【Switch】『ハッピーダンガンロンパS』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
今回は『ハッピーダンガンロンパS』を遊んだ感想です。

購入したのはナンバリングタイトル3作と完全新作の今作が1つになっているトリロジーパック。
1と2はSteam版を既に遊んでいたので、トリロジーパックを買ったのはコレとV3の為です。残り3作のレビューは↓。ダウンロード版では本作単品の販売も行われているので、他のダンロン作品を既に遊んでいてトリロジーを買うメリットが少ないという人でもDL版なら手を出しやすいとは思います。
ちなみに、本作はV3のオマケモードだった「超高校級の才能育成計画」と「絶望のダンジョン」をパワーアップして1つのゲームに仕上げたものです。

舞台は2の舞台でもあるジャバウォック島。登場人物の1人をプレイヤーキャラとして選んで、すごろくをしながらステータスを上げていくのが育成モードの目的です。
最初にプレイヤーとして選べるのは苗木誠・日向創・苗木こまる・最原終一の主人公勢4人のNカードのみ。使用できるキャラやレアリティを増やすには後述する購買部で入手する必要があるので、まずはこの4人で遊ぶことになります。
使用できるようになるキャラはダンガンロンパシリーズ(1・2・V3・絶体絶望少女)をほぼ網羅。生徒では無いはずのモノクマやモノミ(ウサミもモノミとは別キャラ扱いで登場)もいます。
キャラクターはスポーツ・インテリ・バラエティの3タイプのうちどれか1つに属しています。タイプで得意な攻撃属性や伸びやすいステータスの傾向が違う他、同タイプでもキャラ毎に数値の差が存在。
すごろくの盤面は5つの島と中央の1つの島からなり、各島や中央の島にいるボスモンスターを撃破することで行ける場所が増えていく形式。同じキャラ・同じカードで再度遊び直しても前回のボス撃破情報や手に入れたアイテム等は引き継がれません。
50ターン過ぎた時点で育成終了となり、終了時点のキャラクターデータはバトルモードで使うパーティに入れられるようになります。過去に育てたことがあるキャラカードの場合は上書きするか破棄するか選ぶ必要アリ。
すごろくという運が大きく絡むシステムではあるものの、1人でひたすらサイコロを振るだけで比較する相手がいないこと・プラスのイベントがほとんどなのでランダムイベントによるイライラはしにくい仕様です。育成をガチで行うのでなければ気を張らずに遊べます。
バトルモードをガチるなら育成厳選のために周回することになりますが、マップが1種類しかなくランダムイベント以外の流れも毎回一緒なので作業感は強くなりがちです。なので育成は会話イベントのオマケだと思っています。
エンディングの条件は全てのキャラクターを1回は育成して希望のカケラを集め切ることで、62人×30分かかるとして1820分=31時間がED到達の目安。ただしこの時間にはガチャを回すためのメダル稼ぎの時間が含まれていないので、実際のプレイ時間は運次第でもっと長くなります。
マスの種類はステータスを上げる育成マス・掛け合いイベントが見れる仲良しマス・ランダムにイベントが起こるイベントマス・スキルを覚えるために必要な才能のカケラが手に入る才能マス・RPG形式でモンスターとのバトルが起きる戦闘マス・ジャバコイン(通貨)で武器や防具やカードが買えるショップマス・使うと特殊な効果が起こるカードが2枚貰えるカードマス・ランダムにカードやジャバコインが手に入る宝物マスがあります。その他にもターン終了時にランダムにモノクマーズイベントも発生します。
どのマスもどのイベントもプラスに影響するものが9割を占めています。マイナスに傾くことがあるのは宝物マスのハズレやモノダムによる装備強化イベントや手術イベントで失敗する可能性があること、完全なマイナスイベントはモノキッドとモノスケが所持金の数割を持っていくイベントぐらい。
仲良しマスやイベントマスもイベントを見るだけではなくステータスアップの効果もついてくるので一石二鳥。戦闘マスも勝てれば経験値とコインが手に入るし負けても島や施設のスタート位置に戻されるだけで済みます。
マスイベントの効果量は先の島に進むほど上がっていくので、キャラを強く育成したいなら早めに動いて早めに最後の島に行くプレイングが定石。レベルは99(裏ボスを倒すと100になる)・ステータスはWRナシなら255・WRアリなら999でカンストします。
高レアリティのカードで育成するほどステータスが伸びやすいので、バトルモード用に強く育てたいならSR以上のカードは必須です。URがあれば他のキャラよりも優先して育ててOK。
消費アイテムとしてカードも登場します。「桃太郎電鉄」シリーズのカードに機能がそっくり(パロディかも?)で、使うとどこかのマスに飛んだり・ステータスを強化できたり。
カードはランダムイベント・キャラクターがいるマス・カードマスなどでたくさん手に入るので、適宜使わないと捨てる羽目になるしさっさと使うのが吉。
数あるカードの中でも特に強力なのは、装備を買えるお店に任意のタイミングで行ける「ショップカード」、目的地に直接行ける「目的地カード」、敵との戦闘で一度倒れても即時復活できる「復活カード」の3つ。
育成をガチるなら「成功カード」も強力。全ステータスを底上げできる手術イベントを確実に成功させれるので、あるのとないのでは安心感が違います。
個人的に本作で一番評価したいのはダンロンキャラ同士の会話パート。仲良しマスに止まることでキャラクター同士の掛け合いが楽しめます。
本編では死んでしまうキャラも無事に出てきますし、ナンバリングの垣根を超えた組み合わせの会話を見れるのは嬉しい要素。

タイトルに「ハッピー」と付いているように平和で高校生らしい会話ばかりでほんわかします。2はモノクマの介入さえなければこんな感じになるはずだったのかも…と思うとある意味感慨深い。
会話イベントのバリエーションも非常に多いので、キャラが好きで会話を読むのも好きならすごろく周回も苦にはなりにくいです。本編とは違う様子が見れるというファンアイテムの理想形。
SRやURのキャラカードを選んでいないと見れないイベントもありますが、それに関しては…欲しいキャラのカードが手に入らなくてムカつくだけなので逆に用意して欲しくなかったかも(嫉妬)。
ナンバリングタイトルと絶対絶望少女のネタバレが容赦なくぽんぽん出てくるので、遊んだことの無い作品がある人はそっちを遊び終えるまで封印していた方がいいです。
中には名前でネタバレしてるキャラや存在自体がネタバレなキャラもいるので、ネタバレ防止をしながら遊ぶのはほぼ無理です。ダンロンは先の展開を知らない方が楽しめる作品なので結構致命的な難点?かも。

育成モードの敵マスやボスマス、バトルモードではRPG形式のターン制コマンドバトルで戦います。選べるコマンドは通常攻撃・スキル・覚醒の3つで、覚醒は水色のゲージが最大になると使える必殺技的な物です 。
スキルは育成中に赤(物理)・青(魔法)・緑(補助)の「才能のカケラ」を消費することで習得可能。任意発動型のスキルを使う時は★ポイントを消費しますが、通常攻撃より強力だったり追加効果が付いています。
スキルはレアリティが高いカードほどたくさん覚えられるので、そういう意味でも高レアのキャラカードの方が強くなりやすいバランス。なんか無料スマホゲームっぽい…。
バトルモードを進めることで育成モードの島にいるボス達を弱体化できる「秘伝の書」が中央ショップで購入可能になったりもするので、基本的には育成モードと並行してバトルモードも進めていった方がいいです。最初に育成→バトル→詰まったら育成→バトル→詰まったらまた育成…で進めていく感じ。
ひたすらバトルモードを進めているだけだと適宜詰まるようなゲームバランスになっており、新しく解禁した秘伝の書や育成ボーナスを活用してより高レベルに育成したメンバーを用意し直すことでようやく先に進めるようになる感じ。育成モードをやらせるための誘導は上手だと思います。
後は各キャラクターを育成完了すると手に入る「希望のカケラ」を10個集める度に育成がしやすくなるボーナスが追加されていくので、とりあえず最初のうちは好き嫌い問わず色んなキャラを育成していくプレイングがオススメです。
絶望の塔クリアまで遊んだ感想としては、強く育てた高レアキャラで速攻するのが正義だし・後述する購買部の仕様も相まって好きなキャラよりも高レアを持っている&WRを持っているキャラを優先して育てないといけないしでキャラゲーとしてもうーん…という感じ。RPGパートの調整や仕様は色んな意味でかなり大味だと思ってしまいました。
裏ダンジョンである超絶望の塔をやり込むとなると対策用に育てたキャラも必要になってきて攻略のしがいが出てくるようですが、育成モードを回るにも結構な時間がかかるのもあって絶望の塔だけでお腹いっぱいになってしまいました。ゴールドメダルをドロップする敵が出てくる階までは進めたし、秘伝の書が全部買えるようになったしいいかなと思って…。
エフェクトなど演出も全体的に控えめというかチープなせいで相手を倒せた時の爽快感や達成感もあんまり感じられませんでした。最初期のドラクエをパロディしているのだとは思いますが、敵も味方もアニメーション無しの1枚絵だけというのは今の時代では見ていて楽しくはない画面です。
加えて、ステータス差が大きいとスキルや覚醒を使ってもダメージが1になってしまったり・逆に大ダメージを簡単に叩き出せてしまうので、たぶんアルテリオス計算式(攻撃側の攻撃力-防御側の防御力=ダメージ)を導入している or レベル差補正が強すぎる仕様だと思われます。
本作は1レベル上がるだけで大幅にステータスが上昇するので、この仕様だと適正と言えるレベルの幅が小さく大体こっちが強すぎるか相手が強すぎるかに振り切れてしまいます。ただし逆手にとってバトルモードでの詰みを作っている感じもするので、そう考えると悪いだけの仕様とは言い切れないとは思いました。
育成モードは何回も周回する前提ということか厄介な相手は出て来ず「レベルを上げて物理で殴ればいい」か「強い装備を身につけて殴ればいい」バランス。楽でいいですが、戦いがいはなくレベル上げしたら後は殴るだけの作業です。
一方で、バトルモードは相手が強いのでしっかり育成したキャラを用意しないと苦戦します。物理か魔法のどちらかに弱いという敵が多いので、物理アタッカーになるスポーツタイプ2人と魔法アタッカーのインテリタイプ2人の高レアリティカードを育成してスタメンに起用する感じでOK。
私の場合、覚えさせるスキルはスポーツは「五月雨突き(全体物理攻撃)」・「正拳突き(単体物理攻撃)」・「闘魂注入(戦闘不能回復)」・「暗殺(雑魚相手なら確率で即死させる単体攻撃)」・「スキル攻撃威力アップ」、インテリは全体魔法攻撃その1・全体魔法攻撃その2(属性違い)・「闘魂注入」・「スキル攻撃威力アップ」を覚えさせて、両タイプとも余裕があるなら「発言治療」を入れる感じでした。
バラエティはオールマイティ型なので特化は少し苦手ですが物理アタッカーも魔法アタッカーもサポート役もできるので、他のタイプを1人抜いてサポーターとしてなら入れてもいいかなという感じです(でも優先度は低め)。
後はお店で購入するかモンスターのドロップ素材で装備を作って攻撃力・防御力を底上げするのも大事。特に育成モードは事前にお店で装備を買っておくとボス戦の楽さが全然違います。
オートでコマンドを選んでくれる設定も搭載されていますが、AIがスキル使用をやたら優先するせいで必要ない時にバフ技を使ったりとポンコツでアテにしにくい性能…。コイン集めのための周回すら無駄に時間がかかるので結局手動操作で回ってます。
カードを集めるためのコイン周回が数百回単位で必須になるゲームなのに、オートが不便なのは大きなマイナスポイント。あえてスキルを一切覚えさせていない周回専用のキャラを用意しておくとマシにはなりますが、オート時は攻撃スキル以外使わないように設定できるオプションを用意して欲しかったです。

育成モードで育てられるキャラは「購買部」で入手ができますが、その入手方法というのがまさかのガチャ方式。
ガチャを回すにはバトルモードで手に入る「モノクマメダル」「ゴールドメダル」、もしくはウサミフラワーという実績要素達成で手に入る「ウサミメダル」が必要。
ガチャはアイテム・キャラカード・キャラを強化するためのカードがごちゃ混ぜで入っているせいで、沼るとキャラクター解放が全然できません。好きなキャラが出ないとモチベーション維持が難しい…。
しかも一番レアリティが高いURのキャラカードはモノクマメダルを使うモノモノマシーンでは0.2%と超低確率排出な上に、ウサミメダルを使うモノモノヤシーンでもわずか3%程度。入手確率が一番高いガチャであるゴールドモノモノマシーンを回すにはバトルモードを超絶望の塔に挑めるようになるまで進めないと行けなくて大変です。
ウサミメダルには入手数に限度があるのでモノモノヤシーンを回せる回数は有限ですが、モノモノマシーンの方はバトルモードの敵がモノクマメダルをドロップすることがあるのでバトル周回をすれば無限にガチャを回すことはできます。でもURの入手確率が現実的でなさすぎる…。
キャラカードとは別にキャラクターのデフォルメイラストが描かれているカード(Wカード・WRカード)もありますが、そっちは所持状況でキャラの最大ステータス上限が上がるので育成には必要なものの、まずはそのキャラが使えないと意味が無いという…。
WやWRもイラストが可愛いので好きなキャラのが出てきてくれると嬉しくはあります。でもできればキャラカードの方を最低1枚は入手した後に出るようにして欲しかったかな…。
イベントシーンを目的に買った勢としてはキャラカードの方をもっと入手しやすくして欲しかったです。推しキャラの七海ちゃんやペコちゃんやゴン太君が全然出なくてガン萎えしていた時期もありました…。
一応、欲しいカードを欲しい時に買う方法もありますが…それがまさかのリアルマネーによる購入のみというまさかまさかの仕様。
リアルマネー購入ならレアリティに関わらず1枚120円とお手頃価格なのも課金誘導に拍車をかけている気がしてちょっと…と思わなくもないです。一応2000円の有料ゲームなので課金圧はもう少し低くして欲しかった…。
カードのダブりはしないので続けていれば課金無しでのコンプリートも不可能ではなさそう…ですが、最終的にはひたすらバトルモードを周回してコインを集める作業になります。周回までスマホゲームみたいな仕様かよぉ!
せめて好きなカードと引き換えられるチケットを救済処置として用意していて欲しかったです。欲しいキャラがいても課金するか・ガチャを引くためのコイン集め作業を強いられるかの二択だし、そもそもガチャでURの一点狙いが無理ゲーすぎるんですけど…。
使うキャラのレアリティで強さに差が出てくるシステムといい、ガチャといい、課金でキャラを買えるシステムといい、なんか全体的に無料スマホゲームっぽい作りなんですよね…コンシューマーの有料ゲームとして発売している以上はもうちょっとキャラカードが入手できる確率を上げて欲しかった…。
内容的にも本編のネタバレだらけなので、ダンロンの既存ファン向けファンディクスゲームとして考えるのが良さげです。本作の売上がワンチャン新作の資金になるかもと考えれば…。
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購入したのはナンバリングタイトル3作と完全新作の今作が1つになっているトリロジーパック。
1と2はSteam版を既に遊んでいたので、トリロジーパックを買ったのはコレとV3の為です。残り3作のレビューは↓。
今回は「ダンガンロンパ トリロジーパック」に入っていたソフトのレビューです。私が買ったのは4in1のパッケージ版(1と2とV3のトリロジー+S)。ダウンロード版の方はそれぞれのソフトがバラバラに配信されています。4作とも遊ぶ前提で買うならパッケージ版の方がお得(5478円・DL版は1つ辺り1960円)ですが、既に他の機種で遊んだことがある作品が2本以上ある人はダウンロード版で個別に買うのもアリ。今回のレビューでは「ダンガンロ...
ちなみに、本作はV3のオマケモードだった「超高校級の才能育成計画」と「絶望のダンジョン」をパワーアップして1つのゲームに仕上げたものです。
任天堂の公式オンラインストア。「ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿 ダウンロード版」の販売ページ。マイニンテンドーストアではNintendo Switch(スイッチ)やゲームソフト、ストア限定、オリジナルの商品を販売しています。
・タイトル:
ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿
・発売元:スパイク・チュンソフト
・開発元:スパイク・チュンソフト
・対応ハード:Switch
・定価:
トリロジーパケ版:4980円+税/単品DL版:2000円+税
・発売日:2021年11月4日
・ジャンル:希望育成ボードゲーム
・CERO:B(12歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©Spike Chunsoft Co., Ltd. All Rights Reserved.
・公式サイト:
https://www.danganronpa.com/switch/
どういう人にオススメ?
・ダンガンロンパのキャラクターが好きな人!
・既に他のダンロン作品を遊んだことがある人!
良かった点
・キャラクター同士の平和な掛け合いイベントが見れるのは本作ならでは
・育成パートで見れるミニイベントの数は1000を超える大ボリューム
・1、2、V3、絶対絶望少女といったダンロンシリーズに出てくるほぼ全てのキャラクターを網羅している
賛否両論?点
・ネタバレ満載なため他作品未プレイ勢にはオススメできない
・ガチャでしか使用キャラを増やせない上に高レアリティのものは入手確率もかなり低い
・使用できるキャラを選んで増やしたいならリアルマネーによる課金という方法しかない
備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿
・発売元:スパイク・チュンソフト
・開発元:スパイク・チュンソフト
・対応ハード:Switch
・定価:
トリロジーパケ版:4980円+税/単品DL版:2000円+税
・発売日:2021年11月4日
・ジャンル:希望育成ボードゲーム
・CERO:B(12歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©Spike Chunsoft Co., Ltd. All Rights Reserved.
・公式サイト:
https://www.danganronpa.com/switch/
どういう人にオススメ?
・ダンガンロンパのキャラクターが好きな人!
・既に他のダンロン作品を遊んだことがある人!
良かった点
・キャラクター同士の平和な掛け合いイベントが見れるのは本作ならでは
・育成パートで見れるミニイベントの数は1000を超える大ボリューム
・1、2、V3、絶対絶望少女といったダンロンシリーズに出てくるほぼ全てのキャラクターを網羅している
賛否両論?点
・ネタバレ満載なため他作品未プレイ勢にはオススメできない
・ガチャでしか使用キャラを増やせない上に高レアリティのものは入手確率もかなり低い
・使用できるキャラを選んで増やしたいならリアルマネーによる課金という方法しかない
備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
すごろくでキャラクターを育てる「育成」モード

舞台は2の舞台でもあるジャバウォック島。登場人物の1人をプレイヤーキャラとして選んで、すごろくをしながらステータスを上げていくのが育成モードの目的です。
最初にプレイヤーとして選べるのは苗木誠・日向創・苗木こまる・最原終一の主人公勢4人のNカードのみ。使用できるキャラやレアリティを増やすには後述する購買部で入手する必要があるので、まずはこの4人で遊ぶことになります。
使用できるようになるキャラはダンガンロンパシリーズ(1・2・V3・絶体絶望少女)をほぼ網羅。生徒では無いはずのモノクマやモノミ(ウサミもモノミとは別キャラ扱いで登場)もいます。
キャラクターはスポーツ・インテリ・バラエティの3タイプのうちどれか1つに属しています。タイプで得意な攻撃属性や伸びやすいステータスの傾向が違う他、同タイプでもキャラ毎に数値の差が存在。
すごろくの盤面は5つの島と中央の1つの島からなり、各島や中央の島にいるボスモンスターを撃破することで行ける場所が増えていく形式。同じキャラ・同じカードで再度遊び直しても前回のボス撃破情報や手に入れたアイテム等は引き継がれません。
50ターン過ぎた時点で育成終了となり、終了時点のキャラクターデータはバトルモードで使うパーティに入れられるようになります。過去に育てたことがあるキャラカードの場合は上書きするか破棄するか選ぶ必要アリ。
すごろくという運が大きく絡むシステムではあるものの、1人でひたすらサイコロを振るだけで比較する相手がいないこと・プラスのイベントがほとんどなのでランダムイベントによるイライラはしにくい仕様です。育成をガチで行うのでなければ気を張らずに遊べます。
バトルモードをガチるなら育成厳選のために周回することになりますが、マップが1種類しかなくランダムイベント以外の流れも毎回一緒なので作業感は強くなりがちです。なので育成は会話イベントのオマケだと思っています。
エンディングの条件は全てのキャラクターを1回は育成して希望のカケラを集め切ることで、62人×30分かかるとして1820分=31時間がED到達の目安。ただしこの時間にはガチャを回すためのメダル稼ぎの時間が含まれていないので、実際のプレイ時間は運次第でもっと長くなります。
マスの種類はステータスを上げる育成マス・掛け合いイベントが見れる仲良しマス・ランダムにイベントが起こるイベントマス・スキルを覚えるために必要な才能のカケラが手に入る才能マス・RPG形式でモンスターとのバトルが起きる戦闘マス・ジャバコイン(通貨)で武器や防具やカードが買えるショップマス・使うと特殊な効果が起こるカードが2枚貰えるカードマス・ランダムにカードやジャバコインが手に入る宝物マスがあります。その他にもターン終了時にランダムにモノクマーズイベントも発生します。
どのマスもどのイベントもプラスに影響するものが9割を占めています。マイナスに傾くことがあるのは宝物マスのハズレやモノダムによる装備強化イベントや手術イベントで失敗する可能性があること、完全なマイナスイベントはモノキッドとモノスケが所持金の数割を持っていくイベントぐらい。
仲良しマスやイベントマスもイベントを見るだけではなくステータスアップの効果もついてくるので一石二鳥。戦闘マスも勝てれば経験値とコインが手に入るし負けても島や施設のスタート位置に戻されるだけで済みます。
マスイベントの効果量は先の島に進むほど上がっていくので、キャラを強く育成したいなら早めに動いて早めに最後の島に行くプレイングが定石。レベルは99(裏ボスを倒すと100になる)・ステータスはWRナシなら255・WRアリなら999でカンストします。
高レアリティのカードで育成するほどステータスが伸びやすいので、バトルモード用に強く育てたいならSR以上のカードは必須です。URがあれば他のキャラよりも優先して育ててOK。
消費アイテムとしてカードも登場します。「桃太郎電鉄」シリーズのカードに機能がそっくり(パロディかも?)で、使うとどこかのマスに飛んだり・ステータスを強化できたり。
カードはランダムイベント・キャラクターがいるマス・カードマスなどでたくさん手に入るので、適宜使わないと捨てる羽目になるしさっさと使うのが吉。
数あるカードの中でも特に強力なのは、装備を買えるお店に任意のタイミングで行ける「ショップカード」、目的地に直接行ける「目的地カード」、敵との戦闘で一度倒れても即時復活できる「復活カード」の3つ。
育成をガチるなら「成功カード」も強力。全ステータスを底上げできる手術イベントを確実に成功させれるので、あるのとないのでは安心感が違います。
個人的に本作で一番評価したいのはダンロンキャラ同士の会話パート。仲良しマスに止まることでキャラクター同士の掛け合いが楽しめます。
本編では死んでしまうキャラも無事に出てきますし、ナンバリングの垣根を超えた組み合わせの会話を見れるのは嬉しい要素。

タイトルに「ハッピー」と付いているように平和で高校生らしい会話ばかりでほんわかします。2はモノクマの介入さえなければこんな感じになるはずだったのかも…と思うとある意味感慨深い。
会話イベントのバリエーションも非常に多いので、キャラが好きで会話を読むのも好きならすごろく周回も苦にはなりにくいです。本編とは違う様子が見れるというファンアイテムの理想形。
SRやURのキャラカードを選んでいないと見れないイベントもありますが、それに関しては…欲しいキャラのカードが手に入らなくてムカつくだけなので逆に用意して欲しくなかったかも(嫉妬)。
ナンバリングタイトルと絶対絶望少女のネタバレが容赦なくぽんぽん出てくるので、遊んだことの無い作品がある人はそっちを遊び終えるまで封印していた方がいいです。
中には名前でネタバレしてるキャラや存在自体がネタバレなキャラもいるので、ネタバレ防止をしながら遊ぶのはほぼ無理です。ダンロンは先の展開を知らない方が楽しめる作品なので結構致命的な難点?かも。
バトルはRPG形式だがちょっと微妙

育成モードの敵マスやボスマス、バトルモードではRPG形式のターン制コマンドバトルで戦います。選べるコマンドは通常攻撃・スキル・覚醒の3つで、覚醒は水色のゲージが最大になると使える必殺技的な物です 。
スキルは育成中に赤(物理)・青(魔法)・緑(補助)の「才能のカケラ」を消費することで習得可能。任意発動型のスキルを使う時は★ポイントを消費しますが、通常攻撃より強力だったり追加効果が付いています。
スキルはレアリティが高いカードほどたくさん覚えられるので、そういう意味でも高レアのキャラカードの方が強くなりやすいバランス。なんか無料スマホゲームっぽい…。
バトルモードを進めることで育成モードの島にいるボス達を弱体化できる「秘伝の書」が中央ショップで購入可能になったりもするので、基本的には育成モードと並行してバトルモードも進めていった方がいいです。最初に育成→バトル→詰まったら育成→バトル→詰まったらまた育成…で進めていく感じ。
ひたすらバトルモードを進めているだけだと適宜詰まるようなゲームバランスになっており、新しく解禁した秘伝の書や育成ボーナスを活用してより高レベルに育成したメンバーを用意し直すことでようやく先に進めるようになる感じ。育成モードをやらせるための誘導は上手だと思います。
後は各キャラクターを育成完了すると手に入る「希望のカケラ」を10個集める度に育成がしやすくなるボーナスが追加されていくので、とりあえず最初のうちは好き嫌い問わず色んなキャラを育成していくプレイングがオススメです。
絶望の塔クリアまで遊んだ感想としては、強く育てた高レアキャラで速攻するのが正義だし・後述する購買部の仕様も相まって好きなキャラよりも高レアを持っている&WRを持っているキャラを優先して育てないといけないしでキャラゲーとしてもうーん…という感じ。RPGパートの調整や仕様は色んな意味でかなり大味だと思ってしまいました。
裏ダンジョンである超絶望の塔をやり込むとなると対策用に育てたキャラも必要になってきて攻略のしがいが出てくるようですが、育成モードを回るにも結構な時間がかかるのもあって絶望の塔だけでお腹いっぱいになってしまいました。ゴールドメダルをドロップする敵が出てくる階までは進めたし、秘伝の書が全部買えるようになったしいいかなと思って…。
エフェクトなど演出も全体的に控えめというかチープなせいで相手を倒せた時の爽快感や達成感もあんまり感じられませんでした。最初期のドラクエをパロディしているのだとは思いますが、敵も味方もアニメーション無しの1枚絵だけというのは今の時代では見ていて楽しくはない画面です。
加えて、ステータス差が大きいとスキルや覚醒を使ってもダメージが1になってしまったり・逆に大ダメージを簡単に叩き出せてしまうので、たぶんアルテリオス計算式(攻撃側の攻撃力-防御側の防御力=ダメージ)を導入している or レベル差補正が強すぎる仕様だと思われます。
本作は1レベル上がるだけで大幅にステータスが上昇するので、この仕様だと適正と言えるレベルの幅が小さく大体こっちが強すぎるか相手が強すぎるかに振り切れてしまいます。ただし逆手にとってバトルモードでの詰みを作っている感じもするので、そう考えると悪いだけの仕様とは言い切れないとは思いました。
育成モードは何回も周回する前提ということか厄介な相手は出て来ず「レベルを上げて物理で殴ればいい」か「強い装備を身につけて殴ればいい」バランス。楽でいいですが、戦いがいはなくレベル上げしたら後は殴るだけの作業です。
一方で、バトルモードは相手が強いのでしっかり育成したキャラを用意しないと苦戦します。物理か魔法のどちらかに弱いという敵が多いので、物理アタッカーになるスポーツタイプ2人と魔法アタッカーのインテリタイプ2人の高レアリティカードを育成してスタメンに起用する感じでOK。
私の場合、覚えさせるスキルはスポーツは「五月雨突き(全体物理攻撃)」・「正拳突き(単体物理攻撃)」・「闘魂注入(戦闘不能回復)」・「暗殺(雑魚相手なら確率で即死させる単体攻撃)」・「スキル攻撃威力アップ」、インテリは全体魔法攻撃その1・全体魔法攻撃その2(属性違い)・「闘魂注入」・「スキル攻撃威力アップ」を覚えさせて、両タイプとも余裕があるなら「発言治療」を入れる感じでした。
バラエティはオールマイティ型なので特化は少し苦手ですが物理アタッカーも魔法アタッカーもサポート役もできるので、他のタイプを1人抜いてサポーターとしてなら入れてもいいかなという感じです(でも優先度は低め)。
後はお店で購入するかモンスターのドロップ素材で装備を作って攻撃力・防御力を底上げするのも大事。特に育成モードは事前にお店で装備を買っておくとボス戦の楽さが全然違います。
オートでコマンドを選んでくれる設定も搭載されていますが、AIがスキル使用をやたら優先するせいで必要ない時にバフ技を使ったりとポンコツでアテにしにくい性能…。コイン集めのための周回すら無駄に時間がかかるので結局手動操作で回ってます。
カードを集めるためのコイン周回が数百回単位で必須になるゲームなのに、オートが不便なのは大きなマイナスポイント。あえてスキルを一切覚えさせていない周回専用のキャラを用意しておくとマシにはなりますが、オート時は攻撃スキル以外使わないように設定できるオプションを用意して欲しかったです。
キャラカード入手のためのガチャがシビア

育成モードで育てられるキャラは「購買部」で入手ができますが、その入手方法というのがまさかのガチャ方式。
ガチャを回すにはバトルモードで手に入る「モノクマメダル」「ゴールドメダル」、もしくはウサミフラワーという実績要素達成で手に入る「ウサミメダル」が必要。
ガチャはアイテム・キャラカード・キャラを強化するためのカードがごちゃ混ぜで入っているせいで、沼るとキャラクター解放が全然できません。好きなキャラが出ないとモチベーション維持が難しい…。
しかも一番レアリティが高いURのキャラカードはモノクマメダルを使うモノモノマシーンでは0.2%と超低確率排出な上に、ウサミメダルを使うモノモノヤシーンでもわずか3%程度。入手確率が一番高いガチャであるゴールドモノモノマシーンを回すにはバトルモードを超絶望の塔に挑めるようになるまで進めないと行けなくて大変です。
ウサミメダルには入手数に限度があるのでモノモノヤシーンを回せる回数は有限ですが、モノモノマシーンの方はバトルモードの敵がモノクマメダルをドロップすることがあるのでバトル周回をすれば無限にガチャを回すことはできます。でもURの入手確率が現実的でなさすぎる…。
キャラカードとは別にキャラクターのデフォルメイラストが描かれているカード(Wカード・WRカード)もありますが、そっちは所持状況でキャラの最大ステータス上限が上がるので育成には必要なものの、まずはそのキャラが使えないと意味が無いという…。
WやWRもイラストが可愛いので好きなキャラのが出てきてくれると嬉しくはあります。でもできればキャラカードの方を最低1枚は入手した後に出るようにして欲しかったかな…。
イベントシーンを目的に買った勢としてはキャラカードの方をもっと入手しやすくして欲しかったです。推しキャラの七海ちゃんやペコちゃんやゴン太君が全然出なくてガン萎えしていた時期もありました…。
一応、欲しいカードを欲しい時に買う方法もありますが…それがまさかのリアルマネーによる購入のみというまさかまさかの仕様。
リアルマネー購入ならレアリティに関わらず1枚120円とお手頃価格なのも課金誘導に拍車をかけている気がしてちょっと…と思わなくもないです。一応2000円の有料ゲームなので課金圧はもう少し低くして欲しかった…。
カードのダブりはしないので続けていれば課金無しでのコンプリートも不可能ではなさそう…ですが、最終的にはひたすらバトルモードを周回してコインを集める作業になります。
せめて好きなカードと引き換えられるチケットを救済処置として用意していて欲しかったです。欲しいキャラがいても課金するか・ガチャを引くためのコイン集め作業を強いられるかの二択だし、そもそもガチャでURの一点狙いが無理ゲーすぎるんですけど…。
総評:キャラクター同士の新規イベントや新規イラストが見れる以外は微妙なファン向けゲーム
ダンロンのキャラクターが好きで買ったので会話イベントや水着のイラストが見れるだけでも価値はあるとは思いますが、ゲーム性だけで評価すると作業を強いられる場面が多くちょっと微妙な作品です。使うキャラのレアリティで強さに差が出てくるシステムといい、ガチャといい、課金でキャラを買えるシステムといい、なんか全体的に無料スマホゲームっぽい作りなんですよね…コンシューマーの有料ゲームとして発売している以上はもうちょっとキャラカードが入手できる確率を上げて欲しかった…。
内容的にも本編のネタバレだらけなので、ダンロンの既存ファン向けファンディクスゲームとして考えるのが良さげです。本作の売上がワンチャン新作の資金になるかもと考えれば…。
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