3秒でげーむおーばー。

【マルチプラットフォーム】キャットメイズ 魔女の子の冒険 レビュー

2022/10/17
レビュー 0
Steamゲーム PCゲーム Switchソフト PS4ソフト PS5ソフト XboxONEソフト XboxX|Sソフト アクション
「キャットメイズ 魔女の子の冒険」を購入しました。

魔法少女と猫のメトロイドヴァニア。スラヴ神話が元になっていると聞いて興味を惹かれたのに加えて、値段も1000円と安くて気がついたら購入していました。
ストーリーテリングが控えめになりがちなジャンルだからこそ物語にも力を入れたとGameSpark様のインタビュー記事で言及されていた通り、実際に(当ジャンル比で)出てくるキャラクターが多いなど気合いが入っています。
100%クリアにかかった時間は9時間ほど。値段相応の長さとヒントの多さのおかげで遊びやすい作品でした。

・タイトル:
キャットメイズ 魔女の子の冒険
・発売元:
Redblack Spade(Steam版) / ラタライカゲームス(Switch版など5機種)
・開発元:Redblack Spade
・対応ハード:
PC(Steam)/Switch/PS4/PS5/XboxOne/XboxX|S
・定価:
-Steam版:1010円(税込)
-Switch版:1000円(税込)
-PS4/PS5版:1100円(税込)
-XboxOne/XboxX|S版:1200円(税込)
・発売日:
-Steam版:2018年5月24日
-コンソール版:2022年9月9日
・ジャンル:メトロイドヴァニア
・IARC:12+(12歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
© 2022 ラタライカゲームス
© 2022 Redblack Spade
・公式サイト:
https://redblackspade.com/

どういう人にオススメ?
・メトロイドヴァニアに挑戦してみたい人!
・スラヴ神話の世界観が気になる人!

良かった点
・メトロイドヴァニアとしてはシンプルで堅実な作りになっている
・マップ上で?と描かれている所に行けば何かがあったりと探索中のヒントも多め
・難易度が全体的に抑えられていて探索でもボス戦でもあまり苦戦せずサクサク進む
・スラヴ神話が下地になった世界観がユニークでサブイベントも豊富

賛否両論?点
・オートセーブは一切行われず、ゲームオーバーになると最後にセーブした時点までイベント進行状況含めて巻き戻ってしまう
・敵に攻撃した時の爽快感が少ない一方でダメージは受けやすいのがややストレス
・スラヴ神話に関する知識が多少なりともないとストーリーを楽しめないかも

備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)


探索しやすく戦闘も甘めなメトロイドヴァニア


主人公はアレスタは魔女っ子。病気になってしまった母親を助けるために、森や洞窟・果てにはあの世まで冒険しに行くことに。
グラフィックは全てドット絵で描かれていて、キャラクターこそ粗めですが背景や地形は細かく描き込まれています。ここら辺はMomodoraが好きな開発者さんのこだわりが光っている部分な気がします。
キャラクターの立ち絵はストアページのタイトルイラストとはだいぶ違うし、癖のある絵柄なのでハッキリ言うと好みは分かれるかも。上手…ではないけど海外アニメらしい可愛さと努力が感じられるので個人的には割と好きです。
タイトル通り猫にスポットライトが当てられている作品でもあります。最初の方は噴水にあしらわれている像や宝箱に案内してくれる子ぐらいしか猫が出てこなくてこれだけ?と思っていましたが、ストーリーを進めていくと巨大な猫がキーキャラクターとして登場しますし・使い魔にも猫がいるしでキャット成分はしっかり含有されていました。
本作の世界観において猫はあの世とこの世を行き来できる不思議な生き物として扱われています。また「猫の迷宮」もかなり後にはなりますが冒険の舞台として登場するのでタイトル回収もしているし、大小含めてたくさんの猫が出てくるので愛猫家にもオススメできる作品です。

操作はシンプルでBジャンプAで通常攻撃YでMPを消費して遠距離攻撃Xでアイテム使用。攻撃は全て使い魔が行ってくれるためアレスタ自身が攻撃することはなく、回避やパリィやガードといった難しめな操作も完全にオミットされています。
この他、一部のイベントでは魔女らしく(?)オオカミに乗ったり・箒に乗って空を飛んだりすることもあります。いつでもどこでも乗れるわけではないけど魔法使いらしさがあって個人的には好きな要素。
Aで使える使い魔の性能は全員が一長一短のトレードオフで、最初から付いて来てくれるコウモリ(ラド)はリーチが短い代わりに攻撃の出が早くワタリガラス(ベリン)はリーチが長く上下にも方向を指定して攻撃できるが出が遅くネコ(コーディ)は至近距離しか攻撃できない代わりに全方向に対して連続で攻撃できるという感じです。探索を進めていく事で使い魔の種類も増えて6匹まで仲間になります。
Yの使い魔もどんどん増えて最大6匹が仲間になりますが、こちらも1匹につき能力は1つだけで赤いコウモリ(スヴァーグ)は直線で飛ぶ火の玉を出したりクモ(ロビン)は真っ直ぐ進んでいって敵にぶつかると爆発したりなど。特定のボスを倒したり仕掛けを作動させるのにある使い魔がいないと進めない場所もあったりします。
メトロイドヴァニアの特徴はしっかり盛り込まれていて、各地に置かれているパワーアップアイテムや使い魔などを手に入れることで今まで行けなかった所へ行けるようになったり、ステータスアップアイテムを集めることでアレスタ自身や使い魔が強くなったりします。追加されるアクションも2段ジャンプができるようになったり・泳げるようになったりとシンプルな能力で使い道がわかりやすいです。
マップの方も小さな部屋が複雑に組み合わさったこのジャンルならではの構造になっています。-ボタンを押せばいつでもどこでも全体マップが表示可能になっているのもありがたいポイント。
迷子になるのが嫌でメトロイドヴァニアは苦手…という人も少なくないとは思うのですが、本作はヒントが数多く用意されていて親切です。悩んだらマップ上で?マークが表示されている所へ行けば何かが置かれていますし、まだ行ったことがない部屋と隣接している部屋がマップから判別できるので、行くべき場所への検討が付きやすくてひたすら迷い続ける事もありませんでした。
他にも、猫をとりあえず追いかけるだけで宝箱の所へ辿り着けたり・セーブポイントやファストトラベル地点も適宜置かれているなど、マップ構造自体が親切に作れられている印象でした。稀に目視ではわかりにくい破壊可能な壁があったりもしますが、猫の迷宮にまだ行っていない隠し道や未入手のステータスアップアイテムの場所を教えてくれる猫達がいるので、100%クリアの最後まで手厚くサポートしてくれます。
探索での難点はオートセーブが一切なくゲームオーバーになると最後にセーブした時点まで巻き戻されてしまうこと、それぐらい。ボスを倒した後やアイテム入手後にセーブし忘れているとやられた時にボス戦やアイテム探しもやり直す羽目になるので、この点だけは注意が必要です。
でも、セーブできる噴水がある部屋は適度に置かれていてボス戦や強制スクロールエリアの入口にも必ず配置されているので、プレイヤーがうっかりしなければこの点はさほど問題にはなりません。噴水を調べることでHPとMPを全回復できるのもあって、回復ついでにセーブという流れに自然と誘導してくれていてスルーしにくくもなっていますし。

探索面だけ見ればとても遊びやすい本作。その一方で攻撃や戦闘中の爽快感が全体的に少なめなのが人を選ぶポイントだとは思いました。
使い魔達の攻撃は範囲が狭ければ出が早く・範囲が広ければ出が遅いといった感じで長所と短所がハッキリしていてスタンダードで使いやすいと思える物がいません。初期からいるコウモリもリーチが短い上に同時に一方向にしか攻撃できないので使いやすいとは言えず、素早く全方向に攻撃できる猫が手に入ったら全くと言っていいほど使わなくなってしまいました。
使いやすい猫ちゃんとも中盤以降にならないと出会うことができなくて、それまではコウモリとワタリガラスとMPを消費する使い魔だけでどうにかしないといけないので結構辛み。リーチについてもコウモリも猫でそこまで違いがあるようにも思えなかったし、コウモリ君は全包囲攻撃ができないんだからもう少し先まで飛んでいって欲しかったです。
その割に、敵側は最序盤から遠距離攻撃をガンガン仕掛けてくる・本体にもダメージ判定がある・配置場所が嫌らしい・出てくる数も単純に多いなどの理由からストレスが溜まりがちでした。ついでにこちらの攻撃を当てても仰け反ったりもせずヒットエフェクトもしょぼく爽快感があまり感じられなかったのも微妙ポイント。
ダメージを受ける頻度が多いだけでなく、被弾ボイスがうるさいのも合わさって序盤は少しだけイラッとすることも。アレスタ自身の耐久力は結構ある&セーブ兼回復ポイントも要所要所に置かれているのでゲームオーバーになる事自体は少なかったとはいえ、戦闘重視の作品という訳では無いので敵の数はもう少し少ない方が探索に精を出しやすくて良かったかもと思います。
敵はコインお守りのレベルアップに必要な経験値HP回復オーブMP回復オーブを落とすので倒すメリット自体はちゃんと用意されています。コインは薬を買ったりするのに必要で、お守りは身につけている物で効果が変わりますが攻撃力or防御力orスピードを強化できるので重要。
お守りの経験値はダメージを受けると落としてしまう仕様なので、長丁場になるボス戦では攻撃を避けないでいるとどんどん弱体化してしまいジリ貧になってしまうこともありました。1回の被弾で落とす経験値の量は少ないとはいえ、ここは難易度低めの本作の中では少しシビアに感じた部分。
ただ、ボス含めて攻撃のパターンが多くは無いので戦闘面も難易度は抑えられています。2Dアクション下手っぴでも、ヴェロニカの家で買える回復薬を3個まで持ち込めますし・各地にある≠型のオブジェを回収しているなら太陽の模様が描かれた柱に祈れば最大値を超えてHPを増やせるし、どうにかする方法は沢山用意されています。

スラヴ神話が元になった世界観がユニーク


本作の世界観はスラヴ神話を元に構成されていてユニーク。キャラクターもサブイベントも豊富に用意されていて物語にも力が入れられています
スラヴ神話自体が日本ではかなりマイナーな神話で全然知らないという人がほとんどだと思いますし、それどころか現地であるロシアや東欧でも伝承が喪われて長く経っていることもあって世界的に見ても知名度が低いようです。さらに伝承を文字に起こす文化が当時はなかったのも相まって、像とか僅かに残った民話ぐらいしか資料になるものが現存していないという事情もあるみたいです。
資料が少ないんだから仕方ないとは思うのですが、ギリシアとかローマとか北欧とか日本とか神話をモチーフにした作品はゲームや小説問わず数多くあれど、スラヴ神話をメインで扱った作品はかなりレアで本作を除くとウィッチャーぐらいしか見たことがありません。そういう意味では本作は非常に貴重な個性を持った作品と言えます。
人間の他、ドモヴォーイやキキーモラなどの精霊が数多く出てきたり、チェルノボーグや名前だけですがスヴァローグやモコッシュ等の神様が出てきたりと、聞いたことがある存在がたくさん出てきて個人的にはワクワクしました。神話を引用している作品が大好きなので、ここだけでも1000円分は楽しめました。
逆に言えば、スラヴ神話の事をある程度知っていないとよくわからない世界観とも言えてしまいます。検索しても情報があまり出てこないのも難しい所ですが、Wikipediaのスラヴ神話のページぐらいは目を通しておくことをオススメします。
翻訳については、ちょくちょく直訳気味な所があるものの意味は伝わってくるので普通という評価です。馴染みがない固有名詞や覚えにくい名前が多いので、読み取るのが少し大変な場面もありましたが設定上しゃーなし。
ちなみに初期状態では言語が英語に設定されているので、手動で日本語に変更してあげる必要アリ。

また、本作はサブクエストをクリアしているかどうかによってエンディングが2つに分岐します。寄り道せず真っ直ぐ進めているだけだとバッドエンド・サブイベントを全てクリアしている状態でラスボスを倒せばグッドエンドに分岐します。
一度バッドエンドを見てしまってもラスボスに挑む前まで戻ってくれるのでやり直しが効きますし、サブイベントの方も時限制のものはないので後から回収しても問題ありません。ここも優しさを感じる仕様。
ただし「ストリボーグの風」(最後に訪れたセーブポイントへワープする薬)は手に入る数が限られているっぽい(要検証)のに、森に置いていかれた老人のクエストをクリアするのに必須なので残しておくことを推奨します。他のクエストの報酬として手に入ったりはするもののそれも使ってしまっているとグッドエンドが見れなくなるかも?
サブイベントは各地にいるNPCに話しかけることで受注できます。大体はアイテムを見つけて持って来て欲しいという内容ですが、箒で飛んだりオオカミと共闘したりするイベントが挟まったりも。
中にはステータスアップアイテムを全回収しないと受けられないクエストもあるので、グッドエンドを見るには100%クリアを目指す前提になっていて少し大変。でも出てくる人物が基本いい人ばかりなので助けたくなります。



総評:シンプルで遊びやすいゲーム性の上にスラヴ神話が盛り付けられたメトロイドヴァニア

数あるメトロイドヴァニア作品の中でもシンプルかつ堅実に作られている作品。探索する事でパワーアップアイテムを見つけて強くなれたり・新しいアクションを覚えて今まで通れなかった道が通行可能になる仕様だったり、基本的な所はしっかりメトヴァしています。
バトルも探索も難易度控えめかつヒントやお助け機能が多くて遊びやすさの面では高評価、一方で攻撃した時の爽快感や達成感も控えめなのはマイナスという感じ。難易度的にもシステム的にも目が肥えたマニアよりも入門者に向けた作品かなーと思います。
ユニークな部分は世界観やストーリーの方へ9割方集約していた印象です。元となっているスラヴ神話がメジャーな題材ではないこともあって新鮮でしたし、メトロイドヴァニアというジャンルでメインストーリーだけでなくサイドクエストや登場キャラクターの数にも力を入れている事自体が大きな特徴だと思いました。
現地ですら忘れられかけられている伝承をゲームという媒体で世界へ伝えようとしている試みも評価したい所です。こういうマイナー気味の神話がモチーフのゲームがもっと出て欲しい。
関連記事
スポンサーリンク:

Comments 0

There are no comments yet.

当ブログは管理人が承認したコメントのみ掲載する形式を取っております。
特定の作品および特定の個人もしくは団体や組織を誹謗中傷するコメントはお控えください。

スポンサーリンク:

レビュー