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【マルチプラットフォーム】『Megaquarium』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】

2023/06/04
ゲーム感想&レビュー 0
PCゲーム Steamゲーム GOGゲーム Switchソフト PS4ソフト XboxONEソフト シミュレーション
『Megaquarium(メガクアリウム)』を購入しました。

本作の内容を一言で説明すると水族館を経営するシミュレーションゲームです。カイロソフトやFrontier Developmentsも水族館をテーマにしたゲームを作ってそうだな〜と思って調べてみたのですが…無い…だと…。
魚を扱うゲームとしては珍しく釣りといった捕獲する作業が無く、ひたすらに施設の拡張や管理を行ってお客様を増やしていきます。展示するお魚はお金や依頼で仕入れたものを入れていく方式。
私が遊んだのはSwitch版・DLC未購入、キャンペーンモードの全ステージをクリアするまで遊んで15時間程プレイしました。キャンペーンを進めているうちにほぼ全ての内容に触れられたので、サンドボックスに手を出す前から満足してしまいました。

任天堂の公式オンラインストア。「メガクアリウム ダウンロード版」の販売ページ。マイニンテンドーストアではNintendo Switch(スイッチ)やゲームソフト、ストア限定、オリジナルの商品を販売しています。
内容の説明 自分だけの水族館を経営してみたい!そんな夢を持つ方に朗報です。『メガクアリウム』は、今までありそうでなかった本格水族館経営シミュレーション。ゲストがびっくりするような水槽をデザインして、100種類もの海洋生物たちの楽園をつくりましょう。もちろん施設を維持管理してくれる従業員をマネジメントするのもお忘れなく。みんなが楽しめる水族館をつくりあげましょう。 2つのゲームモードを用意: 1. キャンペーンモード さまざまなシチュエーションの課題をこなし、館内の水槽や設備を充実させ、集客と売上を高めていきましょう。ゲストから良い評価を得ていくことで新しい生物や設備を増やしていくことができます。あなたの水族館を支えてくれる従業員のマネジメントもお忘れなく。 2. サンドボックスモード あなただけの水族館を思い切り作り込んでみたい?そんな時はサンドボックスモードの出番です。すべての要素を解除して自分の思い描いた通りの水槽をつくりあげることができます。リソース面の設定も自由自在。もちろん資金面での制限は一切ありません!
・タイトル:Megaquarium
・発売元:
Twice Circled(PC版) / コーラス・ワールドワイド(コンソール版)
・開発元:Twice Circled
・対応ハード:
PC(Steam/GOG)/Switch/PS4/XboxOne
・定価:
-Steam版:2800円(税込)
-Switch/PS4/XboxOne版:3040円(税込)
・発売日:
-Steam版:2018年9月13日
-Switch/PS4/XboxOne版:2019年12月12日
・ジャンル:水族館経営シミュレーション
・CERO:A(全年齢対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
Megaquarium ©2019 Developed by Twice Circled Ltd and Auroch Digital Ltd. Published by Chorus Worldwide Games, all rights reserved.
・公式サイト:
https://chorusworldwide.com/megaquarium-jp/

どういう人にオススメ?
・水族館を経営してみたい人!
・魚が好きな人!

良かった点
・難易度が「標準」以下なら基本的にお金が溜まっていく一方で経営は簡単め
・生き物ごとにエサ、やってはいけないこと、やらないといけないことが細かく指定されている
・最終的には70種類を超える生き物を飼育することができるようになる
・一人称視点で水族館の中を見て回ることができる

賛否両論?点
・施設が大きくなるにつれてだんだん重くなる上にエラー落ちが起きるようになってしまった(Switch版のみ?)
・魚とウミガメ以外の脊椎動物(イルカやペンギン等)は飼えない

備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)




自らの手で水族館を作り上げる

プレイヤーは経営者の立場から、たくさんのお客様を呼び込める水族館を作り上げるべくマネージメントしていきます。本作に搭載されているモードはストーリー仕立てで10個の水族館を立て直していく「キャンペーン」自分で決めたルールの元で自由に遊べる「サンドボックス」の2つ。
キャンペーンモードでは新しい魚や機械などを研究ゲージを溜めて解禁していく必要がある一方で、サンドボックスモードでは最初から全ての要素がアンロック&資金無制限の状態で遊ぶことが可能です。でも前述した通り、キャンペーンモードを進める内にほぼ全ての要素を触れます。
難易度設定はどちらのモードでも簡単・標準・難しい・冷血動物の4段階から調節可標準までは客が物理的に入れないようなふざけた構造にしない限りは資金難になることがまずないぐらいゆるい難易度ですが、難しいや冷血動物では機械類が壊れやすくなる他にエサ代や維持費やスタッフの給料などの支出も増加したり好評ポイントも稼ぎにくくなるなどひたすら厳しくなります。
後はキャンペーンの特定ステージでは同種の生き物は1匹だけしか入れられない・購入できる生き物が著しく限られていて残りは依頼を達成して仕入れることになる等の縛りが課せられています。クリア条件も少しずつ違っていて評価を上げる以外に指定生物の飼育が必要となることも。

キャンペーンモードでは寂れた水族館を立て直すという設定で最初から魚が数匹だけ展示されているステージもありますが、一部ステージやサンドボックスモードではゲート以外何もない状態からスタートします。

◁ボタンのミニメニューから敷地の拡張や仕切り壁やスタッフドアの設置・水槽や機械類やエサ箱の設置・展示する魚の購入や投入などの重要な作業を行えます。まずは水族館を名乗れるように展示水槽を作るのが第一目標。
どの生き物を飼育するにも温水器もしくは冷水器ろ過器は欠かせません。水槽と水温調節器とろ過器は基礎セットで、そこに展示したい生き物に合わせたセットアップを施していく感じ。
後は設備が見えてしまうとお客さんが残念がるのでスタッフだけがアクセスできる空間を作る必要もありますし、エサやりができるようにスタッフが水槽の近くまで行けるようにしないとダメなのと、深い水槽には階段を付けて上に登れる構造も必須です。機械類に関してはポンプで接続すれば必ずしも水槽に隣接させなくてもOKなので工夫次第で見栄えを良くすることはできます。
魚たちの方も結構ナイーブでして、飼育の仕方を間違えるとあっさり死にます。私が特にやらかしがちだったのが他の魚に食べられてしまうことでした。
飼う前にその魚の特徴をしっかり見ておくのは大前提。購入画面にて飼いたい魚にカーソルを合わせてLスティックを押し込むことで詳しい生態を見ることができます

特に肉食魚は水槽に入れている他の生き物を食べてしまうことがあるので取り扱い注意。魚は食べなくても甲殻類やヒトデ類やサンゴ類を食べてしまうのもいるので、捕食関係にある生き物同士を同じ水槽に入れないように気をつけなくてはいけません。
食害以外の理由で死にそうな生き物がいる場合は赤いドクロマークでヤバいと教えてくれるのですが、食べられてしまう可能性がある生き物がいてもマークで教えてくれたりはしないのでかなり見過ごしやすいです。成長すると捕食対象になる魚のサイズも大きくなっていくので、入れたばかりの時は大丈夫でも数日経過したらいつの間にか食べられてた…というケースもありました。
現実の水族館でも混合飼育されているイワシ等をサメなどの大型の魚が食べてしまうことが割とあるらしい(参考サイト様)のですが、本作のお客様はどんなに小さく群れている魚が1匹でも食べられていると容赦なく評価を下げてきます。魚の方もエサをしっかりあげていても関係なく捕食するしで融通が効かないため、作中で混合飼育できる組み合わせというのは結構限られてきます。
他にも機械の故障でいつの間にか水温調節やろ過が不十分になっていてそのせいで死んだり、エサやサプリメント不足で飢えて死ぬというのも魚や機械の数が増えてきたタイミングで起こりがちです。これらは水族館の広さに対してスタッフの数が足りていなかったり・日数が浅くて経験の少ないスタッフしかいない状態で手早く拡張した場合に起こりやすい事故。
また、死には至らなくても魚がストレスを感じてしまう環境で飼うのもNG。群れで飼わないといけないとか、植物や隠れる場所を求められたりとか、攻撃的な種類と臆病な種類を一緒に入れてはいけないとか、同族を入れてはいけないとか逆に同族しか入れてはいけないとか、タブーや要求される条件は多岐にわたります。
エサも種類がかなり多く、混合餌・植物餌・ムラサキガイ・ザルガイ・コウナゴ・動物プランクトン・海綿餌・ニシン・カニ・オキアミ・アルテミア・ゴカイ・アミの13種類存在します。エサに加えてサプリメントを要求してくる種類がいますし、アルテミアなど生餌には動物プランクトンをあげないといけなくてエサのエサが必要になったりと結構複雑です。
でも面倒な部分も含めて生態が飼育条件という形で再現されているのは評価点だと思います。色んな生物について知れるついでに、生き物を飼育するのは大変なのだという世知辛さも感じられて逆に好き。
お金で買う以外に交配で増やせるとさらにリアルで良かったかも…と思っていたら、DLC「淡水生物の世界」で追加される淡水魚は交配ができるとの事。でも繁殖の研究や実践の場になることが水族館の学術的存在価値の1つであることを考えるとデフォルトで入れていて欲しかったシステムだとは思いました。
最後に、雑務を行うスタッフを雇用するのも忘れずに。スタッフ達は「スタッフを管理」のタブ(▽ボタンのミニメニューにある男女のピクトグラムマーク)から新人の雇用と優先すべき作業や担当ゾーンの割り当てを設定できますが、基本的には自動で仕事を見つけて自動で作業してくれるのでシフト管理は楽々。
スタッフは日数経過で成長してスキルポイントの振り分けができるので、後々のことを考えると序盤の時点でベテランになる予定のスタッフを多めに雇っておくのも手。後から解禁できる魚はスキルレベルが低いとエサやりに時間がかかったり・機械の方もスキルレベルが足りないと修理するのに時間がかかるものが増えてくるのでベテランさんがいるのといないのでは結構違います(ただし1人ずつ日給を払うので高難易度で遊ぶ際は人件費のかかりすぎに注意)。

ある程度準備できたら後はZRを押しながらXを押すことで開園できます開園中でも時間を止めて施設の拡張や水槽の準備ができるので、少しでも展示スペースを作った後はオープンしちゃっても大丈夫です。

2個しか水槽がない状態でも開園すれば物好きが数人見に来てくれますが…当然これだけでは経営する側も見ている側も満足できません。でも客を入れないと拡張のための資金も稼げないので、わずかでも人を入れながら少しづつ進めていくことに。
魚を見てテンションが上がったお客様は好評ポイントをくれます。逆に飼育環境が良くない魚や床に落ちたゴミなどを見られると好評ポイントを減らしてくるので、魚にとってもお客様にとっても快適な水族館作りを求められます。
好評ポイントを一定期間内にある程度貯めることで水族館のレベルが上昇し、新しい生き物や機械や水槽などを解禁するための研究ができるようになります。研究に必要な観察ポイント研究ポイントもお客様がくれるものなので、何をするにもお魚を見せまくれるような水族館を作るのが重要です。
水族館が大きくなってくると途中でお腹がすいたり・喉が渇いたり・休みたくなったり・トイレに行きたくなるお客様も現れます。快適な水族館巡りができるように水槽以外に自動販売機やベンチやトイレを置いてあげる必要も出てくるのもリアルと感じる部分。
入場料以外の資金源として自販機の商品やグッズの売上も計上されるのでこちらに力を入れるのもアリ。商品の値段を上げて利益率を上げることもできますが、少しでも高くしすぎると買わなくなるだけでなく好評ポイントを減らしてきますが…。
後ここは単なる私のワガママですが、館内に魚を見る以外のスペース(特にレストラン)を作れたら嬉しかったと思いました。水族館の中にあるレストランが個人的に好きで展示を見た後に何かを食べるのも楽しみにしているので…特にシーフードを用いた料理に美味しいものが多いように感じます。

1つの水族館では最大200匹まで飼育可能

稼いだ資金で施設を拡張→研究を進めて新しい生き物を飼えるようにする→新しい生き物を展示する→好評ポイントを貯めて水族館レベルを上げる…を繰り返していけばそのうち豪華な水族館が出来上がっています。上の画像の水族館も最終的には↓まで広くなりました。

水族館レベルはMAX12まで上がります。飼えるようになる生き物は70種類以上
ただし、イルカやペンギンやラッコやアザラシといった水族館の人気者と言える生き物がいないのは少し残念。魚類以外の脊椎動物はウミガメのみ(DLCでマナティとかヘビも飼えるようになるみたいですが)。
イルカに関しては飼育自体が禁止されていたり飼育はできてもショーはダメなど厳しい国もあるらしいので、そういう事情でいないのは仕方ないと思わなくもないです。でも日本人的にはイルカがいない時点で物足りなく感じてしまうのも事実…。
後はクラゲやヒトデが2種類ずつしかいなかったり、ナマコやウニやカニやグソクムシがいないなど「魚ではない海の生き物」が好きな人にもちょっと微妙なラインナップ。クラゲ大好きマンな私のクラゲだけの水族館を作る計画は無事頓挫しました。
一方で魚類はディティールまで再現されていて、世界最大の魚類であるジンベエザメがいるのも個人的にポジティブポイントです。そういう点から海の生き物全般と言うよりかは魚類が好きな人向けのゲームだと思います。
ジンベエザメを飼うには超特大サイズの水槽が必要で、キャンペーンモードの最終ステージではジンベエザメを飼うための環境を整えることがクリア条件になっています。超特大サイズの水槽には超強力な装置も必要で色々と大変ですが、悠々と泳ぐ姿はダイナミックで見応えがあります。

オマケで、Rスティック↑でカメラをひたすら拡大し続けると、一人称視点で水族館を見て回るモードに切り替えることができます。自分の作った水族館を客の視点からも見れるのは神機能の一言。

魚が泳ぐ姿を近くで見ることができますし、水槽の中に置いた岩や水草も反映されるので、頑張って水槽を整備する甲斐があったと感じます。特にトンネル水槽は一人称視点だと最高です。
ただ、1つの水族館に置ける生き物の総数は200匹までという制限があるのと階を増やしたりができないので、ある程度大きくなった段階で拡張の余地がなくなります。小型魚ばかりだと結構簡単に200匹制限をオーバーしてしまうので、それならと1匹でも映える大型の魚を入れがちになっていました。
また、Switch版だと200匹手前まで拡張すると人多すぎと魚多すぎで動作が不安定になることが多くなって、たまにエラーが発生してソフトが強制終了してしまうようになってしまいました。頻繁にオートセーブを入れてくれるのでエラー落ちしてもそこまで巻き戻されることはないのですが、ちょっとした操作でもかかる時間が長くもなってしまったのでこれ以上の拡張はマシンスペック的に厳しいと感じました。
安定した環境で遊びたいならSwitch以外の機種の方をお勧めしたいです。やり込みたい人が買うならワークショップ(MOD)の生き物も入れられるSteam版が一番良さそう。



総評:自分の水族館を作る楽しさ以上に生物を管理する苦労を味わう経営シミュレーション

魚たちの習性を考えながら水槽を彩るのが結構大変でした。自分だけの理想の水族館を作る!と言うよりかは生き物達に合わせた環境を作ることの大変さを味わうゲームという印象が強いです。
収支管理はマイルドで、標準までの難易度なら物理的に水槽を見られる構造にさえしておけばにっちもさっちもいかなくなることは基本ありません。収支のバランスよりも水槽に入れる魚の組み合わせと機械の位置を考えながら理想のレイアウトを作ることの方が圧倒的に悩まされます。
自由度は経営シムというジャンル全体の中は高くはない方です。イルカやペンギンなど水族館の人気者が飼育できない所には少しばかりの物足りなさを感じてしまいました。
それでも水槽の種類が豊富なのと生物の種類もDLC無しで70種以上と十分数いるので、水族館が好きな人や魚が好きな人は楽しめるはず。Switch版は施設が大きくなっていくのに連れてエラー落ちが発生しやすくなってしまったので、PCを持っている人はワークショップに対応していてかつ動作が安定しそうなSteam版の方を勧めておきます。
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