムを挟まないと他属性のエレメンタルであっても出陣させられません。そういう仕様なので数で押す戦法を取るのが難しく、相性関係を考えて的確に命令していかないと軍を投入しているはずでも押されたり進軍できない状況に陥ってしまいます。
それなら相性無関係のエアを出しまくる戦法が一番楽で強いのでは?と思うかもですが、地上型エレメンタルだけが持つ強みとしてフィールド上の領地を奪えるのと・丘の王ルールでは地上型のみがポイントを稼げるという仕様になっています。獲得した領地には旗が立ってエンチャントやバフという設置型のアビリティを置くことができます。
エンチャントとバフを使うことでリキャスト時間を短くしたり・コストを軽くしたり・敵ユニットに自動でダメージを与えたり・自陣のユニットを自動で強化したりが可能です。まとめると領地とエンチャント&バフの存在とルールによって地上型と空中型のバランスが取られているので、そこもしっかり考えて編成を組まないとダメということ。
さらに、相手エレメンタルを直接攻撃する「雷」・相手エレメンタルを相手陣営側に押し戻す「ハリケーン」・次に出すエレメンタルのリキャスト時間を短くする「ポーション」などのスペルというのも存在します。後のステージになるほどスペルの使い方で勝敗が分かれる場面も増えてくるため、こちらも見逃せない要素となっています。
クレイアニメのような可愛らしい見た目ながらも豊富なアビリティと凝ったルールで奥深さも感じられる本作は間違いなく大人から子どもまで楽しめる作品です。根本はジャンケン合戦と言われれば確かにその通りではあるのですが、地形やスペルを上手く介入させることで不利な状況からの逆転もできるので戦略性がしっかりあります。
しかしハッキリと強い戦法というのも存在していて、特に雪玉というエレメンタルが強すぎるかな…とは思いました。その理由が雪玉が付与する氷結状態で、凍結中のエレメンタルは戦闘を仕掛けられると相性関係なく一方的に負けてしまう&動けない上に継続時間もまあまあ長く・しかも時間差があるものの地上にいる全ての敵を凍らせることができてしまうしでバランスブレイカーと言ってもいいぐらい凶悪です。
私は終盤ステージのハードで雪玉を搭載した相手に大苦戦する羽目になりました。結局ここではこちらも雪玉を持ってきて凍らせカウンター戦法で勝つ事はできましたが…。
それ以外にも、シールドによるゴリ押しや反転や歪みの魔法による属性変換など、一部のスペルを用いた戦法は対策が難しい上にわかりやすく強力です。相手の編成が固定のキャンペーンモードならともかく、対人戦になると壊れスペル同士のぶつかり合いになりそう。
ただ、ステージによっては「定期的にフィールド中央から両方に向かって1種類のエレメンタルが進軍してくる」「特殊エレメンタルを出すとオマケでもう1体登場する」「定期的に全エレメンタルを殲滅する隕石が落ちてくる」といった特殊効果があったりもして、それに5種類ある基本ルールが組み合わさる事によって雪玉やシールド以上に優先すべきアビリティというのも出てくるようになっています。そのステージの特徴に応じて編成を考える楽しさというのも確かにありました。
編成を記録しておくことができず、ソフトを再起動する度にも再度編成し直す羽目になるのが難点ではありますが、色々とシナジーのある組み合わせを考えさせてくれるのは良かったです。でもルールの数に合わせて5種類ぐらいは編成を記録できるとありがたかった所。
難易度をハードに設定した時の相手は手札を的確に使ってくるので、対策用のデッキを用意したり・パッシブの解放やライフの追加をしっかり進めないと勝てないぐらい手強いです。そういう所を含めてキャンペーンモードだけ遊ぶ分にも充実していたと思える作品でした。

次はエレメント合成パートについてです。こちらで合成したエレメントがタワーディフェンスにて人材なりスペルなりとして使えるようになるという仕組み。
こちらでは既出のエレメントから2種類を選んで正解の組み合わせなら新しいエレメントを作り出せます。最初に使用できるのはファイア・ウォーター・アース・エアの基礎エレメントのみというのもDoodleリスペクト?
最初に合成できるものと言えば、ファイア×ウォーターで蒸気、ファイア×アースで溶岩辺り。さらに蒸気×アースで間欠泉ができて…と、既存のエレメントも新しくできたエレメントも組み合わせていくことで発展系がドンドン見つかっていきます。
ただし合成するには試験管ポイントが必要で、成功したか失敗したかは問わず1回に付き1ポイント消費してしまいます。この試験管ポイントはタワーディフェンスパートにて勝利すると貰うことができるため、合成するにはTDで勝つ必要がある・TDで勝率を上げるには合成でエレメントを作る必要がある、という関係性で2つの要素がガッチリと繋がっています。
試験管ポイントのせいで総当りは困難ですが、代わりに3~5回ほど合成に失敗することで何が作れそうかヒントを見れるようになります。基本的にはこのヒントで出たエレメントの名前を元にレシピを想像しながらくっつけていくことになります。
本作のエレメントは182種類あって全てに何かしらの効果が付いてきます。TDの方で勝てなくなってきたら、難易度を下げるか前のステージでポイントを稼いで合成を進めていくのをオススメします。
作れるのはエレメンタル・エンチャント・バフ・スペル以外に、デッキに入れなくても効果が出るパッシブ・エレメンタルの見た目を変えるだけのカモフラージュというのもあります。パッシブも召喚コストを減らしたりライフを増やしたりと結構強力、カモフラージュは戦闘には関係ないですがウォーターエレメンタルがシュノーケルを付けたりして可愛いです。
ここまでの説明では連想ゲーム的な内容で中々面白そうにも思えるかもですが、残念ながらどうしてその組み合わせでそれが出来るのかがよく分からないレシピだらけ。レシピの謎さに関してはDoodle Godも大概だったのでヨシとしても、あちらは間違えた時のペナルティがなく無限に試行できたから許せたというのがありますし・本作の場合は1エレメントに付きレシピが1つしか存在しないのも相まって正解をより見つけづらくなっています。
例えばシールド×クリスタル=鏡というレシピがあるのですが、シールドを金属に置き換えてもいけそうだと思うのにそれではNG扱いにされてしまいます。本作の中ではシールドは金属の板という扱いになっているっぽい(金属×ファイア=シールドなので)ですが、それなら普通に金属でも良くない?と思ってしまいました。
試験管ポイントのせいで総当りができないのにも関わらず、コレ×アレではOKでコレ×ソレ(※アレと似た概念やアレが元になっている物)ではダメというのが多すぎて嫌になります。そもそもの話ヒントを見ないとゲーム内にどんなエレメントが存在するか自体がわからないので、ヒントを見られるようになるまで無駄に試験管ポイントを消費することになるのも理不尽極まりないと感じてしまいました。
そんな状態でさらに追い討ちをかけるかの如く、失敗時に表示されるコメントが「見ていられませんね」「それを試そうとしたのは愚かなことです」等とやたら煽ってくるのもイライラする要因。愚かなのはそっちのレシピじゃい!
タワーディフェンスパートは結構好きでしたが、合成パートの理不尽さと煽りコメントにはサムズダウンせざるを得ませんでした。推測困難なレシピを間違えたら煽られるなんて、人によってはムカついて遊ぶのをやめてしまうのに十分な理由になると思うのですが…。
私はDoodle Godでエレメントが揃っていくことに中毒性を感じた人間というのもあって、本作の合成についても何とかコンプリートまでやり通すことができました。でも合成パートがマジで人を選ぶ要素のてんこ盛りになってしまっていますし、制作側は煽りコメントを考えるよりも前にマトモなレシピを考えてほしかったとまで思います。
タワーディフェンス部分はエレメンタル間の相性関係やスペルやバフやエフェクトなど、考えないといけない要素がかなり多くて楽しかったです。ステージ毎に設定されているルールに応じて編成を変えるのも面白かったですし、普通にオススメできます。
しかし、合成部分に関しては推測困難な組み合わせだらけでヒント大前提の作りにも関わらず間違えると煽られるという、ただの理不尽な作業でしかありません。2つあるメインコンテンツのうち片方は良いのにもう片方がダメなのは流石にもったいないと感じたので、合成パートについてはもうちょっと何とかしてほしかったですね…。
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今回もe-shopセールで購入した作品です。可愛いエレメント達が目に入ったので買ってしまいました。
本作について簡潔に説明すると、タワーディフェンスゲームに『Doodle God』のエレメント合成を足し合わせたゲームです。合成でエレメントを作ることで新ユニットや新しいスペルやバフを使用できるようになったりします。
全エレメント作成&キャンペーンモードを全ステージ遊んだ所までやって、プレイ時間は15時間程度でした。合成は不条理も不条理…でしたが、タワーディフェンスの方は結構楽しめました。
任天堂の公式オンラインストア。「アルケミックジョスト ダウンロード版」の販売ページ。マイニンテンドーストアではNintendo Switch(スイッチ)やゲームソフト、ストア限定、オリジナルの商品を販売しています。
- Single and Multiplayer gameplay. Play vs AI and advance through the games campaign, discovering new Skills and new game modes or challenge a friend with either local or on-line multiplayer.brbr- Strategic combat, where your actions and skill of execution matter as much as your choices before the match startsbrbr- Over 180 skills and upgrades to discover. Combine your known skills to discover new ones and expand your arsenal.brbr- Multiple game modes with different objectives that will make you change the way you play as much as the skills you choose. Those include Combat, Endless, King of the Hill, Attack, Capture...brbr- Random Global Effects, which change the general rules of each match in subtle or radical ways. The varying rules will keep the game play fresh and require you to consider the Skills you use to approach thembrbrUse of PSN and SEN account are subject to the Terms of Service and User Agreement and applicable privacy policy see terms at sonyentertainmentnetwork.comterms-of-service sonyentertainmentnetwork.comprivacy-policy. brOnline features may be terminated at any time.brOnline multiplayer requires a PlayStation®Plus membership.brbr1-2 playersbrNetwork Players 2-2br1GB minimum save sizebrDUALSHOCK®4brOnline Play Optionalbrbr Software subject to license us.playstation.comsoftwarelicense. Online features require an account and are subject to terms of service and applicable privacy policy playstationnetwork.comterms-of-service playstationnetwork.comprivacy-policy. One-time license fee for play on accounts designated primary PS4" system and other PS4" systems when signed in with that account.brbr© Lunatic Pixels. All Rights Reserved.
・タイトル:Alchemic Jousts
・発売元:
-PS4/Steam版:Lunatic Pixels
-Switch版:eastasiasoft
・開発元:Lunatic Pixels
・対応ハード:
PS4 ※日本語未対応?/PC(Steam)/Switch
・定価:
-PS4版:8.99ドル
-Steam版:930円(税込)
-Switch版:1080円(税込)
・発売日:
-PS4版:2016年11月22日
-Steam版:2016年12月17日
-Switch版:2018年6月14日
・ジャンル:2Dアクション戦略ゲーム
・CERO:A(全年齢対象)
・プレイ人数:1~2人
・権利表記:
© Lunatic Pixels SL. Licensed to and published by Eastasiasoft Limited.
どういう人にオススメ?
・合成して図鑑を埋めていくゲームが好きな人!
・タワーディフェンスが好きな人!
良かった点
・クレイアニメのようなグラフィックが可愛らしい
・ルールやステーシの特性に合わせた編成を考えるのが楽しい
・合成で戦力が増えていくシステムはユニーク
賛否両論?点
・雪玉が付与する凍結の状態異常が強すぎる
・合成パートは偏屈なレシピばかりでヒントを見ないとまともに合成できない
・合成に失敗する度に表示されるコメントにイライラする
備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
・発売元:
-PS4/Steam版:Lunatic Pixels
-Switch版:eastasiasoft
・開発元:Lunatic Pixels
・対応ハード:
PS4 ※日本語未対応?/PC(Steam)/Switch
・定価:
-PS4版:8.99ドル
-Steam版:930円(税込)
-Switch版:1080円(税込)
・発売日:
-PS4版:2016年11月22日
-Steam版:2016年12月17日
-Switch版:2018年6月14日
・ジャンル:2Dアクション戦略ゲーム
・CERO:A(全年齢対象)
・プレイ人数:1~2人
・権利表記:
© Lunatic Pixels SL. Licensed to and published by Eastasiasoft Limited.
どういう人にオススメ?
・合成して図鑑を埋めていくゲームが好きな人!
・タワーディフェンスが好きな人!
良かった点
・クレイアニメのようなグラフィックが可愛らしい
・ルールやステーシの特性に合わせた編成を考えるのが楽しい
・合成で戦力が増えていくシステムはユニーク
賛否両論?点
・雪玉が付与する凍結の状態異常が強すぎる
・合成パートは偏屈なレシピばかりでヒントを見ないとまともに合成できない
・合成に失敗する度に表示されるコメントにイライラする
備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
三すくみ要素アリのタワーディフェンス

本作の内容はタワーディフェンスとエレメント合成の2つの部分にバッサリ分けられます。どちらも同じぐらい重要なパートなので1個ずつ紹介していきます。
まずはタワーディフェンスパートについて。こちらでは合成で作ったエレメントをユニットやアビリティの形で活用していきます。
戦闘ルールは相手のタワーを攻撃して耐久値を削りきった方が勝ちになる「コンバット」・道中にポップする杖を持ち帰る「キャプチャー」・相手陣営にある石を踏むとポイントになる「丘の王」・一定時間内で相手タワーに攻撃を通した回数がスコアになる「アタック」・攻撃を防いでできる限り長く生き延びる「エンドレス」の5種類。キャンペーンモードのステージ数は29個+α、難易度はイージー・ノーマル・ハードから選択できます。
ついでにプレイヤー同士での対戦も可能です。Steam版ストアページではオンライン対戦にも対応しているようなことが書かれていますが、Switch版ではオフラインでの対戦しかできないっぽい。
ステージとデッキを決めた後はフィールドに移行し、「ジョスト!」の合図と同時に試合開始。お互いに元素の妖精のような姿をしたユニット(エレメンタル)を出撃させて戦います。
エレメンタル達には属性が設定されていて、地上型はファイア・ウォーター・アースの3属性のいずれか/空中型はエアの1属性を持っています。HPが実質2倍ある上位エレメンタルや属性が設定されていない特殊エレメンタルもいますが、1属性のみを持つ基礎エレメンタルが最もリキャスト時間が短く出陣の頻度も高くなります。
自陣と相手のエレメンタルが途中でぶつかるとそこで戦闘が行われ、属性相性が不利だった方は一方的に消滅・有利だった方は強化されて進軍・同属性なら相打ちで両方が消滅。上位エレメンタルの場合は一度戦闘した地点で基礎エレメンタルに変化するものの再び会敵するまでは進軍を続けられます。
属性相性はファイア<ウォーター<アース<ファイア…の三すくみ。その外に有利も不利も取れないエアがいる感じです。
また、同じランクのエレメンタル(例えば基礎エレメント同士)は1種類出した時点でクールタイムを挟まないと他属性のエレメンタルであっても出陣させられません。そういう仕様なので数で押す戦法を取るのが難しく、相性関係を考えて的確に命令していかないと軍を投入しているはずでも押されたり進軍できない状況に陥ってしまいます。
それなら相性無関係のエアを出しまくる戦法が一番楽で強いのでは?と思うかもですが、地上型エレメンタルだけが持つ強みとしてフィールド上の領地を奪えるのと・丘の王ルールでは地上型のみがポイントを稼げるという仕様になっています。獲得した領地には旗が立ってエンチャントやバフという設置型のアビリティを置くことができます。
エンチャントとバフを使うことでリキャスト時間を短くしたり・コストを軽くしたり・敵ユニットに自動でダメージを与えたり・自陣のユニットを自動で強化したりが可能です。まとめると領地とエンチャント&バフの存在とルールによって地上型と空中型のバランスが取られているので、そこもしっかり考えて編成を組まないとダメということ。
さらに、相手エレメンタルを直接攻撃する「雷」・相手エレメンタルを相手陣営側に押し戻す「ハリケーン」・次に出すエレメンタルのリキャスト時間を短くする「ポーション」などのスペルというのも存在します。後のステージになるほどスペルの使い方で勝敗が分かれる場面も増えてくるため、こちらも見逃せない要素となっています。
クレイアニメのような可愛らしい見た目ながらも豊富なアビリティと凝ったルールで奥深さも感じられる本作は間違いなく大人から子どもまで楽しめる作品です。根本はジャンケン合戦と言われれば確かにその通りではあるのですが、地形やスペルを上手く介入させることで不利な状況からの逆転もできるので戦略性がしっかりあります。
しかしハッキリと強い戦法というのも存在していて、特に雪玉というエレメンタルが強すぎるかな…とは思いました。その理由が雪玉が付与する氷結状態で、凍結中のエレメンタルは戦闘を仕掛けられると相性関係なく一方的に負けてしまう&動けない上に継続時間もまあまあ長く・しかも時間差があるものの地上にいる全ての敵を凍らせることができてしまうしでバランスブレイカーと言ってもいいぐらい凶悪です。
私は終盤ステージのハードで雪玉を搭載した相手に大苦戦する羽目になりました。結局ここではこちらも雪玉を持ってきて凍らせカウンター戦法で勝つ事はできましたが…。
それ以外にも、シールドによるゴリ押しや反転や歪みの魔法による属性変換など、一部のスペルを用いた戦法は対策が難しい上にわかりやすく強力です。相手の編成が固定のキャンペーンモードならともかく、対人戦になると壊れスペル同士のぶつかり合いになりそう。
ただ、ステージによっては「定期的にフィールド中央から両方に向かって1種類のエレメンタルが進軍してくる」「特殊エレメンタルを出すとオマケでもう1体登場する」「定期的に全エレメンタルを殲滅する隕石が落ちてくる」といった特殊効果があったりもして、それに5種類ある基本ルールが組み合わさる事によって雪玉やシールド以上に優先すべきアビリティというのも出てくるようになっています。そのステージの特徴に応じて編成を考える楽しさというのも確かにありました。
編成を記録しておくことができず、ソフトを再起動する度にも再度編成し直す羽目になるのが難点ではありますが、色々とシナジーのある組み合わせを考えさせてくれるのは良かったです。でもルールの数に合わせて5種類ぐらいは編成を記録できるとありがたかった所。
難易度をハードに設定した時の相手は手札を的確に使ってくるので、対策用のデッキを用意したり・パッシブの解放やライフの追加をしっかり進めないと勝てないぐらい手強いです。そういう所を含めてキャンペーンモードだけ遊ぶ分にも充実していたと思える作品でした。
合成することで戦力を増やせる

次はエレメント合成パートについてです。こちらで合成したエレメントがタワーディフェンスにて人材なりスペルなりとして使えるようになるという仕組み。
こちらでは既出のエレメントから2種類を選んで正解の組み合わせなら新しいエレメントを作り出せます。最初に使用できるのはファイア・ウォーター・アース・エアの基礎エレメントのみというのもDoodleリスペクト?
最初に合成できるものと言えば、ファイア×ウォーターで蒸気、ファイア×アースで溶岩辺り。さらに蒸気×アースで間欠泉ができて…と、既存のエレメントも新しくできたエレメントも組み合わせていくことで発展系がドンドン見つかっていきます。
ただし合成するには試験管ポイントが必要で、成功したか失敗したかは問わず1回に付き1ポイント消費してしまいます。この試験管ポイントはタワーディフェンスパートにて勝利すると貰うことができるため、合成するにはTDで勝つ必要がある・TDで勝率を上げるには合成でエレメントを作る必要がある、という関係性で2つの要素がガッチリと繋がっています。
試験管ポイントのせいで総当りは困難ですが、代わりに3~5回ほど合成に失敗することで何が作れそうかヒントを見れるようになります。基本的にはこのヒントで出たエレメントの名前を元にレシピを想像しながらくっつけていくことになります。
本作のエレメントは182種類あって全てに何かしらの効果が付いてきます。TDの方で勝てなくなってきたら、難易度を下げるか前のステージでポイントを稼いで合成を進めていくのをオススメします。
作れるのはエレメンタル・エンチャント・バフ・スペル以外に、デッキに入れなくても効果が出るパッシブ・エレメンタルの見た目を変えるだけのカモフラージュというのもあります。パッシブも召喚コストを減らしたりライフを増やしたりと結構強力、カモフラージュは戦闘には関係ないですがウォーターエレメンタルがシュノーケルを付けたりして可愛いです。
ここまでの説明では連想ゲーム的な内容で中々面白そうにも思えるかもですが、残念ながらどうしてその組み合わせでそれが出来るのかがよく分からないレシピだらけ。レシピの謎さに関してはDoodle Godも大概だったのでヨシとしても、あちらは間違えた時のペナルティがなく無限に試行できたから許せたというのがありますし・本作の場合は1エレメントに付きレシピが1つしか存在しないのも相まって正解をより見つけづらくなっています。
例えばシールド×クリスタル=鏡というレシピがあるのですが、シールドを金属に置き換えてもいけそうだと思うのにそれではNG扱いにされてしまいます。本作の中ではシールドは金属の板という扱いになっているっぽい(金属×ファイア=シールドなので)ですが、それなら普通に金属でも良くない?と思ってしまいました。
試験管ポイントのせいで総当りができないのにも関わらず、コレ×アレではOKでコレ×ソレ(※アレと似た概念やアレが元になっている物)ではダメというのが多すぎて嫌になります。そもそもの話ヒントを見ないとゲーム内にどんなエレメントが存在するか自体がわからないので、ヒントを見られるようになるまで無駄に試験管ポイントを消費することになるのも理不尽極まりないと感じてしまいました。
そんな状態でさらに追い討ちをかけるかの如く、失敗時に表示されるコメントが「見ていられませんね」「それを試そうとしたのは愚かなことです」等とやたら煽ってくるのもイライラする要因。愚かなのはそっちのレシピじゃい!
タワーディフェンスパートは結構好きでしたが、合成パートの理不尽さと煽りコメントにはサムズダウンせざるを得ませんでした。推測困難なレシピを間違えたら煽られるなんて、人によってはムカついて遊ぶのをやめてしまうのに十分な理由になると思うのですが…。
私はDoodle Godでエレメントが揃っていくことに中毒性を感じた人間というのもあって、本作の合成についても何とかコンプリートまでやり通すことができました。でも合成パートがマジで人を選ぶ要素のてんこ盛りになってしまっていますし、制作側は煽りコメントを考えるよりも前にマトモなレシピを考えてほしかったとまで思います。
総評:Doodle God + タワーディフェンスのハイブリッド
『Doodle God』のエレメント合成とタワーディフェンスを付け合わせた作品です。本当にそうとしか言いようがないゲーム。タワーディフェンス部分はエレメンタル間の相性関係やスペルやバフやエフェクトなど、考えないといけない要素がかなり多くて楽しかったです。ステージ毎に設定されているルールに応じて編成を変えるのも面白かったですし、普通にオススメできます。
しかし、合成部分に関しては推測困難な組み合わせだらけでヒント大前提の作りにも関わらず間違えると煽られるという、ただの理不尽な作業でしかありません。2つあるメインコンテンツのうち片方は良いのにもう片方がダメなのは流石にもったいないと感じたので、合成パートについてはもうちょっと何とかしてほしかったですね…。
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