【PS4/PC/Switch】『Light Tracer』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
『Light Tracer』を購入しました。

本作もe-shopでセールしているのを見かけて購入。主人公の凛としたお姫様に一目惚れしてしまいました。
まっ先に補足を入れておきますが、本作は元々VRで遊ぶ用に作られていた作品らしくて、VR機器を使わずとも操作できるのはオマケというかお情けです。それなのにSwitch版はVRに依存していた機能が完全に削られていて、言ってしまえばゲーム側が本領発揮できない状態でしか遊べません。
なので本記事はVR無しで遊んだ人の感想であることを念頭に置いてお読みください。VR前提のゲームをVR無しで遊んで文句を言うのはおかしいと思う人もいらっしゃるかもしれませんが、VR前提のゲームのVR機能を削って移植する発売側も大概だと思うので、どっちもどっちだと思います(爆)。
エンディングに到達するまでのプレイ時間は6時間程でした。お姫様の衣装の全開放まではできていませんが、もういいかな…と思ったので終了。

VR向けに作られたゲームソフトは一人称視点で操作する作品がとても多いです。しかし、本作は主人公のお姫様をプレイヤーが神様みたいな存在となって見守る第三者視点のゲームとして作られています。
お姫様は塔の頂上を目指していると本人直々に教えてくれますが、途中にはプレイヤーが介入しないと進めない場所があって手助けが必要。…実際には手助けという範囲を超えて、右手に持った杖から出るビームで誘導する(VR機器使用時)か直接操作(コントローラー使用時)したり・ボタンを押してジャンプの指示をしてあげないと進んでくれない構ってちゃん。
プレイヤーができることはお姫様をエスコートする以外にもう1つあって、大きなリフトやエレベーター等を掴んで動かすことが可能。リフトにお姫様を乗せれば徒歩では行けない所まで運んであげられますし、大岩の振り子を動かせば敵を倒すこともできます。

ちなみにプレイヤーが敵を直接攻撃したりはできなくて、攻撃用の仕掛けがない時に敵を倒すのはお姫様の役目となっています。空いている左手でクレイジーハンドの如くバシーンとかすれば吹っ飛ばせそうですが、どうしてかそういった形での干渉は不可能です。
敵や転がってくる岩を避けて進むアクション力が求められる場所もあれば、仕掛けを使って道を作る観察力とヒラメキ力が必要になる場所も多くてパズルゲームとしての側面も大きめ。Rスティックでカメラを自由に動かしコース全体を見回して、使えるものがないか探しながらお姫様を誘導することになります。
1チャプター辺り5ステージ用意されていて、各章最後にはボスとの戦いもあります。景色も使用ギミックも異なる全8チャプター(Switch版のみ全7チャプター)を越えて頂上まで連れて行き、最後に立ちはだかるラスボスを倒せばゲームクリアです。
ちなみに、お姫様はチェックポイントからある程度低い位置まで落下すると倒れてしまう他に、ダメージを受けてしまうと一撃アウト。顔はそのままパタッと倒れるのがちょっとシュール…。
敵の配置や罠など殺意ビンビンな場所もかなり多いのでエンディングまでに100回は軽く死ねます。でもチャプターの途中には緑色のコインのような見た目をしたチェックポイントがいくつもあって、やられても直後に取ったチェックポイントから即座に復活できてやり直しやすいのは良点です。
ただし、予兆なく床から現れて初見殺ししてくるダニみたいな敵は絶許。お姫様が殺られるのもムカつきますが、見た目も虫でしかも急に現れるもんだからプレイヤーの心臓にも悪いしで大嫌いです…。
超精度でビームを飛ばしてくるハチも嫌いですが、初見殺しダニ野郎に比べたら近くに行く前に警戒できる分マシだと思いました。こいつらに会った後だと浮いてウロウロしているだけのドングリはもはや癒し。
本作のゲームシステムをまとめると『進め!キノピオ隊長』に似ています。第三者視点でキャラクターを移動させつつカメラをグリグリ動かしてルートを考えたり探したりする、システムの基礎部分に至ってはほぼ一致。
ただし本作はVRで遊ぶことを前提にして作られているのもあって、VR操作でないと独自の面白味というものがほとんど失われてしまっているように感じました。コントローラー操作は最終手段と言うべき機能です。
普通のコントローラーで遊ぶ際にはお姫様をLスティックとボタンで直接操作&神様視点でやる事はリフト等を動かすのみになるのですが、これではプレイヤーが神様という立場である意味がほぼ無く単なる三人称視点のパズルアクションゲームでしかなくなります。本作の売りは超常存在の視点からゲーム内キャラを導けて愛でれる所だと思うのですが、それがほとんど機能しなくなってしまいます…。
お姫様がプレイヤーに話しかけてくるのも、こちらが最初から最後まで徹底的に神様モードのVR操作でなら良いねと思える要素です。しかし、コントローラー操作だと操作的にはプレイヤーがお姫様でもあり神様でもあるという謎立場になってしまう上に、自分が動かしているはずのお姫様からは別人として話しかけられるという、わけがわからない状態になってしまうので…。
普通のパズルアクションゲームとして評価する場合、操作性があまり良くないのも楽しみを見出しにくい原因となっています。ジャンプで着地した瞬間に再度ジャンプしようとボタンを押しても受け付けてくれない時間が割と長めにあったり、剣で攻撃する際のリーチが凄く短い上に連続では振れないので上手く当てられず接触ダメージを受けたり相打ちしたりというのが頻繁に起こります。
道中はパズルのウェイトが重いのでまだ我慢しやすいのですが、操作性の悪さが一番響いてくるのは各チャプター最後のボス戦。こっちの剣はリーチが短いだけでなくヒットエフェクトも控えめすぎて当たっているかどうか自体わかりにくく、しかも10〜30回は攻撃しないと倒せない相手の体力の多さも加わってポコポコやられるデススポットになっていて、ラスボスに至っては再挑戦の度にイベントシーンから見直す羽目になるのも苦痛でした…。
プラス、姫様視点と神様視点を切り替えるのにも逐一Lボタンを押さないといけなくて一手間かかるようになってしまう問題も付いてきます。神様視点で手を動かしながら姫を誘導しないといけない所や沢山あるリフトを微調節しながら進む所もあるのに、この一手間のせいでタイミングがめっちゃシビアになっていたり・進むだけでもの凄く面倒になってしまっている場所も出てきたりと、正攻法ではないやり方で無理やり遊んでいる感を強く感じます。
ちなみに、VR操作だと杖から出ているレーザーを当てた通りにお姫様が走ってくれるという仕様で、「光(Light)を追いかける者(Tracer)」というタイトル名通りの操作となります。VR操作でも姫様のやられやすさというのはあまり変わらないと思うのですが、切り替えの手間がない分テンポよく進めるようになっているはずです。
なお、Switch版は何を思ってかVRに関わる操作や機能が軒並み削除されてしまっています。元々がVR操作前提で作られているゲームなのに、普通のコントローラー操作だけに限定して移植しているのはちょっと意味がわかりませんでした。
SwitchのVRキットでPS MoveやMeta Questと同様の操作を技術的に再現できるかは私にはわからないのですが、VRには対応しなくともTVモードやテーブルモードでJoy-Conを取り外して遊ぶことで他機種のVR操作と同じような操作はできそうな感じもしますが…。移植するなら機能を削るだけでなくてタッチ操作やポイント操作で動かせるようにするなど、特殊な操作感を再現するような工夫が何かしら欲しかった所です。
しかもSwitch版はステージの数が減っていて、純粋にボリュームダウンしてしまっているのも残念なポイント。PS4版やPC版のチャプター7に当たる部分がまるまる削られているみたいで、それなのに定価は高くなっているというのは少し理不尽にも思えます。

コントローラー操作で遊ぶのはだいぶお辛い本作。そのコントローラー操作しかできないSwitch版で遊んだ私の楽しみは健気に頑張るお姫様を眺められることに終始していました。
お姫様側はプレイヤーの存在をハッキリと認知しているついでに、中々のツンデレっぷりを見せてくれますしボイス入りで喋ります。「あなたの力は借りないわ」とか言いつつも、プレイヤーの事を神様だと信じていたり・王国のことを色々教えてくれたりと可愛いです。
トカゲ型のボスと戦った後はボスに手当をしながら医療にも精通していると自慢してくれたり…。王族ならではの英才教育の賜物か色々と知識もあるようですが、体力やジャンプ力が無いのはご愛嬌。
VRで操作していれば撫でたりもできるみたいですが、残念ながらSwitch版ではふれあい機能もオミットされているのが悲しい所です。神様モードで近づくと目線を合わせたりはしてくれますが…。
ちなみに、ステージ内に配置されているコインを集めてお姫様の服を購入することができます。全4種類。

デフォルトのでこ出しスタイルも可愛いのですが、ポニーテールも可愛いと思います。服だけでなく髪型も変わるのは素晴らしいです。
でも、服のお値段が高すぎて全て揃えるにはひたすら周回しないといけないのは辛い所。一番高いパンダパーカーを買うには2500コイン必要ですが、ゲーム開始からエンディングまで1周遊んだぐらいでは手が全然届かない超高額商品となっています。
ただ機能を削減しただけなので、これなら無理に移植しない方が私が買わずに済んだ分マシだったのではと思わざるを得ませんでした。ストーリーではお姫様≠プレイヤーなのに・操作面ではプレイヤー=神様=お姫様という、よくわからない状況になってしまっていますし…。
この状況に追い打ちをかけるかの如く残念な所はまだあって、Switch版ではステージが丸々1章分無くなっていてボリュームも少なくなっているし・お姫様を撫でたりとかのお楽しみ要素もオミットされているしで、他機種版と比べると劣化しかしていません。VR機器を持っている人がPS4版やPC版をやる分にはSteamでの評価を見る限り悪くなさそうですが…。
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本作もe-shopでセールしているのを見かけて購入。主人公の凛としたお姫様に一目惚れしてしまいました。
まっ先に補足を入れておきますが、本作は元々VRで遊ぶ用に作られていた作品らしくて、VR機器を使わずとも操作できるのはオマケというかお情けです。それなのにSwitch版はVRに依存していた機能が完全に削られていて、言ってしまえばゲーム側が本領発揮できない状態でしか遊べません。
なので本記事はVR無しで遊んだ人の感想であることを念頭に置いてお読みください。VR前提のゲームをVR無しで遊んで文句を言うのはおかしいと思う人もいらっしゃるかもしれませんが、VR前提のゲームのVR機能を削って移植する発売側も大概だと思うので、どっちもどっちだと思います(爆)。
エンディングに到達するまでのプレイ時間は6時間程でした。お姫様の衣装の全開放まではできていませんが、もういいかな…と思ったので終了。
任天堂の公式オンラインストア。「Light Tracer ダウンロード版」の販売ページ。マイニンテンドーストアではNintendo Switch(スイッチ)やゲームソフト、ストア限定、オリジナルの商品を販売しています。
このタイトルは日本語対応です。※注意:VRモード時はPlayStation®Move モーションコントローラー x2が必要です。VR機能を体験するには、PlayStation®Moveが必要です。
Light Tracer」はVRタイトルのパズルアクションゲームです。プレーヤは神のような存在として、絶望の中にいるお姫様を巨大な「Bellbatis」塔の頂上まで導きます。あなたの両手でお姫様が敵と様々な妨害を乗り越えように手助します。この世界でやりたいことをやって、この世界と交流します。 独創的な考えや方法を打ち出して、はっきりしている頭と広がる視野でお姫様を最終の目的地に辿り着かせます。 ...
・タイトル:Light Tracer
・発売元:
PS4/PC版:Oasis Games / Switch版:Beep
・開発元:Void Dimensions
・対応ハード:
PS4/PC(Steam/VIVEPORT)/Switch
・定価:
-PS4版:2037円(税込)
-PC版:1520円(税込)
-Switch版:2200円(税込)
・発売日:
-PS4版:2017年10月19日
-PC版:2018年1月15日
-Switch版:2019年4月25日
・ジャンル:パズルアクションゲーム
・CERO:A(全年齢対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©2012-2019 OASIS GAMES LIMITED. All rights reserved.
All trademarks referenced herein are the properties of their respective owners.
Licensed by Beep Japan Inc.
どういう人にオススメ?
・VRで遊べるパズルアクションゲームを探している人!
良かった点
・神様視点で小さなお姫様を助けるVRゲームというアイデア
・お姫様がフルボイスで喋る上にツンデレで可愛い
・お姫様の衣装は4種類用意されている
賛否両論?点
・お姫様の身体能力が低く操作感が悪い
・Switch版のみVR機能に対応しておらずコンテンツも大きく削られている
・お姫様の衣装を買うのに要求されるコインが多すぎる
備考
・PS4版はPlayStation Move対応
・PC版は各配信プラットフォームがサポートしているVRハードウェアに対応
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
・発売元:
PS4/PC版:Oasis Games / Switch版:Beep
・開発元:Void Dimensions
・対応ハード:
PS4/PC(Steam/VIVEPORT)/Switch
・定価:
-PS4版:2037円(税込)
-PC版:1520円(税込)
-Switch版:2200円(税込)
・発売日:
-PS4版:2017年10月19日
-PC版:2018年1月15日
-Switch版:2019年4月25日
・ジャンル:パズルアクションゲーム
・CERO:A(全年齢対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©2012-2019 OASIS GAMES LIMITED. All rights reserved.
All trademarks referenced herein are the properties of their respective owners.
Licensed by Beep Japan Inc.
どういう人にオススメ?
・VRで遊べるパズルアクションゲームを探している人!
良かった点
・神様視点で小さなお姫様を助けるVRゲームというアイデア
・お姫様がフルボイスで喋る上にツンデレで可愛い
・お姫様の衣装は4種類用意されている
賛否両論?点
・お姫様の身体能力が低く操作感が悪い
・Switch版のみVR機能に対応しておらずコンテンツも大きく削られている
・お姫様の衣装を買うのに要求されるコインが多すぎる
備考
・PS4版はPlayStation Move対応
・PC版は各配信プラットフォームがサポートしているVRハードウェアに対応
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
お姫様を塔の頂上に導いてあげよう

VR向けに作られたゲームソフトは一人称視点で操作する作品がとても多いです。しかし、本作は主人公のお姫様をプレイヤーが神様みたいな存在となって見守る第三者視点のゲームとして作られています。
お姫様は塔の頂上を目指していると本人直々に教えてくれますが、途中にはプレイヤーが介入しないと進めない場所があって手助けが必要。…実際には手助けという範囲を超えて、右手に持った杖から出るビームで誘導する(VR機器使用時)か直接操作(コントローラー使用時)したり・ボタンを押してジャンプの指示をしてあげないと進んでくれない構ってちゃん。
プレイヤーができることはお姫様をエスコートする以外にもう1つあって、大きなリフトやエレベーター等を掴んで動かすことが可能。リフトにお姫様を乗せれば徒歩では行けない所まで運んであげられますし、大岩の振り子を動かせば敵を倒すこともできます。

ちなみにプレイヤーが敵を直接攻撃したりはできなくて、攻撃用の仕掛けがない時に敵を倒すのはお姫様の役目となっています。空いている左手でクレイジーハンドの如くバシーンとかすれば吹っ飛ばせそうですが、どうしてかそういった形での干渉は不可能です。
敵や転がってくる岩を避けて進むアクション力が求められる場所もあれば、仕掛けを使って道を作る観察力とヒラメキ力が必要になる場所も多くてパズルゲームとしての側面も大きめ。Rスティックでカメラを自由に動かしコース全体を見回して、使えるものがないか探しながらお姫様を誘導することになります。
1チャプター辺り5ステージ用意されていて、各章最後にはボスとの戦いもあります。景色も使用ギミックも異なる全8チャプター(Switch版のみ全7チャプター)を越えて頂上まで連れて行き、最後に立ちはだかるラスボスを倒せばゲームクリアです。
ちなみに、お姫様はチェックポイントからある程度低い位置まで落下すると倒れてしまう他に、ダメージを受けてしまうと一撃アウト。顔はそのままパタッと倒れるのがちょっとシュール…。
敵の配置や罠など殺意ビンビンな場所もかなり多いのでエンディングまでに100回は軽く死ねます。でもチャプターの途中には緑色のコインのような見た目をしたチェックポイントがいくつもあって、やられても直後に取ったチェックポイントから即座に復活できてやり直しやすいのは良点です。
ただし、予兆なく床から現れて初見殺ししてくるダニみたいな敵は絶許。お姫様が殺られるのもムカつきますが、見た目も虫でしかも急に現れるもんだからプレイヤーの心臓にも悪いしで大嫌いです…。
超精度でビームを飛ばしてくるハチも嫌いですが、初見殺しダニ野郎に比べたら近くに行く前に警戒できる分マシだと思いました。こいつらに会った後だと浮いてウロウロしているだけのドングリはもはや癒し。
本作のゲームシステムをまとめると『進め!キノピオ隊長』に似ています。第三者視点でキャラクターを移動させつつカメラをグリグリ動かしてルートを考えたり探したりする、システムの基礎部分に至ってはほぼ一致。
ただし本作はVRで遊ぶことを前提にして作られているのもあって、VR操作でないと独自の面白味というものがほとんど失われてしまっているように感じました。コントローラー操作は最終手段と言うべき機能です。
普通のコントローラーで遊ぶ際にはお姫様をLスティックとボタンで直接操作&神様視点でやる事はリフト等を動かすのみになるのですが、これではプレイヤーが神様という立場である意味がほぼ無く単なる三人称視点のパズルアクションゲームでしかなくなります。本作の売りは超常存在の視点からゲーム内キャラを導けて愛でれる所だと思うのですが、それがほとんど機能しなくなってしまいます…。
お姫様がプレイヤーに話しかけてくるのも、こちらが最初から最後まで徹底的に神様モードのVR操作でなら良いねと思える要素です。しかし、コントローラー操作だと操作的にはプレイヤーがお姫様でもあり神様でもあるという謎立場になってしまう上に、自分が動かしているはずのお姫様からは別人として話しかけられるという、わけがわからない状態になってしまうので…。
普通のパズルアクションゲームとして評価する場合、操作性があまり良くないのも楽しみを見出しにくい原因となっています。ジャンプで着地した瞬間に再度ジャンプしようとボタンを押しても受け付けてくれない時間が割と長めにあったり、剣で攻撃する際のリーチが凄く短い上に連続では振れないので上手く当てられず接触ダメージを受けたり相打ちしたりというのが頻繁に起こります。
道中はパズルのウェイトが重いのでまだ我慢しやすいのですが、操作性の悪さが一番響いてくるのは各チャプター最後のボス戦。こっちの剣はリーチが短いだけでなくヒットエフェクトも控えめすぎて当たっているかどうか自体わかりにくく、しかも10〜30回は攻撃しないと倒せない相手の体力の多さも加わってポコポコやられるデススポットになっていて、ラスボスに至っては再挑戦の度にイベントシーンから見直す羽目になるのも苦痛でした…。
プラス、姫様視点と神様視点を切り替えるのにも逐一Lボタンを押さないといけなくて一手間かかるようになってしまう問題も付いてきます。神様視点で手を動かしながら姫を誘導しないといけない所や沢山あるリフトを微調節しながら進む所もあるのに、この一手間のせいでタイミングがめっちゃシビアになっていたり・進むだけでもの凄く面倒になってしまっている場所も出てきたりと、正攻法ではないやり方で無理やり遊んでいる感を強く感じます。
ちなみに、VR操作だと杖から出ているレーザーを当てた通りにお姫様が走ってくれるという仕様で、「光(Light)を追いかける者(Tracer)」というタイトル名通りの操作となります。VR操作でも姫様のやられやすさというのはあまり変わらないと思うのですが、切り替えの手間がない分テンポよく進めるようになっているはずです。
なお、Switch版は何を思ってかVRに関わる操作や機能が軒並み削除されてしまっています。元々がVR操作前提で作られているゲームなのに、普通のコントローラー操作だけに限定して移植しているのはちょっと意味がわかりませんでした。
SwitchのVRキットでPS MoveやMeta Questと同様の操作を技術的に再現できるかは私にはわからないのですが、VRには対応しなくともTVモードやテーブルモードでJoy-Conを取り外して遊ぶことで他機種のVR操作と同じような操作はできそうな感じもしますが…。移植するなら機能を削るだけでなくてタッチ操作やポイント操作で動かせるようにするなど、特殊な操作感を再現するような工夫が何かしら欲しかった所です。
しかもSwitch版はステージの数が減っていて、純粋にボリュームダウンしてしまっているのも残念なポイント。PS4版やPC版のチャプター7に当たる部分がまるまる削られているみたいで、それなのに定価は高くなっているというのは少し理不尽にも思えます。
お姫様が可愛くて健気

コントローラー操作で遊ぶのはだいぶお辛い本作。そのコントローラー操作しかできないSwitch版で遊んだ私の楽しみは健気に頑張るお姫様を眺められることに終始していました。
お姫様側はプレイヤーの存在をハッキリと認知しているついでに、中々のツンデレっぷりを見せてくれますしボイス入りで喋ります。「あなたの力は借りないわ」とか言いつつも、プレイヤーの事を神様だと信じていたり・王国のことを色々教えてくれたりと可愛いです。
トカゲ型のボスと戦った後はボスに手当をしながら医療にも精通していると自慢してくれたり…。王族ならではの英才教育の賜物か色々と知識もあるようですが、体力やジャンプ力が無いのはご愛嬌。
VRで操作していれば撫でたりもできるみたいですが、残念ながらSwitch版ではふれあい機能もオミットされているのが悲しい所です。神様モードで近づくと目線を合わせたりはしてくれますが…。
ちなみに、ステージ内に配置されているコインを集めてお姫様の服を購入することができます。全4種類。

デフォルトのでこ出しスタイルも可愛いのですが、ポニーテールも可愛いと思います。服だけでなく髪型も変わるのは素晴らしいです。
でも、服のお値段が高すぎて全て揃えるにはひたすら周回しないといけないのは辛い所。一番高いパンダパーカーを買うには2500コイン必要ですが、ゲーム開始からエンディングまで1周遊んだぐらいでは手が全然届かない超高額商品となっています。
総評:VR無しで遊ぶと苦行な上にお姫様を存分には愛でられないので注意
結論から述べさせてもらうとSwitch版はオススメできません。というのも本作はVR環境で遊ぶことを前提にしている作品なのにも関わらず、Switch版はVR未対応かつコントローラー操作のみという謎すぎる仕様になっていて、ただのもっさりパズルアクションでしかなくなっているからです…。ただ機能を削減しただけなので、これなら無理に移植しない方が私が買わずに済んだ分マシだったのではと思わざるを得ませんでした。ストーリーではお姫様≠プレイヤーなのに・操作面ではプレイヤー=神様=お姫様という、よくわからない状況になってしまっていますし…。
この状況に追い打ちをかけるかの如く残念な所はまだあって、Switch版ではステージが丸々1章分無くなっていてボリュームも少なくなっているし・お姫様を撫でたりとかのお楽しみ要素もオミットされているしで、他機種版と比べると劣化しかしていません。VR機器を持っている人がPS4版やPC版をやる分にはSteamでの評価を見る限り悪くなさそうですが…。
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