3秒でげーむおーばー。

アニメ「ヒプノシスマイク RhymeAnima」を見た感想

2021/05/31
アニメ・映画感想 0
ヒプマイ アニメ
今回はアニメ「ヒプノシスマイク RhymeAnima」の感想です。
リアルタイムでも見ていたのですが最近見返したのと、感想書いてなかったなーと思い出したんで今更ながら書きました。
1クール全13話の30分アニメです。全話dアニメストアで見れるんで是非。
ナゴヤとオオサカは未登場(正確に言うと零のみ最後に少し登場)ですが、初期からいる4ディビジョンのメンバーは全員出てきます。動くキャラの姿を見たい人にもオススメの作品です。 アニメ中の時系列はH歴3年の1stディビジョンラップバトル(以下DRB)の開始数ヶ月前~1stDRB終了直後に当たります。
1話は顔見せ回、2~8話までは各ディビジョンが1つずつピックアップされたオムニバス形式の日常回、9~13話がDRBメインのストーリー回。
2~8話はその回でピックアップされているディビジョンメンバーがガッツリ出てきて他ディビメンバーはちょっとだけ登場、1話と9〜13話はほぼ全てのキャラが登場する分活躍も分散されている感じ。

毎回必ず新曲が流れるのに加えて、各回のタイトルから内容が全く予想できないのもこのアニメの特徴です。プラス次回予告はタイトルだけが出るアッサリしたものなので、毎週何が来るかわからないドキドキ感もありました。
アニメ新登場の曲をまとめたCDアルバムも出ている他、YoutubeMusicなどのストリーミングでも視聴可能。
それぞれの話の概要と新曲タイトルを一言でまとめたのが↓です。
OP曲:ヒプノシスマイク -Rhyme Anima-
ED曲:絆 (各ディビジョンのバージョン違いアリ)

・1話:各ディビとキャラのチラ見せ回 / Rhyme Anima's Mixtape
・2話:一郎が人質に / RUN THIS CITY
・3話:一二三と独歩の殺人事件 / WELCOME U
・4話:組内に裏切り者が / RED ZONE (Don't test da Master)
・5話:シブヤハロウィン / SHIBUYA GHOST NIGHT
・6話:イケブクロに爆弾が / 3 seconds killer
・7話:独歩にトモダチができる / Fallin'
・8話:うさポリ奮闘記 / Bayside Suicide + ポッセVSイカサマ賭博師 / JACKPOT!
・9話:イケブクロVSヨコハマ / D.R.B Rhyme Anima -1st Battle- Bustar Bros!!! VS MAD TRIGGER CREW
・10話:シブヤVSシンジュク / D.R.B Rhyme Anima -2nd Battle- Fling Posse VS 麻天狼
・11話:ヨコハマVSシンジュク / D.R.B Rhyme Anima -Final Battle- MAD TRIGGER CREW VS 麻天狼
・12話:中王区脱出(前編) / LOVE DIMENSION
・13話:中王区脱出(後編) / D.R.B Rhyme Anima -EX- The Dirty Dawg VS Secret Aliens
キャラソンがメインになっているコンテンツだけあって新曲は力が入っており、映像での演出含め秀逸なものになっています。一方で既存の曲は一郎が2話で「俺が一郎」を歌う程度に留まっています。
まとめると各ディビの日常や裏で動く中王区の動きを楽しみつつ新曲で盛り上がる、そんなアニメです。

この先は少しネタバレありで感想を。見たくない人はKEEP OUTでお願いします。
このアニメを簡単に表すなら「超健全」「シリアスな笑い」「ラップ風ミュージカルアニメ」という言葉が出てきます。
一応深夜に放送されたアニメでしかもラップバトルという言わば罵り合いがメインのコンテンツではあるのですが、内容や披露される曲の歌詞は超がつくほど健全です。メインキャラにヤクザやホストがいる以外はニチアサや平日ゴールデンタイムに放送されていてもおかしくないレベル。
特に8話まではモブ敵キャラを制裁する勧善懲悪の流れで進むので、お子様にみせても安心…かも?9話以降のラップバトルでのディスり合いも本家1stDRBに比べると言葉のトゲが少ないように感じました。
ヒプマイの世界観って女尊男卑がえげつなかったり・支配権を握っている中王区がきな臭いなどブラックな要素も少なくないのですが、アニメではそこら辺はチラ見せする程度で基本的には明るい雰囲気で進みます。
逆に言えば漫画版やCDドラマトラックのようなシリアスさは少ないので、そういう世界を求めてアニメを見ると「こんなのヒプマイじゃない」という感想になりがちかも?他メディアの作品だとスマホアプリ版のイベントストーリーのノリに近いかも。
日常生活を見る限りではリアル日本と対して変わらない世界観で暮らしているように見えます。設定では近年まで戦争してたとかクーデターがあったはずなのですが、そのような面影は微塵も感じられません…まあアニメ以外でも設定ガバが少なくないコンテンツなんで…
登場するキャラも犬猿の仲である特定の組み合わせ以外はそれなりに仲が良く、個人的には一郎が乱数と連絡をとったり・寂雷先生が銃兎に助けを要請したり・VS中王区で協力し合う姿が見れて良かったです。ラップバトル以外で他のディビジョンメンバー同士と話す場面は中々貴重なシーン。
一方で、アニメ以外で判明した設定もちゃんと拾っている忠実さも。例を挙げると各キャラが持っているアビリティがラップバトル中に発動したり・一郎と左馬刻との間に何があったか回想があったり・乱数と中王区の関係が示唆されたり・DRBの結果…などなど。
個人的推察ですが、公式が考えている世界観が実はアニメ基準な可能性は十分に有り得ます。今までに出てきた情報が少なかったせいでファンと公式のイメージが剥離しちゃっているだけで、実際にはアニメが公式が思っているヒプマイの世界観イメージなのかも?

もう1つの魅力?とも言えるポイントなのですが、キャラは真面目なのに何故かシュールな場面が多く視聴者にシリアスな笑いを誘ってくる作品でもあります。
アニメ以外のヒプマイを知っているファンをも置いてきぼりにする勢いとタチの悪さは癖になるものがあり、アニメ版にしかない魅力も少なからずあります。
だからといって原作無視アニメという訳ではなく、むしろ世界観やキャラクターの設定はしっかり再現されている方…なのですが、忠実に再現しすぎて今までは文章だけの説明で見逃されていた根本設定自体のぶっ飛び具合が浮き彫りにされた結果、現実や予想していた世界とのズレ?からくる謎の笑い所が用意されている感じ。
前提としてヒプマイ世界では暴力や武器が禁止されており、代わりに言葉を通して相手の精神にダメージを与えるマイク(これが「ヒプノシスマイク」と呼ばれるもの)で攻撃します。ここはシリーズの共通設定でありアニメの最初の方でも説明してくれるので問題なし。
男性ならラップができて当たり前なこと・ラップバトルで勝敗を決すること・違法マイクなる兵器が出回っていることもアニメ以前から判明している設定です。でも映像として見せられると面白く感じる謎。
加えて、アニメ版のみマイクの攻撃で爆発が起きたり車や動物植物を召喚する現象が発生。これはウリであるラップバトルを映像面でも盛り上げるために入れた演出だとは思うのですが、派手で見栄える画面になったついでにカオスさもパワーアップ、もはやラップと言うよりも一種のミュージカルアニメと言えるまでに昇華しています。
歌詞が実際に文字として現れたり色んな物が召喚される演出はSNS上ではダサいという意見も出てましたが、私は結構好きでラップシーンも毎回楽しみにしてました。ミュージカル展開自体が映画などでも好き嫌いが分かれやすい演出なので、それに近い本作の歌シーンも賛否両論出るのは仕方ないとは思いますが。
頻繁に起こる爆発については、1話で初めて見た時に「精神攻撃で爆発が起きたように認識させられている」のだと勝手に理解したつもりになっていたのですが、ちょっと後の中王区の観察カメラにもバッチリ爆煙が映っていて「物理的な爆発なんかい!」とツッコミたくなりました。しかも6話に至ってはガチの爆弾との共演も達成。
新曲披露が終わった後はほぼ毎回爆発し悪役は吹っ飛ぶのがお決まりなので、ラップバトルでの演出に関しては総じて「ヒプノシスとは…?」という感想です。例外でシブヤだけは徹底的に爆発しないのも面白ポイント高め。
ラップバトル以外でもよく考えると面白い描写が多く登場します。例を挙げると、2話でディ○ニープリンセスの如く街中で歌い出す一郎・服に仕込んだダイナマイトみたいな持ち方で大量に違法マイクを持ち歩いている強盗・ビルの屋上でトカゲを齧る左馬刻と理鶯・立籠りや殺人事件やヤクザのイザコザが発生しまくるディビジョン内の治安の悪さ…など。
一方で9話以降は爆発や日常に隠れた謎描写は鳴りを潜め、ラップバトル大会中はシリアス色強めで真剣に見れる内容になっています。歌シーンの演出は変わらずカオスなままですが。
大会の結果はリアルで実施された1stディビジョンラップバトルの結果と同じという手の込みよう。1stDRB開催中~終了直後のメンバーや中王区の動きを詳しく見ることができるメディア作品としても評価できます。

原作が別媒体のアニメ作品にはよくある話ですが、アニメオリジナルキャラも登場。色んなディビジョンで一郎達の写真を撮りまくっているカメラマンとして、トム・アイリス・太郎丸レックスの3人組が登場。
彼らはキャラのちょっとした説明をしてくれる解説役を担っている他、12話と13話では新曲を歌う第5のチームとして登場。特にアイリスは中王区関係者以外では貴重な女性ラッパーです。
トム達の説明のおかげでアニメが初ヒプマイの人でも各キャラの情報がある程度わかるようになっている他、持ち曲「LOVE DIMENSION」も中々良曲。
メインキャラの役割を食ったりもせず世界観からも浮いておらず、ディビジョンで区切られている世界故にメインキャラだけだと互いが互いを説明し合うのも難しい中、自由に動ける立場で視聴者に解説してくれる良オリキャラだと思います。
一応、ヒプマイがメインキャラ以外のネームドのチームを出す例は以前にもあった(ミュージカルのアカバネディビジョンこと「North Bastard」とアサクサディビジョンこと「鬼瓦ボンバーズ」)ので、そういう点でもあまり気にせず見ることができました。

最後に作画について。2D部分の作画はかなり高品質でどこで切り取っても絵になるレベルなのですが、3Dモデルは若干チープ。
2D作画は素晴らしい出来なのに3Dになると無機質感が出てしまっているので、苦手なら無理に3Dを使わず全編通して2Dでやって欲しかったです。特に後半のDRB大会中はキャラが3Dで動くシーンも多くて3Dモデルを見る時間も長くなってくるので、もうちょっと頑張って欲しかったかも。
ただし本作の場合は経費削減のためだけに3Dを使用したわけではなさそうで、メインコンテンツであるMVやライブに3Dモデルを採用するにあたって試験を兼ねて導入したのだと考えられます。その甲斐あって?2ndDRBのVRバトルやGlory or DustのPVはアニメと比べると3Dの質が格段に良くなっています。
そういう点では2期をやるなら3Dモデルの改善は期待できそうかも。2ndDRBが終わった少し後に第2期をやりそうな感じはします。
個人的にはオオサカやナゴヤの日常パートが見たいので是非2期もやって欲しいです。ノリはこのままでいいと思います。
関連記事
スポンサーリンク:

Comments 0

There are no comments yet.

当ブログは管理人が承認したコメントのみ掲載する形式を取っております。
特定の作品および特定の個人もしくは団体や組織を誹謗中傷するコメントはお控えください。

※現在はごく一部のページを除いて新規のコメントを受け付けない設定にしております。
応援してくださるという方は記事の最後にある「拍手」ボタンを押していただけると私のモチベーションに繋がります。

また、コメントを受け付けていない記事にて誤字脱字や内容の間違いがございましたら、メールフォームにて教えていただけたら幸いです。

スポンサーリンク:

アニメ・映画感想