3秒でげーむおーばー。

【マルチプラットフォーム】『ドキドキ文芸部プラス!』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】

2021/10/09
ゲーム感想&レビュー 0
PS4ソフト PS5ソフト Switchソフト XboxONEソフト XboxX|Sソフト Steamゲーム ノベル DDLC
『Doki Doki Literature Club Plus!(ドキドキ文芸部プラス!)』を購入しました。

可愛い女子高生が出てくるギャルゲー…の皮を被ったサイコホラーというミミックのような作品。なんでCERO:Cで済んでいるか疑問に思うぐらいには恐怖シーンが満載。
PC用無料ゲームとして配信されていた「ドキドキ文芸部!」にサイドストーリーなどの追加要素が増えたのがプラスです。購入したのはSwitch版。
プラスで追加された要素は↓。有料になった代わりにパワーアップした部分も多いので無印版をPCで遊んだことのある人も是非。
・全アートワークがフルHD化
・完全新規のサイドストーリー(6話)が追加
・CG、壁紙、コンセプトスケッチ(初公開)をゲーム内で閲覧可能に
・新規BGMが13曲追加+ゲーム内にミュージックプレイヤーが搭載
・恐怖シーン直前に警告を出してくれる機能が追加(オンオフ可能)
・英語以外の言語に対応
PC・XboxONE・XboxS|X・アジア圏以外のSwitch/PS4/PS5向けには2021年7月にアジア版に先行する形で発売開始されましたが、その時点での日本語訳は不完全で詩のフォントが全員同じだったり・改行場所が変だったり・characterを「文字」と訳していたり変な部分もありました。
アジア版では翻訳の精度が高くなっていて、上記箇所の修正が行われており最初から日本語で書かれたかのように自然な文体で読みやすくなっています。
国外版もアップデートでアジア版と同じ翻訳に修正されるとの事。
本記事には本編ネタバレを含んでいるので閲覧注意(重要な部分は黒塗りや折りたたみなどで伏せてはいます)
無料版が出てから4年経っていること・本編自体は無料版と同じ内容であること・有名なゲームなので知っている人も多いとは思いますが、初見の衝撃が凄いゲームなので可能な限り情報を仕入れず遊んでみて欲しいです。
サイドストーリーのネタバレはしておりません。

・タイトル:ドキドキ文芸部プラス!
・発売元:
-海外版:セレニティ・フォージ
-アジア版:PLAYISM
・開発元:
チーム・サルバト/セレニティ・フォージ
・対応ハード:
PC(Steam)/XboxONE/XboxX|S/Switch/PS4/PS5
・定価:
パケ版:4200円(税込)/DL版:1980円(税込)
・発売日:
-海外版:2021年7月1日
-アジア版:2021年10月8日
・ジャンル:ビジュアルノベル
・CERO:C(15歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
© 2017, 2021 Team Salvato. All rights reserved.
Licensed to and published by Serenity Forge LLC and Active Gaming Media Inc.
・公式サイト:https://ddlc.plus/

どういう人にオススメ?
・可愛い女の子と詩を読み合いたい人!
・精神的恐怖を与えてくるホラーゲームが好きな人!

良かった点
・アジア版の日本語訳は高品質で読んでいて違和感のある部分がほぼない
・ホラー演出を事前に警告してくれる機能のおかげで心の準備がしやすくなった
・コンシューマー版もゲーム内に仮想デスクトップがあり、PC版の仕様を再現してくれている
・サイドストーリーで文芸部の前日譚を見ることができる
・モニカのことだけ

賛否両論?点
・警告機能があってもエグいシーンが多数搭載されているので子どもや心臓が弱い人にはオススメできない
・コレクションできる画像は実際に見れるようになるまで解放条件がわからない(特にSwitch版は実績機能がないためほぼノーヒント)

備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)




文芸部の女子4人と仲良くなれるかも?


ストーリーは主人公(名前変更可能)が幼なじみのサヨリに誘われて文芸部に入部する所から始まります。
部員は明るく元気なサヨリ物静かなユリ気が強いナツキ部長のモニカ主人公の5人だけ。小規模ながら、詩を書いて部員同士で見せあったり・学園祭に向けて準備をしたりと活発に活動している部です。
恋愛ゲームらしく主人公と女の子達との間には仲良し度が存在しており、誰と一番仲がいいかで発生するイベントや各キャラの主人公に対する態度が変化します。
毎日1回は仲がいい相手とのイベントシーンが挟まります。甘々なシーンもありますがどのイベントも健全な範囲に収まっています。
仲良し度は詩を書くパートで各キャラが好きな言葉を選んだり・会話中に選んだ選択肢で上下するみたいです。選択肢はあまり出てこないので基本的には詩書きパートで調整していきます。

詩書きパートの内容はランダムに表示された10個の言葉から1つ選ぶのを20回繰り返すというもの。
左下にいるミニキャラは好みの言葉を選んだ時に飛び跳ねるので、それを参考に仲良くしたい女の子が好きな言葉を見つけていきます。
各キャラの好きな言葉にはある程度の傾向があり、サヨリは「希望」や「晴れ」など明るい言葉だけでなく「絶望」や「鬱」といった暗い言葉にも反応する事があったりユリは「哲学」や「時間」といった概念的な言葉を好む他「檻」や「災厄」などマイナスイメージの強い言葉も好みらしくナツキは「うさぎ」や「子猫」などの動物や「チョコレート」などのスイーツや「ポチッと」など擬音語が好きみたいです。モニカは主人公が書いた詩がサヨリ・ユリ・ナツキの内誰が好みそうか予想してくれるアドバイス役で攻略対象ではありません。
セーブやロードは会話中でも詩書き中でもいつでもできるので、詩作りに自信が無い時や1周目で全てのイベントCGを集め切りたい時に役に立ちます。
まともに恋愛できるのは1周目だけですし、特別エンドを見るためにはセーブとロードを駆使して1周目で全てのキャラとのイベントCGを集める必要もあるので事実上の必須テクニックです。
1周にかかる時間は文章を丁寧に読んでも30分~1時間程とコンパクト。なので3人それぞれのイベントを見るための周回もそんなに苦にならないと思います。
スキップ機能を使うと一度でも表示したことがある文章を高速で飛ばすことができますし、スキップしている途中で初出の文章が出てきた場合は自動で止まってくれるなど地味に高性能でイベント回収のしやすさはギャルゲーの中でもトップレベルに快適。
中盤までは割と平凡に話が進みます…が、このゲームがそれで終わるはずもなく平和な時間も長くは続きません。
初回起動時に衝撃的なシーンの直前に警告を出すかどうかを聞かれるので、怖いのが苦手な人は予めONにしておくことをオススメします。
▼1周目終盤にかけてのネタバレ注意

2周目からは目に見えて怖いシーンが増える


2周目ではこのゲームが本気を出してきます。2周目から出現する恐怖要素はいきなり来るものが多いので、1周目で警告を切っていた人でもビックリ系ホラーが苦手な人はオプションから警告をONにしておくことをオススメします
至る所でバグったようなノイズが走ったり、キャラの立ち絵がメッセージウインドウの前に出てしまったり、いつバグるかわからない不安定な状態と化してます。
バグイベントはランダムで発生するものが多く不意を突かれやすいです。詩書きパートで文字化けした単語が出てきてそれを選ぶと画面全体がバグったり、突然ナツキの目や口が黒い■で覆われて気持ち悪い動きをしたりと、視覚的に心的にもタチが悪いものが多いです…。
ゲーム中にバグや強制終了が突如起こって得体の知れない怖さにビビった経験のある人も少なからずいると思うのですが、今作はそれと同じタイプの恐怖に加えてキャラ達の暴走による人間的な怖さも煽ってきます。
▼2周目のネタバレ注意
▼3周目のネタバレ注意
今作のヒロインは全員がメンヘラの気がある子ばかりなのですが、モニカ含めて最初からそのようにプログラムされていた訳ではなさそうです。サヨリ・ユリ・ナツキを暴走させたのもモニカっぽいし、時折届くメールを読んでも謎が深まるばかり…。



プラスでの追加要素について


プラスではゲーム内に仮想のデスクトップ画面が用意されておりPC版と一部同じように内部のファイルを覗いたり消したりできます。ゲーム中に生成されるメモや画像などまで再現してくれるとはさすがに思いませんでした。
開けるファイルや消せるファイルが決まっていたり、外部ソフトを使った解析ができないなど、完全にはPC版の環境を再現しきれていない点はあるものの仕方ない部分だとは思います。自分で解析をしてみたい人は無料版をPCにダウンロードしましょう。
プラスで追加された「サイドストーリー」「メール」「画像」「音楽プレイヤー」もデスクトップ左下のマークを触ると開くバーから表示が可能です。
サイドストーリーは6×2パート+1の全13話で構成。主人公が文芸部に入る前の前日談を読むことができます。
本編とはうって変わって平和なストーリーですし突然の恐怖演出もないので、比較的安心して読める内容です。
サイドストーリーは一つ一つが1周目にある各キャラとのイベントパートと同じぐらいか少し長いぐらい。私は全部読み終わるのに2時間ぐらいかかりました。
DDLC内で各キャラクターのイベントCGを集めると解禁されていきます。特別エンドを見れば全部解禁されているはず。
メールは企業の業務連絡みたいな内容が届くのですが、おそらく?ゲーム内でDDLCをプログラムしている会社のものだと思われます。考察の燃料になりそうです。
画像ではDDLC内やサイドストーリー内のCG・詩・背景、条件を満たすと開放される壁紙・スケッチ・プロモイラストを見ることができます。
スケッチはプラス発売で初めて公開されたものらしく、キャラクターの初期デザインやCGのスケッチを見ることができるファン向けの要素です。
画像の開放条件は実際にその画像が見られるようになるまで分かりません。詩やCGなどはゲーム内で使われているシーンに到達すればいいのでそんなに難しくないのですが、中には「poemwords.txtを最後まで読む」「Act1で3回の詩を全て違うキャラ好みに書く」など狙ってやらないとできない条件もあるのでヒントがないと難しい…。
PS4版・PS5版・Steam版などはトロフィーや実績が画像の解放条件と同じ手順で取れるものがあるのでヒントが0では無いのですが、Switch版には実績機能が無いので完全にノーヒント。

総評:別の意味でドキドキするノベルゲーム

オリジナル版はパソコン本体の機能を用いたギミックが多くてコンシューマーへの移植は難しそうなゲームだと思っていたのですが、ファイル内に生成されるドキュメントや画像などの小ネタも再現されていて凄いと思いました。
初回起動時の注意書きで「本作は恋愛ゲームではなくホラーゲームです」とある通り可愛い見た目に反して怖いゲームなので苦手な人は少なくなさそうですが、ファイルを弄るギミックやバグ演出は個性的で好きです。
怖い場面が多いゲームではありますが、警告機能のおかげで心の準備がしやすいので多少は遊びやすくなっていると思います。
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