【Switch/PS4/Steam】『ブルーリフレクション タイ/帝』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
『BLUE REFLECTION TIE/帝』を購入しました。

澄んだ水のような透明感のあるキャラクターデザインに惹かれて購入しました。俗に言う美少女ゲームなので登場人物は全員女の子。
夏の学校がテーマになっているので、できれば夏に発売して欲しかったゲーム。11月手前の寒くなる時期に発売されてしまったのはタイミングミスだと思います…。
私はシリーズ前作にあたる『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』は未プレイですが、一部の仲間や設定はそちらでも登場しているらしいので前作を遊んでいた方が楽しめるかも?アニメ版の『BLUE REFLECTION RAY/澪』出身のキャラもいるので、こちらも視聴しておいた方がいいかも。
購入したのはSwitch版。エンディングまでにかかった時間は寄り道要素もほぼ全てこなしていった状態で35時間ほどでした。

今作を簡単に説明すると「学校のような異世界で女子高生たちがサバイバルするRPG」です。
最初のメンバーは主人公の星崎愛央(ほしざき・あお)、ほんわか系に見せかけて実は武闘派の靭(うつぼ)こころ、元気なムードメーカーの金城勇気(きんじょう・ゆうき)、ツンデレ系知識人の宮内伶那(みやうち・れな)の4人だけですが、ストーリーが進行するにつれて仲間が増えていき最終的には10人の仲間+2人のナビゲーターが登場。
多少ネタバレになりますが、公式サイトや序盤で流れるムービーに後から仲間になるキャラが紹介されちゃっているので書いてしまいます。元バレリーナの白井日菜子(しろい・ひなこ)、世話焼きな優等生の春日詩帆(かすが・しほ)、純粋無垢な妹役枠の平原陽桜莉(ひらはら・ひより)、クール?なお姉さん枠の平原美代(ひらはら・みよ)、神の声が聞こえるという不思議ちゃんの久野(ひさの)きらら、素直だが少しサイコパシーな駒川詩(こまがわ・うた)の6人が追加メンバーです。
日菜子はゲーム前作「幻に舞う少女の剣」の主人公、平原姉妹と詩はアニメの「澪」から登場。彼女らの掘り下げも他作品のネタバレにならない程度にあるし、初期メンは本作が初登場なので本作が初ブルリフでも問題はないと思いましたが、シリーズ全体の根幹設定を詳しく知りたいなら幻に舞う少女の剣はプレイした方が良さそう。
ほぼ全員が記憶喪失で元いた世界のことを覚えていませんが、ココロトープと呼ばれる空間の中に散らばっているフラグメントを集めることで忘れていた記憶を思い出すことが可能です。メンバーの記憶を取り戻しつつ、元の世界に戻る手がかりを探すのが一番の目的となっています。
最初は悪くない環境の中で切羽詰まった様子もなく食べ物などを集めてのんびりサバイバルという感じの雰囲気なのですが、ストーリーが進んで仲間の記憶が戻ってくるにつれて異世界の正体や外の世界がどうなっているかまで判明してくると話が世界スケールにまで大きくなり同時に少年漫画のような熱い展開になってきます。
ストーリーの起承転結がちゃんとしているのもあって、1つのアニメをゲームにした感じの手触りです。仲間の記憶には明るくない内容も含まれていますが、主人公である愛央が前向き思考なおかげで全体的には爽やかテイストでまとまっています。
透明感のあるグラフィックもかなり綺麗。キャラクターのデザイン・眩しすぎるぐらいの光の反射・ココロトープの不思議な景色など、色んなところが夏らしくて素敵。
その中でも水・空・海などタイトルにもある「青」色が印象に残りやすいです。特に空の表現は青空も夜空も凄く綺麗だと思います。
フォトモードもあるので美少女達や景色の写真を撮るゲームとしても楽しめるゲームだと思います。こういう透明感のあるグラフィック好き。
拠点ではない方の異世界こと、冒険する舞台であるココロトープは対象人物の心情世界を表した景色が広がっていて、思い出の場所や好きだったものが反映された不思議空間です。しかもモンスターと呼ばれる敵対存在もいて危険な場所。




ココロトープではモンスターとのバトルもある他、敵に見つからないように慎重に行動しないといけないステルスパートもあったりします。
個人的にステルスゲームは苦手なジャンルですが、敵の視界がわかるサーチモードが使えるので割と行動しやすく・それでも難しいところはセーブ&ロードでちまちま進めるという作戦で何とか切り抜けました。
ストーリー後半の依頼はセーブ&ロード作戦無しだと結構難しかったものの、クリア必須のステルスパートは最序盤のチュートリアルでやる1回だけ。本当に隠れるのが苦手な人でもステルスしないといけない依頼を無視すればエンディングまでは到達できます。

モンスターとはリアルタイムコマンドRPG形式でバトル。戦闘時は3人+サポーター1人でチームを組んで戦います。
敵とエンカウントする際に先制攻撃すると愛央のepが最初から1000ep溜まった状態でバトルを始められますが、フィールドでBボタンを押してサーチモードにしてから見つかっていない状態で先制攻撃すると上記のメリットに加えて敵がノックダウン(一定時間の間行動不可)になりやすい状態でバトルが開始します。 できれば後者の方法で先制攻撃を狙いたい所。
右下にあるゲージがタイムラインとなっていて、アイコンが1000epのメモリを超えると攻撃可能になります。攻撃する度アイコンの移動速度が上がっていくと同時に一度に溜めておけるepの最大量も増えていき、コンボ数に応じて攻撃力にも倍率がかかっていくので敵を攻撃するほど強くなっていく爽快なゲームバランスに仕上がっています。
攻撃していくとギア(アイコン左上の数字)が上がっていき、3になるとリフレクターモードという強化形態に変身します。なので、とりあえず最初に2~3回殴って即モードチェンジを狙う戦い方をしてました。
時間経過で増えるepがスキル使用に消費されるが故に体力管理とコマンド選択に専念できる上、仲間のコマンドをオートで選んでくれるモードもあるので気楽に遊びやすいシステムになっています。
一見フルアタ一辺倒なバランスにも見えますが、レベル差がそんなに無いと敵の攻撃が普通に痛いし・強敵はコンボ数をリセットしてくる攻撃も出してくるので防御技・補助技や回復アイテムの重要性もちゃんとあります。
特にコンボリセットを防ぐスキルを持つ愛央のコマンド選びは結構大事。タイミングが悪いと相手がチャージし始めてから大技を放つまでに愛央が一度も行動できない…なんてことも普通にあってその時はその時ですが、そろそろ大技が飛んできそうと第六感が囁いてきたら攻撃指示をあえて遅らせて防御スキルを合わせるのも戦術の1つ。
一度コンボを吹き飛ばされた所で再度攻撃を重ねれば持ち直しはできるし・最悪回復スキルとアイテムゴリ押しでも勝てるのでそこまでシビアな戦いを強いられるわけではありませんが、コンボ稼ぎとコンボ維持を意識することで戦いやすさはだいぶ変わると思います。
バトル中にXボタンを押すとサポーターのスキル確認とアイテム使用の指示ができます。サポーターの周りの円が何周かすると自動で補助スキルが発動し・アイテム使用を頼んでいた場合の効果発動は円が全部緑になったタイミングで行われる仕様です。
アイテム使用はサポーターに任せてしまって、場に出ているメンバーは攻撃かスキルによる補助や回復に専念すると戦いやすいです。
仲間が揃った中盤以降は愛央が攻撃兼防御スキル役を担って、攻撃役の日菜子・回復が使える詩帆・サポートが優秀な陽桜莉と組んでました。控えのメンバーにも経験値が入るがくしゅうそうちシステム搭載なので、仲間内でのレベル格差は起こりにくい仕様です。
仲間10人の内、実際に編成できるメンバーは6人しかいないのはちょっと残念ポイント。本作でリフレクターに変身できるのは愛央・こころ・伶那・日菜子・詩帆・陽桜莉のみでしたが、個人的には回想にチョロっと出てくる詩のリフレクターモードもじっくり見たかった…。
減った体力は学校に戻った時点で全回復しますが、ココロトープ内には回復ポイントがないので途中の回復は仲間のスキルか工作で作った食べ物頼り。フィールド上でも回復できる食べ物は攻略の際には多めに持ち込んでおきたいです。
ある施設を作って戦闘訓練を行うと「エーテルタイド」という必殺技も使えるようになりますが、なぜか誘導が控えめな上にチュートリアルをすっぽかしてストーリーを進められるので終盤まで存在を認知していませんでした…。
エーテルタイドはキャラクター毎にモーションが違いますが効果は強力な魔法攻撃で一貫しています。ただし発動までに15combo以上稼がないといけない上に使用後はコンボ数がリセットされてしまうので使い勝手は良くない…というか、そのままコンボで上がりに上がった火力で殴り倒した方が早いです。
ボスクラスの敵はノックダウンさせるとインファイトバトルという1体1で戦うモードに突入します。

インファイトバトル時はAで攻撃・Xで自己強化スキル・Bで回避・Yでカウンターというアクションゲームっぽい操作になります。それぞれのコマンドにはリキャスト時間があるので連打は不可。
それまでに貯めていたコンボ数とは別口でコンボが数えられていきますが、攻撃を食らった時点でリセットされてしまうので攻撃と同じぐらい回避が重要なパートです。
上手く立ち回れば大ダメージを与えるチャンスではありますが、気を抜くと敵の攻撃でやられてしまうこともあるので決してボーナスタイムではありません。
インファイトバトルでトドメを指すとカッコいいフィニッシュを決めることができるのでこれも気持ちいい要素。
難易度はイージー・ノーマル・ハード(2周目以降)の3段階が用意されていてオプションからいつでも変更可能。ノーマルまでなら回復を怠らなければ基本やられない難易度ですが、ハードは2周目以降限定ということもありかなり厳しめのゲームバランスになっています。
ちなみに、2周目以降は前回のセーブデータで獲得したTPの数割(6割?)と獲得済みのフラグメントを引き継いでのニューゲームとなります。1周で獲得できるTPの量が限られているので全スキルの習得は2周目以降でないとできないし、周回限定のフラグメントがあったり、エンディングの最後も1周目とは少し変わるなど周回前提の作りになっています。

拠点である学校では拾った素材でアイテムの合成や施設の建設を行えたり、仲間の悩みを聞いてあげたり、選んだ相手とデートしたりもできます。
工作では素材を使って回復アイテムや建築素材を、学校開発では校庭に配置できる施設を作成します。どちらも校内の「作業室」で行えます。
素材にはそれぞれに要素というかカテゴリーが決められていて、工作や学校開発で要求される素材のほとんどが特定の要素を持ったものなら何でもOKという方式なので、見つけた素材は必ず拾うようにしていれば足りなくて困ることはあまりありません。
例えば、風船キャベツという素材なら「酸味成分」「水」という要素、樹液滴る木なら「木片」「甘味成分」という要素を持っている感じです。一部の素材はなんでその要素を持ってるの…?と思うもの(温泉水という素材が「鉱石」要素を持っていたり)もありますが、おかげで素材として使える幅が広くなっているので助かりました。
強いて入手がめんどくさいと言える素材は主な入手法が敵ドロップの砂粒系アイテム。施設の建材としてよく使う木の板や石ブロックなどに必要になるのでどうしても数が必要になるんですよね…。
工作するメンバー4人を選んで作ることになるのですが、ここで選んだ組み合わせによってボーナスが発生します。愛央・こころ・勇気・伶那の「駆け出しメンバー」チームで作るとたまに作成数が1個増えるので、特に素材が少ない序盤はこの4人でよく作ってました。
工作・学校開発はストーリー中でも重要な要素となっていて、特定の施設を作って仲間の記憶をフラッシュバックさせることで新キャラを召喚できます。建材不足にならないためにも素材を見つけたらとりあえず拾っておくのがオススメ。
施設は40種類ぐらいあり、配置することでバトル時にプラス効果が出るものがあったり・コインやチケットを消費して回復アイテムを入手できたり・仲間とのデートスポットになったりもするので、作れるだけ置けるだけ配置していた方がいいです。
自動販売機などまだわかるものから、お祭りの屋台など学園祭やイベント中と考えれば割と普通(?)な施設もあれば、ロケットや田んぼなどどう考えても学校に置くものじゃないようなものまで用意されています。後なんでかベッドを外に置いたりも。
施設は仲間からの依頼を受けることで作れるようになるものが多数。デートスポットを増やすという意味でも依頼は積極的に受けていった方がいいです。
デートは仲間1人と一緒に手を繋ぎながら目的地にいくというもの。目的地は特定の部屋や施設で、辿り着くと愛央と仲間が仲良くしているイベントを見ることができます。
発生するイベントは仲間毎・場所毎に専用のものが用意されている気合いの入れよう。5分程度で読み終えられる短いストーリーが50種類以上は用意されているので結構読み応えがあります。
女の子同士でちょっぴりドキドキする内容のイベントもありますが、全体的にはラブまでは行かずライクの範囲で収まっている感じかつキャラを掘り下げる内容のものが多め。個人的にきらら関連のイベントが好き。

きららは神の声が聞こえるらしいミステリアスガールで、幼く見える見た目と意外と渋いセンスのギャップが可愛い。神社にデートしに行った時のイベントが一番好き。
女の子同士のイチャイチャを見たい人にもオススメできる作品です。二股三股しても怒られることはないので色んな子とデートしまくれるゲームでもあります(爆)
デート後にはタレント(スキル)を覚えさせるのに必要なタレントポイント・特殊効果がついた装備(フラグメント)が手に入ります。そういう意味でも積極的にデートするメリットが存在してます。
ちなみに仲間内には百合カップルと言える間柄になっている組み合わせもいて、そちらはラブと言える領域まで行っています。彼女らのイベントシーンは両思いでお互いの抱えている想いも重くて見ていて甘酸っぱくも微笑ましかったです。
デートイベントの数も多いし、メインストーリーも面白いしで美少女たちの頑張りを見られるという点においては言う事ナシです。強いて文句を言うなら、仲間全員を戦闘メンバーとして使えたらなーと…全員のリフレクター姿とフィニッシュ技を見たかった。
今後配信される有料DLCの中には追加ストーリーで遊べるものもあるので、それも買ってみようと思います。
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澄んだ水のような透明感のあるキャラクターデザインに惹かれて購入しました。俗に言う美少女ゲームなので登場人物は全員女の子。
夏の学校がテーマになっているので、できれば夏に発売して欲しかったゲーム。11月手前の寒くなる時期に発売されてしまったのはタイミングミスだと思います…。
私はシリーズ前作にあたる『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』は未プレイですが、一部の仲間や設定はそちらでも登場しているらしいので前作を遊んでいた方が楽しめるかも?アニメ版の『BLUE REFLECTION RAY/澪』出身のキャラもいるので、こちらも視聴しておいた方がいいかも。
購入したのはSwitch版。エンディングまでにかかった時間は寄り道要素もほぼ全てこなしていった状態で35時間ほどでした。
・タイトル:BLUE REFLECTION TIE/帝
・発売元:ガスト
・開発元:コーエーテクモゲームス
・対応ハード:Switch/PS4/PC(Steam)
・定価:8580円(税込)
・発売日:2021年10月21日
・ジャンル:RPG
・CERO:C(15歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©コーエーテクモゲームス All rights reserved.
©2021 EXNOA LLC / コーエーテクモゲームス All rights reserved.
©コーエーテクモゲームス/AASA
・公式サイト:
https://bluereflection-tie.com/
どういう人にオススメ?
・夏の雰囲気が好きな人!
・少女同士のふれあいを見たい人!
良かった点
・ストーリーは起承転結がはっきりしていて読み応えアリ
・グラフィックは透明感があり夏らしさを感じられる
・工作や学校開発で使う素材はカテゴリー別に要求されることが多いので足りなくなることが少ない
・相手を殴れば殴るほど強力な技が放てるようになるバトルシステムは爽快
賛否両論?点
・必殺技であるエーテルタイドの習得法がわかりにくい上使うメリットをほぼ感じない
・仲間になるキャラのうち4人は戦闘に参加できない
備考
・無料体験版あり
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
体験版も配信されているので、気になった方は最初にそちらを遊んでみるのをオススメします。オマケで体験版を最後まで進めたセーブデータがあると製品版起動時に「ヘッドアクセ ウサギ」とフラグメント「未知への備え」が入手できます。・発売元:ガスト
・開発元:コーエーテクモゲームス
・対応ハード:Switch/PS4/PC(Steam)
・定価:8580円(税込)
・発売日:2021年10月21日
・ジャンル:RPG
・CERO:C(15歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©コーエーテクモゲームス All rights reserved.
©2021 EXNOA LLC / コーエーテクモゲームス All rights reserved.
©コーエーテクモゲームス/AASA
・公式サイト:
https://bluereflection-tie.com/
どういう人にオススメ?
・夏の雰囲気が好きな人!
・少女同士のふれあいを見たい人!
良かった点
・ストーリーは起承転結がはっきりしていて読み応えアリ
・グラフィックは透明感があり夏らしさを感じられる
・工作や学校開発で使う素材はカテゴリー別に要求されることが多いので足りなくなることが少ない
・相手を殴れば殴るほど強力な技が放てるようになるバトルシステムは爽快
賛否両論?点
・必殺技であるエーテルタイドの習得法がわかりにくい上使うメリットをほぼ感じない
・仲間になるキャラのうち4人は戦闘に参加できない
備考
・無料体験版あり
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
夏の学校のような不思議な世界とココロトープ

今作を簡単に説明すると「学校のような異世界で女子高生たちがサバイバルするRPG」です。
最初のメンバーは主人公の星崎愛央(ほしざき・あお)、ほんわか系に見せかけて実は武闘派の靭(うつぼ)こころ、元気なムードメーカーの金城勇気(きんじょう・ゆうき)、ツンデレ系知識人の宮内伶那(みやうち・れな)の4人だけですが、ストーリーが進行するにつれて仲間が増えていき最終的には10人の仲間+2人のナビゲーターが登場。
多少ネタバレになりますが、公式サイトや序盤で流れるムービーに後から仲間になるキャラが紹介されちゃっているので書いてしまいます。元バレリーナの白井日菜子(しろい・ひなこ)、世話焼きな優等生の春日詩帆(かすが・しほ)、純粋無垢な妹役枠の平原陽桜莉(ひらはら・ひより)、クール?なお姉さん枠の平原美代(ひらはら・みよ)、神の声が聞こえるという不思議ちゃんの久野(ひさの)きらら、素直だが少しサイコパシーな駒川詩(こまがわ・うた)の6人が追加メンバーです。
日菜子はゲーム前作「幻に舞う少女の剣」の主人公、平原姉妹と詩はアニメの「澪」から登場。彼女らの掘り下げも他作品のネタバレにならない程度にあるし、初期メンは本作が初登場なので本作が初ブルリフでも問題はないと思いましたが、シリーズ全体の根幹設定を詳しく知りたいなら幻に舞う少女の剣はプレイした方が良さそう。
ほぼ全員が記憶喪失で元いた世界のことを覚えていませんが、ココロトープと呼ばれる空間の中に散らばっているフラグメントを集めることで忘れていた記憶を思い出すことが可能です。メンバーの記憶を取り戻しつつ、元の世界に戻る手がかりを探すのが一番の目的となっています。
最初は悪くない環境の中で切羽詰まった様子もなく食べ物などを集めてのんびりサバイバルという感じの雰囲気なのですが、ストーリーが進んで仲間の記憶が戻ってくるにつれて異世界の正体や外の世界がどうなっているかまで判明してくると話が世界スケールにまで大きくなり同時に少年漫画のような熱い展開になってきます。
ストーリーの起承転結がちゃんとしているのもあって、1つのアニメをゲームにした感じの手触りです。仲間の記憶には明るくない内容も含まれていますが、主人公である愛央が前向き思考なおかげで全体的には爽やかテイストでまとまっています。
透明感のあるグラフィックもかなり綺麗。キャラクターのデザイン・眩しすぎるぐらいの光の反射・ココロトープの不思議な景色など、色んなところが夏らしくて素敵。
その中でも水・空・海などタイトルにもある「青」色が印象に残りやすいです。特に空の表現は青空も夜空も凄く綺麗だと思います。
フォトモードもあるので美少女達や景色の写真を撮るゲームとしても楽しめるゲームだと思います。こういう透明感のあるグラフィック好き。
拠点ではない方の異世界こと、冒険する舞台であるココロトープは対象人物の心情世界を表した景色が広がっていて、思い出の場所や好きだったものが反映された不思議空間です。しかもモンスターと呼ばれる敵対存在もいて危険な場所。




ココロトープではモンスターとのバトルもある他、敵に見つからないように慎重に行動しないといけないステルスパートもあったりします。
個人的にステルスゲームは苦手なジャンルですが、敵の視界がわかるサーチモードが使えるので割と行動しやすく・それでも難しいところはセーブ&ロードでちまちま進めるという作戦で何とか切り抜けました。
ストーリー後半の依頼はセーブ&ロード作戦無しだと結構難しかったものの、クリア必須のステルスパートは最序盤のチュートリアルでやる1回だけ。本当に隠れるのが苦手な人でもステルスしないといけない依頼を無視すればエンディングまでは到達できます。
攻撃すればする程有利になるバトルシステム

モンスターとはリアルタイムコマンドRPG形式でバトル。戦闘時は3人+サポーター1人でチームを組んで戦います。
敵とエンカウントする際に先制攻撃すると愛央のepが最初から1000ep溜まった状態でバトルを始められますが、フィールドでBボタンを押してサーチモードにしてから見つかっていない状態で先制攻撃すると上記のメリットに加えて敵がノックダウン(一定時間の間行動不可)になりやすい状態でバトルが開始します。 できれば後者の方法で先制攻撃を狙いたい所。
右下にあるゲージがタイムラインとなっていて、アイコンが1000epのメモリを超えると攻撃可能になります。攻撃する度アイコンの移動速度が上がっていくと同時に一度に溜めておけるepの最大量も増えていき、コンボ数に応じて攻撃力にも倍率がかかっていくので敵を攻撃するほど強くなっていく爽快なゲームバランスに仕上がっています。
攻撃していくとギア(アイコン左上の数字)が上がっていき、3になるとリフレクターモードという強化形態に変身します。なので、とりあえず最初に2~3回殴って即モードチェンジを狙う戦い方をしてました。
時間経過で増えるepがスキル使用に消費されるが故に体力管理とコマンド選択に専念できる上、仲間のコマンドをオートで選んでくれるモードもあるので気楽に遊びやすいシステムになっています。
一見フルアタ一辺倒なバランスにも見えますが、レベル差がそんなに無いと敵の攻撃が普通に痛いし・強敵はコンボ数をリセットしてくる攻撃も出してくるので防御技・補助技や回復アイテムの重要性もちゃんとあります。
特にコンボリセットを防ぐスキルを持つ愛央のコマンド選びは結構大事。タイミングが悪いと相手がチャージし始めてから大技を放つまでに愛央が一度も行動できない…なんてことも普通にあってその時はその時ですが、そろそろ大技が飛んできそうと第六感が囁いてきたら攻撃指示をあえて遅らせて防御スキルを合わせるのも戦術の1つ。
一度コンボを吹き飛ばされた所で再度攻撃を重ねれば持ち直しはできるし・最悪回復スキルとアイテムゴリ押しでも勝てるのでそこまでシビアな戦いを強いられるわけではありませんが、コンボ稼ぎとコンボ維持を意識することで戦いやすさはだいぶ変わると思います。
バトル中にXボタンを押すとサポーターのスキル確認とアイテム使用の指示ができます。サポーターの周りの円が何周かすると自動で補助スキルが発動し・アイテム使用を頼んでいた場合の効果発動は円が全部緑になったタイミングで行われる仕様です。
アイテム使用はサポーターに任せてしまって、場に出ているメンバーは攻撃かスキルによる補助や回復に専念すると戦いやすいです。
仲間が揃った中盤以降は愛央が攻撃兼防御スキル役を担って、攻撃役の日菜子・回復が使える詩帆・サポートが優秀な陽桜莉と組んでました。控えのメンバーにも経験値が入るがくしゅうそうちシステム搭載なので、仲間内でのレベル格差は起こりにくい仕様です。
仲間10人の内、実際に編成できるメンバーは6人しかいないのはちょっと残念ポイント。本作でリフレクターに変身できるのは愛央・こころ・伶那・日菜子・詩帆・陽桜莉のみでしたが、個人的には回想にチョロっと出てくる詩のリフレクターモードもじっくり見たかった…。
減った体力は学校に戻った時点で全回復しますが、ココロトープ内には回復ポイントがないので途中の回復は仲間のスキルか工作で作った食べ物頼り。フィールド上でも回復できる食べ物は攻略の際には多めに持ち込んでおきたいです。
ある施設を作って戦闘訓練を行うと「エーテルタイド」という必殺技も使えるようになりますが、なぜか誘導が控えめな上にチュートリアルをすっぽかしてストーリーを進められるので終盤まで存在を認知していませんでした…。
エーテルタイドはキャラクター毎にモーションが違いますが効果は強力な魔法攻撃で一貫しています。ただし発動までに15combo以上稼がないといけない上に使用後はコンボ数がリセットされてしまうので使い勝手は良くない…というか、そのままコンボで上がりに上がった火力で殴り倒した方が早いです。
ボスクラスの敵はノックダウンさせるとインファイトバトルという1体1で戦うモードに突入します。

インファイトバトル時はAで攻撃・Xで自己強化スキル・Bで回避・Yでカウンターというアクションゲームっぽい操作になります。それぞれのコマンドにはリキャスト時間があるので連打は不可。
それまでに貯めていたコンボ数とは別口でコンボが数えられていきますが、攻撃を食らった時点でリセットされてしまうので攻撃と同じぐらい回避が重要なパートです。
上手く立ち回れば大ダメージを与えるチャンスではありますが、気を抜くと敵の攻撃でやられてしまうこともあるので決してボーナスタイムではありません。
インファイトバトルでトドメを指すとカッコいいフィニッシュを決めることができるのでこれも気持ちいい要素。
難易度はイージー・ノーマル・ハード(2周目以降)の3段階が用意されていてオプションからいつでも変更可能。ノーマルまでなら回復を怠らなければ基本やられない難易度ですが、ハードは2周目以降限定ということもありかなり厳しめのゲームバランスになっています。
ちなみに、2周目以降は前回のセーブデータで獲得したTPの数割(6割?)と獲得済みのフラグメントを引き継いでのニューゲームとなります。1周で獲得できるTPの量が限られているので全スキルの習得は2周目以降でないとできないし、周回限定のフラグメントがあったり、エンディングの最後も1周目とは少し変わるなど周回前提の作りになっています。
学校内では工作したりデートしたり

拠点である学校では拾った素材でアイテムの合成や施設の建設を行えたり、仲間の悩みを聞いてあげたり、選んだ相手とデートしたりもできます。
工作では素材を使って回復アイテムや建築素材を、学校開発では校庭に配置できる施設を作成します。どちらも校内の「作業室」で行えます。
素材にはそれぞれに要素というかカテゴリーが決められていて、工作や学校開発で要求される素材のほとんどが特定の要素を持ったものなら何でもOKという方式なので、見つけた素材は必ず拾うようにしていれば足りなくて困ることはあまりありません。
例えば、風船キャベツという素材なら「酸味成分」「水」という要素、樹液滴る木なら「木片」「甘味成分」という要素を持っている感じです。一部の素材はなんでその要素を持ってるの…?と思うもの(温泉水という素材が「鉱石」要素を持っていたり)もありますが、おかげで素材として使える幅が広くなっているので助かりました。
強いて入手がめんどくさいと言える素材は主な入手法が敵ドロップの砂粒系アイテム。施設の建材としてよく使う木の板や石ブロックなどに必要になるのでどうしても数が必要になるんですよね…。
工作するメンバー4人を選んで作ることになるのですが、ここで選んだ組み合わせによってボーナスが発生します。愛央・こころ・勇気・伶那の「駆け出しメンバー」チームで作るとたまに作成数が1個増えるので、特に素材が少ない序盤はこの4人でよく作ってました。
工作・学校開発はストーリー中でも重要な要素となっていて、特定の施設を作って仲間の記憶をフラッシュバックさせることで新キャラを召喚できます。建材不足にならないためにも素材を見つけたらとりあえず拾っておくのがオススメ。
施設は40種類ぐらいあり、配置することでバトル時にプラス効果が出るものがあったり・コインやチケットを消費して回復アイテムを入手できたり・仲間とのデートスポットになったりもするので、作れるだけ置けるだけ配置していた方がいいです。
自動販売機などまだわかるものから、お祭りの屋台など学園祭やイベント中と考えれば割と普通(?)な施設もあれば、ロケットや田んぼなどどう考えても学校に置くものじゃないようなものまで用意されています。後なんでかベッドを外に置いたりも。
施設は仲間からの依頼を受けることで作れるようになるものが多数。デートスポットを増やすという意味でも依頼は積極的に受けていった方がいいです。
デートは仲間1人と一緒に手を繋ぎながら目的地にいくというもの。目的地は特定の部屋や施設で、辿り着くと愛央と仲間が仲良くしているイベントを見ることができます。
発生するイベントは仲間毎・場所毎に専用のものが用意されている気合いの入れよう。5分程度で読み終えられる短いストーリーが50種類以上は用意されているので結構読み応えがあります。
女の子同士でちょっぴりドキドキする内容のイベントもありますが、全体的にはラブまでは行かずライクの範囲で収まっている感じかつキャラを掘り下げる内容のものが多め。個人的にきらら関連のイベントが好き。

きららは神の声が聞こえるらしいミステリアスガールで、幼く見える見た目と意外と渋いセンスのギャップが可愛い。神社にデートしに行った時のイベントが一番好き。
女の子同士のイチャイチャを見たい人にもオススメできる作品です。二股三股しても怒られることはないので色んな子とデートしまくれるゲームでもあります(爆)
デート後にはタレント(スキル)を覚えさせるのに必要なタレントポイント・特殊効果がついた装備(フラグメント)が手に入ります。そういう意味でも積極的にデートするメリットが存在してます。
ちなみに仲間内には百合カップルと言える間柄になっている組み合わせもいて、そちらはラブと言える領域まで行っています。彼女らのイベントシーンは両思いでお互いの抱えている想いも重くて見ていて甘酸っぱくも微笑ましかったです。
総評:澄んだビジュアル、可愛いキャラクター、わかりやすく戦いやすい爽快なバトルシステム搭載の良作
実はパケ買いしたゲームで事前情報もほとんど仕入れていませんでしたが、夏の学校の雰囲気もSF風味の壮大な設定も戦いやすい戦闘システムも好みで買ってよかったと思える作品です。デートイベントの数も多いし、メインストーリーも面白いしで美少女たちの頑張りを見られるという点においては言う事ナシです。強いて文句を言うなら、仲間全員を戦闘メンバーとして使えたらなーと…全員のリフレクター姿とフィニッシュ技を見たかった。
今後配信される有料DLCの中には追加ストーリーで遊べるものもあるので、それも買ってみようと思います。
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