3秒でげーむおーばー。

【Steam/Switch】『APICO』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】

2022/12/01
ゲーム感想&レビュー 0
Steamゲーム PCゲーム Switchソフト シミュレーション APICO
『APICO』を購入しました。

養蜂メインの生活シミュレーションゲームです。リアルな養蜂体験を再現というよりかは、牧場物語やスタデューバレーを養蜂特化にした感じの内容。
もう少しでミツバチ図鑑をコンプリートできそうだった所でポケモンSVの発売日が来てしまったので一時中断する羽目に。先日ようやくエンディングを見ることができました。
エンディングまでにかかった時間は約25時間。ミツバチを交配して図鑑を埋めていくのがメインですが、複雑な条件下でしか産まれない種類もいて後半は苦戦しました。

任天堂の公式オンラインストア。「APICO ダウンロード版」の販売ページ。マイニンテンドーストアではNintendo Switch(スイッチ)やゲームソフト、ストア限定、オリジナルの商品を販売しています。
・タイトル:APICO
・発売元:Whitethorn Games
・開発元:TNgineers
・対応ハード:PC(Steam)/Switch
・定価:
-Steam版:2050円(税込)
-Switch版:2000円(税込)
・発売日:
-Steam版:2022年5月20日
-Switch版:2022年10月13日
・ジャンル:養蜂シミュレーション
・IARC:3+(3歳以上対象)
・プレイ人数:1~4人
・権利表記:
©Whitethorn Digital & TNgineers 2022
・公式サイト:https://apico.buzz/

どういう人にオススメ?
・養蜂家体験をしてみたい人!
・品種改良できるゲームが好きな人!

良かった点
・養蜂をテーマにした独自性の強いゲーム性
・スタミナや眠らないペナルティがなく時間に追われずのんびり遊べる
・ハチミツを作るまでの過程は手間がかかるがリアル
・新種のミツバチを誕生させるための交配が楽しい

賛否両論?点
・ミツバチ達を待つ時間がかなり長め
・一部の品種を作り出すためのヒントがわかりにくい

備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)




養蜂家の仕事は中々に大変


最初に主人公の見た目と名前を決めてワールドを生成する所からスタート。セーブデータは3つまで作成可能です。
主人公は伝説とまで言われた養蜂家の祖父と祖母を持つ若者。島に移住してきた主人公は彼らが残したガイドブックを参考に、まずは野生の蜂を捕まえる&木材を集めて道具の準備からスタートすることになります。
いきなり養蜂家になるって言ってもどうすればいいかわからない…という人が9割9分を占めていると思うのですが、ガイドブックに現時点で何を作るべきかが事細かに書いてあるので安心。ガイドブックのミッションを1つずつ達成していけば自然と養蜂できる環境が整っていきます。
まずは野生のミツバチの巣を持ち帰り、その中でミツバチを交配させてハニカム集めからスタート。ハニカムがあって初めて巣箱(養蜂場)が作れるようになります。
最初はお金もろくに稼げないので道具も全て自給自足で賄わないといけません。通貨であるビーコインはハチミツを作れるようになって初めてまともに使えるようになるのですが、そこまでに至るまでの過程も中々に大変。
ただ、本作は時間の概念はあれどスタミナだったり不眠ペナルティといったものが一切ないので、忙しくやろうと思えば忙しくなるものの適度にのんびりと遊ぶことも可能です。ベッドで寝ることで時間経過を早められる機能(ただし飛ばせるのは日付と時間帯のみ)はありますが、ミツバチが働けない時間帯を飛ばしたり・子孫ができる時間帯を調節したり・特定の天気を狙ったりする用です。
むしろ、こっちが蜂たちの生活に合わせないといけないので待ち時間が生まれがちです。完全放置というよりかは5分程度の待ちがちょくちょく発生する感じなので、複数の作業を同時並行するなり漫画なりスマホなりを片手に持って遊ぶのがオススメ。
蜂たちは女王が生きている間(リアルタイムで60秒~700秒)は巣を作り続けて、女王の寿命が尽きると同時に次世代の蜂が誕生するというライフサイクルを送ります。ちなみに女王のライフリミットは巣箱で働いている間だけ進む仕様で保管中に死んだりはしないので、現実と比べると管理は圧倒的に楽になっています。
蜂に刺されてダメージを受けたり・巣を放置していると蜜で溢れて洪水になったり・スズメバチが襲来したりもしません。現実の養蜂でシビアな所は大きくカットアウトされているおかげで失敗というのがほとんど無くとっつきやすいです。
個人的には生活シミュゲーはのんびり遊べるタイプが好きなので、本作の仕様は落ち着きながらプレイできてちょうどいいと思いました。忙しく走り回るのも嫌いではないけれども、時間に追われること自体があまり得意ではないので…。

ある程度道具を揃えて、巣箱・木のフレーム・抽出機・遠心分離機が用意できて初めてミツバチ達の恩恵を預かれるようになります。ここに至るまでに私は2~3時間はかかりました…。
巣箱にフレームを入れておくと蜂たちが頑張って蜜と蝋でいっぱいにしてくれます。ここからはハチミツなどができるまでの工程を紹介します。
まずは満たされたフレームを巣箱から回収して抽出機に入れてゴシゴシします。スティックを下に傾けたり戻したりして手作業で動かします。

ゴシゴシするとプロポリスとスペースありのフレームが出来上がります。プロポリスもクラフトで大量に必要になるのりの材料になるのでとっておくのをオススメします。
スペースありのフレームは遠心分離機にかける必要があります。ここまでやってようやく元のフレームとハチミツと種や売却アイテムなどの副産物が入手できます。

ちなみに蜂だけでなく花の交配も可能で、別種の花を近くに植えていると時折新しい花の種が手に入ります。こっちは適当にやっても図鑑が埋まるので楽。
ハチミツ以外の産物は蜂の種類によって変わります。換金アイテムの他に塗料やロイヤルゼリーなどの実用品を作る種類もいるので、蜂の種類は可能な限り取り揃えておいた方がいいです。
右端のタンクがハチミツです。このハチミツを容器に汲み取って蒸留器に入れてハチミツジル(蜂蜜酒?)を作り、さらにそのハチミツジルをボトラーで瓶に詰めることで初めて売り出せるようになります。
最初にボトラーを手に入れるまでが大変ですが、これさえ手に入れたら瓶入りハチミツジルを売りまくってお金が稼げるようになるので楽になってきます。
過程が中々に多くて面倒ですが、この面倒臭さにはリアリティを感じられて個人的には好きです。ハチミツを作る蜂サイドも大変だけれども、回収する人間サイドも大変なのを経験できます。

ミツバチの交配と品種改良が楽しい


本作のメインコンテンツともいえるミツバチの交配についてもご紹介。生物系学科出身の私としてはここが一番熱いポイントでした。
最序盤から手に入るミツバチはノーマル沿岸森林希少の5種類のみ。ミツバチはゲーム中に全部で30種類以上いますが、残りの種類は交配で作るかボートを買って遠くの島まで遠征しないと出会えません。
交配で新種のミツバチを手に入れるには別種の蜂どうしを掛け合わせた女王が必要です。大体の種類が特殊な条件下でないと生まれず、その新種を生み出すための試行錯誤が楽しいです
交配のヒントはガイドブックや蜂ノ宮博士が教えてくれます。結構抽象的なヒントが多い上に博士は変人で頑固なのですが、彼らのヒントなしでは新種の生み出しはまず成功しません。
条件は雨が降っている最中にしか生まれないとか主人公が寝ている間しか生まれないなど。1匹作るだけでも大変な種類もいますが、ビーコインを稼げる状態まで進めているなら2匹目は蜂田(博士の助手)から買ってしまうのが楽。
ただ、ゲーム内のヒントだけでは作るのが難しい種類も極一部いました。特に結晶ミツバチはゲーム内のヒントを頼りにしても全然できず、結局自分ではどうにもできなくて公式Wikiを翻訳しながら頑張りました(ハニーコアという単語の意味がわからず地面に生えている結晶の近くで育てないといけないのだと思ってました)。
蜂たちはtierでランク付けがされていて高tierの蜂ほど前提条件も複雑で大変です。中には気性が荒くて燻製器が無いと飼い慣らせない種類がいたり、暑くないとダメとか寒くないとダメとか特定の気候を要求する種類もいて飼う事自体が大変な種類もいます。
ただ、高tierの蜂は生成物以外に役立つ生態をもっているのもいて、皇后バチは燻製器代わりになるし・白熱バチはヒーター・北極バチはクーラーになります。女王の寿命が尽きるまでの間だけですが燃料無しで他の蜂を動かすこともできるので凄く助けられております。
また、主人公に直接のメリットがあるわけではありませんが、リハビリテーターを用いてミツバチ達を自然に放つことで野生種として復活させることができます。ある程度放つとそのミツバチが種として復活したとジャーナルで褒めたたえてくれる他、図鑑にマークが付くのでこちらも余裕ができれば埋めていくと楽しめます。

また、新種の他にも同種の蜂どうしでの個体差も生み出すことが可能です。より優秀な蜂を目指して交配するのも楽しいポイント。
ちょっと入り組んだ話になりますが蜂たちは遺伝子を持っていて、純血個体どうしを交配すると片方の遺伝子が優勢遺伝子・もう片方の遺伝子が劣勢遺伝子として引き継がれます。話がズレますが、優先遺伝と劣性遺伝って今は顕性遺伝と潜性遺伝って言うらしくて時代の流れを感じました…。
例として、AAという遺伝子を持った純血種BBという遺伝子を持った純血種を交配させると、生まれる女王はABという遺伝子を持っている感じです。その子孫はA純血種・ハイブリッド・B純血種のいずれかが生まれますが、この時にA純血種が生まれても一部のステータスについてはB純血種の物を引き継ぐ可能性があるので、この仕様を駆使して品種改良が可能になっています。
蜂たちには女王の寿命(L)フレームの生成効率(P)子孫のできやすさ(T)変異のしにくさ(S)のステータスと働く時間帯と働ける天気と気候のパロメータが設定されています。プラスして隠し持っている遺伝子も見ることができます。
別種の蜂のステータスを引き継いだ蜂を作って、本来なら昼にしか働かない蜂を夜や夕方にも働かせられたり・雨や雪が平気になったり・純粋に寿命が伸びたり生産物の量を増やしたりできます。気温に対する耐性も遺伝子で決まっているので組み合わせ次第で平気になったり苦手になったりします。
蜂のステータスを見るにはその種類を顕微鏡で累計で3匹観察する必要があります。以降はその場でZRを押すだけで確認できるようになるので、ちょくちょく覗いて改良の余地がないか探してみましょう。

例えば、↑の産業ミツバチは本来なら寿命4~5・生産7・子孫4~5・安定度4~5で昼にしか働かない種類なのですが、品種改良をすることで寿命6・生産7・子孫7・安定度5で一日中働ける個体を作ることができました。これで生産効率が爆上がりです。
エンディング後は効率的に働ける蜂たちを作るための品種改良がメインになる感じ。ここまでいくと自己満足の世界ですが中毒性は確かにあります。



総評:農場の整備とミツバチの交配が楽しい良作養蜂シミュレーション

養蜂家体験&ミツバチの保全を進めようという独自性の強いテーマが魅力の作品。スタデューバレーなどと比べてのんびり遊べるのも私の性に合ったと思えた作品でした。
ハチミツを作るまでの過程が多くて苦労できたり・気性が荒い種類は燻さないとまともに巣を作れなかったりでちょっと大変でした。でも後から少しずつ楽になっていくタイプのゲームなのでやりがいはあります。
養蜂のみに焦点を当てているだけあって養蜂(と拠点整理)しかできないので、スタバレみたく数百時間遊べるかと聞かれると微妙かも…とは思いますが、品種改良ゲーや農作業ゲーが好きなら値段分は平気で元が取れると思います。
Steam版は「I Can't Believe It's Not Butter(flies)」というチョウチョを追加するアプデが来ているようなのですが、現時点(2022年12月1日)ではSwitch版の方は未更新。これが予定されている3つのアップデートの第1弾らしいので、これからにも期待できる作品です。
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