3秒でげーむおーばー。

映画『名探偵ピカチュウ』 感想

2019/05/12
アニメ・映画感想 0
映画 アニメポケモン
映画版『名探偵ピカチュウ』を見てきました。
ポケモン初の実写映画。3DSソフトの「名探偵ピカチュウ」が原作ですが、ストーリーは結構改変されているらしいです。
映画の影響を受けてかゲーム版が軒並み売り切れているんですよね…。私も映画を見る前に遊んでみようと思ったら売り切れという…。
ゲーム版未プレイ勢の感想です。そのためプレイ済の方とは違う感想になっていると思います。
感想はネタバレありなので追記から。

ここからは映画版『名探偵ピカチュウ』の感想です。ストーリーのネタバレを含むので注意。
正直に言うと見る前は不安しかありませんでした。というのも実写化で失敗した映画は数多く(成功しているものも少なからずありますが)、架空の存在であるポケモンを実写で違和感なく、そして既存の世界観を壊さず表現できるかが心配だったからです。
ハリウッドという大御所ですら実写版ドラ〇ンボールでやらかした前科があるので、とりあえずポケモンなので観るけど期待はしないようにしていました。
しかし、実際に見てみると見た目に多少違和感はあっても設定の逸脱や改変はほとんどなく、制作側のポケモンへの愛を感じられる作品になっていました
違和感とは言っても、今までアニメ調に描かれていたキャラクターがリアル調になっているから見慣れた姿とのギャップで戸惑うというだけです。中身はそのまま・見た目だけがイメチェンした感じ。
舞台であるライムシティの「人間とポケモンが調和した生活」もしっかり表現されており、ポケモンも住民のように暮らしているのが印象的で、出てくるポケモンも色んな地方のポケモンがいてリアルにするとこんな感じというのが見ていて面白かったです。
リアルなポケモンの見た目は正直種類による感想の差が大きく、かわいい・かっこいいと思えるものと怖い・気持ち悪いと思えるものとはっきり評価が分かれる感じ。動物というよりかはモンスター感が強くて、そういえばポケモンってポケット「モンスター」だったわ…と認識させてくれます。
ピカチュウの他、フシギダネ、ヒトカゲ、リザードン、ゼニガメ、コダック、ブルー、ヤンチャム、ゴロンダ、ミュウツーなどはかわいいとかかっこいいという感想が先行しましたが、プリンは目の大きさと妙に毛深いところが不気味だったり、暴走するエイパムの凶暴さに恐怖したり、ベロリンガの見た目のやばさ(よく考えると元の設定からヤバかった)が衝撃的でした。
面白いという印象を持ったのはバリヤード。逃げようとする時に走るパントマイムやバイクで逃げるパントマイムをしたり、ティムやピカチュウと会話する時もパントマイムでコミュニケーションを取る姿が印象的でした。
ゲッコウガとメタモンは劇中のとあるシーンがかなりホラーです。一瞬ですがビックリさせるような場面もあるのでそういうのが苦手な方は少しだけ注意。
ミュウツーが物語に関わることについては最初は「またカントー推しか…」と思ってしまいましたが、ストーリー展開においてミュウツーでなければいけない理由がちゃんとあったので、見た後だとそこまで不満はありません。ミュウ逆リメイクの宣伝の兼ね合いもあったのだとは思いますが。
良くも悪くも原作設定に忠実で、もしまたポケモンが実写化されたら是非とも見に行きたいと思えるほどには面白かったです

メインポケモンのピカチュウですが、思っていたよりも違和感は少なく見た目も動きも可愛らしいです。
ただし『名探偵ピカチュウ』の設定が基準なので声も性格もおっさん。だがそこがいい。
やっていることは親父なのに見た目が可愛いので「かわいい」という感情が優先してしまいます。喫茶店でコーヒーを一服したり、ボルテッカーを出す時も「ピカピカピカピカ…」と低い声で言うのですごいシュール。
人間側の主人公であるティムとは事件に巻き込まれ失踪したティムの父親を探すためにコンビを組みます。最初は仲が良いとは言えない2人(1人と1匹)が仲良くなっていく様も見もの。
しかし、父親は物語の序盤で既に見つかっているようなもので、なおかつこのピカチュウがおっさんである理由もストーリーが進むうちにわかってきます。終盤にはちゃんとネタばらしされるのですが、そこまでに気づける人も多いかも。

ついでに、リアルなポケモンを見れる所だけではなく人間ドラマとしても面白い作品だと思いました。
まずは人間側の主役であるティム・グッドマンについて。序盤はポケモン映画の主人公とは思えないほどポケモンに対して冷淡で、父親に対しても興味なさそうな態度を取っていました。
そんな彼も元々はポケモンが大好きな男の子だったのですが、母の死や多忙な父との疎遠から色々あってスレてしまったという経歴持ち。その事を踏まえると序盤の彼の態度もわかる気はします。
最初は早くライムシティから離れるつもり満々だったのに、ピカチュウと過ごしているうちにどんどん打ち解け、中盤でピカチュウがピンチになった時に助けに入ったり、危険を承知で研究室に忍び込んだりと徐々に主人公らしくなっていきます。
ティムのお父さんであるハリー・グッドマンは子供思いの父親でありながらも探偵として多忙な暮らしをしており、ティムにはその思いが届いていなかったという悲しき父親。姿は見せず遠回しではあるものの、彼もちゃんと劇中で活躍しています。
グッドマン親子との対比になるのがクリフォード親子。彼らは大企業の重鎮でライムシティの成り立ちにも関わっていますが実際は…。
父親のハワード・クリフォードは最初はいい印象を与えるお爺さんなのに、実際はハリー失踪の原因そのものでポケモンや息子すら使い捨てるどす黒い悪でした。
そんな彼の野望はポケモンと人間を一体化させ「ポケットモンスター ReBURST」の様な世界を実現させること。権力で警察やマスコミをねじ伏せるイヤ~な権力者です。
息子のロジャー・クリフォードは序盤から終盤までずっとあまり顔を見せないので、私はハワードの印象操作にまんまとハマってしまい彼が黒幕だと思っていました。
実際は身動きが取れないように拘束されており、ロジャーに化けたメタモンが暗躍していたという少し可哀想な役柄でした。ピンチになったティムを助けたり、父親に代わって責任を負う発言をしていたので悪い人ではなさそうですが不憫。
ヒロインであるルーシーについてもちょこっと紹介。彼女はポケモンに関するブログを書いている若い女性記者で、ポケモンを凶暴化させるガスの出処やハリーの失踪についても興味を持ち、要所要所でティムと協力して真相を追いかけます。
性格はかなり大胆で、事故が起こって廃棄された研究所に忍び込んだりと冒険家です。一方で、情報種集力が高くハリーの行方を追うための手がかりとなる人物でもあります。あと可愛い。
ポケモンにばかり目が行きがちですが、なんだかんだ登場人物も魅力的なキャラクターばかりです。
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