【Switch/Steam】『ゴーストハンマー』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】

ラブリーなイラストに惹かれて買ったパズルゲーム。それにプラスして爽快なパズルゲームという売り文句も気になった部分です。
プレイ時間はストーリーモードのエンディングまでで8時間ぐらい。最後のステージが難しすぎてそこだけで2時間ぐらいは戦い続けました…。
私が遊んだのはSwitch版です。本作もe-shopでセールしているのを見かけて購入に至りました…が正直に言うと見た目以外は微妙なゲームでした。
スカッとよこ撃ちパズル ゴーストハンマー
・発売元:カエルエックス
・開発元:カエルエックス
・対応ハード:Switch/PC(Steam)
・定価:
-Switch版:2480円(税込)
-Steam版:1520円(税込)
・発売日:
-Switch版:2019年12月19日
-Steam版:2021年7月15日
・ジャンル:よこ撃ちパズルゲーム
・CERO:A(全年齢対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©2019 CAERUX CO.,LTD. All right reserved.
どういう人にオススメ?
・可愛いおばけ達を助けたい人!
良かった点
・連鎖が決まった時や特殊なハンマーでブロックを一気に消せた時はスカッとする
・出てくるおばけ達は見た目も可愛く性格も個性的
賛否両論?点
・フィールドが6×6と狭いのにブロックが6種類もあるのは多すぎる
・ブロックを自由に動かせないのも相まって運の比重が非常に重い
・ストーリーモードは同じようなステージばかりで明らかに水増しされている
備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
横からブロックを打ち出して消していく、落ち物パズルの変種

本作は手元のブロックをハンマーで打ち出すことでフィールドに落として繋げて消すという、ちょっと変わったルールの落ち物パズルです。
打ち出したブロックは壁やブロックにぶつかるまで右にまっすぐ飛んでいき、何かにぶつかると今度は下にまっすぐ落下。そのためフィールドは自然と右下から埋まっていきます。
フィールドがいっぱいいっぱいになり、これ以上ブロックを打ち出せなくなった時点でゲームオーバー。ブロックは同種を4つ繋げると消すことができるので、窒息しないよう定期的に消していく必要があります。
ブロックにはおばけ達の魂が囚われており、消すことで魂が解放されるという設定です。消した時に「ありがと~」と感謝されるのはスカッとポイントに加点できる所かも。
ブロックは火・草・水・鉄の基本4種類+ステージによっては光と闇が追加されて6種類になります。閉じ込められているおばけはブロックの種類で変わり、助け出すことでマイデータの図鑑に載ります。
正直に言うと、6×6しかないフィールド上で4つ揃えないと消えないのに最大6種類もブロックが出てくるのは多すぎるという感想です。実際に4種類しか出てこないステージと6種類出てくるステージでは難易度が雲泥の差ですし、クリア条件に指定されているブロックが出てきにくくなるという意味でも6種類の方が難しくなります。
個人的には4種類で簡単すぎず難しすぎずでちょうどいい塩梅だと思いました。光と闇を出すとしても他のブロックとの差し替えにしてくれた方が良かったかも。
ハンマーの方にも種類があり、普通のハンマー以外に魔女の呪いのせいで2~3行のブロックを同時に打たないといけないお邪魔ハンマー・火ブロックもしくは草ブロックを打ち出した時に炎上させるフレイムハンマー・水ブロックもしくは鉄ブロックを打ち出した時に感電させるサンダーハンマー・光ブロックもしくは闇ブロックを打ち出した時にピカピカさせるスターライトハンマーが登場します。左上に4手後までのハンマーが表示されています。
フレイムハンマー・サンダーハンマー・スターライトハンマーは大量消しを狙いやすいお助けハンマーで、例としてフレイムハンマーであれば火や草を打ち出した時かつ落ちた地点の隣に火や草があれば伝播してまとめて消える性質を持っています。いい具合に対象のブロックが固まっている時に使うと一気に消せてスッキリします。
特殊なハンマーが来るタイミングはステージによって固定されているようですが、ブロックが補充される順番は(一部ステージを除いて)毎回ランダムなので、上手くタイミングが重なればラッキーぐらいの心持ちで使うのがオススメ。運が悪いと対象になるブロックが1つもストックされておらず、普通のハンマー同様に使うしかないことも少なくないです。
遊ぶ前は横からブロックを飛ばすパズルゲームって斬新で面白そう!と期待していたのですが、実際に遊んでみると落ち物パズルのブロック配置のやり方に制限をかけただけで面倒臭さと運要素の強さだけが増して楽しさはむしろ減ってる…という感想に行き着いてしまいました。
左側にブロックを落としたい時は先に右側を埋めて壁を作っておく必要があるというのは面倒くさくもあり独自の戦略が産まれてくる所だとは思います。制限の多い中でどう対処するかを考えて工夫する楽しさは僅かにですが感じました…がパズルとして面白い部分はそれぐらい。
ブロックを特定の位置に落とすためだけにちまちまと壁を作らないといけない時点で既に「スカッと」とは程遠い仕様な気もしなくもないです…。連鎖が決まった時や特殊なハンマーで場のブロックを一気に消せた時は確かにスカッとしますが、単発消しでも大変なのに複数回連鎖する配置を組むのは至難の業だし・特殊なハンマーでの大量消しが上手くいくかどうかも正直運次第です。
ぶっちゃけると、壁の上に置くか・壁の前に落とすかしかできないブロック配置の不便さに比例して取れる作戦も少なくなっていて、ブロックが補充される順番というゲーム側の気まぐれで決まる要素に振り回されがちなバランスと言わざるをえません。
普通の落ち物パズルなら落ちてくるブロックを左右に動かして好きな位置に配置可能&いらない色が来ても隔離しておくこともできますが、本作の場合は好きな位置に落とすまでにある程度の準備が必要で手間が多く・いらないブロックを邪魔にならないように消費するのも困難。強制的に置きミスさせられているようなものです。
打つブロックの順番こそ任意で選べるようになってはいますが、結局は欲しいタイミングで欲しい高さに欲しいブロックが来てくれるかはランダムだし、タイミングだけでなく高さまで揃っていないと役に立たない時点でシビアだし、調節しようとしてもお邪魔ハンマーで狂わされることが多くなかなか上手くいきません。
ブロックを打ち出しているお姫様はハンマーを振り回せてスカッとしているのかもしれませんが、プレイヤー側の視点だとやりたいことがなかなかできないモヤッとパズルでした。パズルの体はギリギリ成しているものの運に左右される場面が多すぎます。
また、一度でもブロックが左側に溜まってしまうとリカバリするのがとても難しいです。左端を消すために右側を埋めていくのは本末転倒なので、そうならないように気をつけてブロックを配置していく必要があります。
左端を埋めてしまった時点でその段はブロックを打ち出すこと自体ができなくなってしまうため、邪魔なブロックを処理しにくくもなって後々致命傷にもなりかねません。現状では打開するのが難しすぎるので、ピンチを切り抜けれるように右側に隙間がある時に無理やり詰めれるハンマーがあれば良かったかも。
エンドレスモードとストーリーモードの2モードを収録

本作には、ゲームオーバーになるまでブロックを消し続けるエンドレスモード・お題が出されるステージをクリアしていくストーリーモードの2つのモードが用意されています。
エンドレスモードは文字通りひたすら消していくだけなので詳しい紹介は割愛。良かった所は一度でも到達したことのあるレベルならそこから始められる所とBGMを4つから選べる所。
ストーリーモードの方はステージの合間に寸劇が挟まる形で進行していきます。物語の内容はアウローラ姫が配下のおばけ達を助けるために、ブロックに魂を閉じ込めた張本人である魔女を探すというもの。
アウローラ姫や魔女も可愛いですが、配下のおばけ達も全員がマスコットみたいな見た目で可愛く性格もユニーク。和気あいあいと会話する場面が多いのもあってストーリーを読む分には割と楽しめました。
まあ良かった所はキャラクターの可愛さだけですが…ストーリーモードには前述したパズルゲームとしての不満点に加えて固有の難点が存在します。
その難点は似たような構成のステージがあまりにも多すぎること。100ステージ近くもあるのに大多数のステージが似たり寄ったりで代わり映えしません。
クリア条件はほとんどのステージが特定のブロックを指定個数消す or 特殊なハンマーを指定回数使うというものになっています。限られた手数で最初からフィールドに配置されているブロックを含めて全て消すとクリアというなぞぷよ形式のステージも登場しますがレアで10個あったかなぐらい。
なぞぷよ系ステージを除けば固有のギミックが無いステージが大半を占めていて、クリア条件になっているブロックやハンマーの種類や個数が変わったり・出てくるブロックが4種類か6種類かぐらいしか違いがないので単純に飽きてきます…。
ターン経過で位置が変わるお邪魔ブロックが配置されているステージがたま〜に出てくるのは悪くないものの、ギミックと言えるものはコレしかない上に何も置かれていないただの正方形ステージが多い時点で面白くしようとする心意気が感じられません。虚無…。
こんな感じに水増しするなら、ストーリーが読めるステージとなぞぷよ系ステージ以外は清くばっさりカットして必要最低限で終わらせて欲しかったです。もっと遊びたいならエンドレスモードで遊んでねでよかったじゃん…。
一方でなぞぷよ系ステージはもっと練り込めば面白くなりそうだと思いました。用意されていたのはすぐ解けてしまうぐらいに簡単なものばかりで物足りなかったとはいえ、凝ったステージさえ作れれば制限の多さがいい意味で悩ませてきそうでしたし・補充されるブロックの順も固定になっていて理詰めで解けるしで、絶対こっちをメインにした方が良かったと思います。
ちなみに、ストーリーモードのみスタート時に特殊なハンマー×3・手元のブロックのシャッフル×3・左側3列のブロック全消去×1のお助けアイテムから1つ選んで途中で使用することができます。アイテムを使用してもペナルティは無いので、サクサク終わらせるためにもどんどん使っていくことをオススメします。
総評:タイトル通りにスカッとはならなかった微妙なパズルゲーム
ブロックを横から打ってフィールドに落とすというルールは斬新ではあるのですが、面白いかと聞かれると返答に困る作品。本作よりも面白くて値段もお手頃なパズルゲームがごまんとある事を考えるとオススメはしにくいです。運の比重が重くなってしまっている基本ルールから既に微妙…と思ったのに加えて、4個揃えないと消えないのにブロックが6種類もあるのは多すぎると思いました。ステージセレクト制のパズルなのに似たり寄ったりなステージばかりだったのも残念。
キャラクターが可愛い所だけは推せます。終わり。
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