【Switch/PS4/PS5】『モナーク』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】
『モナーク/Monark』を購入しました。

6月か7月辺りにTwitterで「お試しエゴ診断」がトレンドに上がっていた時から気になっていた作品です。黒基調のゴシックなパッケージ絵もカッコイイ。
ゲーム画面の雰囲気はカリギュラにも似ているのですが、開発メンバー的には女神転生とか初期のペルソナに寄せていそうな感じです。悪魔が重要ポジションとして出てくるので全く意識していないということはなさそう。
購入したのはSwitch版です。予約はしていなかったのですが、店頭での購入時に予約特典付きのを買うことができました。
エンディングまでにかかった時間は50時間ほど。この時間はレベリングを含めてですが、第二部がかなり長いので早い人でも30時間ぐらいはかかりそう。
最初の一章だけ遊べて製品版にデータを引き継げる体験版が配信されているので、買うか悩んでいる人はまず体験版を触ってみるのをオススメします。

主人公のパラメータには「エゴの強さ」という項目が存在し、七つの大罪と同じ要求の中でどれが強いかで仲間になる眷属が変わります。
スタート直後に15問程度の心理テストが出されますが、ここで答えた内容によって大まかなエゴの強さと1体目の眷属が決まります。「お試しエゴ診断」もどのエゴが一番強かったかを心理テストの結果で表してくれるものだったのですが、それがそのまま搭載されている感じです。
私は「傲慢」が1番高かったので、最初に貰える眷属も回復とデバフ特化型の傲慢の眷属でした。
他の眷属は憤怒はHPが減ると攻撃が上がる火事場の馬鹿力型・嫉妬は相手とのレベル差が大きいほど強くなる型・怠惰はカウンター型・強欲は再行動したり周りのユニットを無理矢理移動させる型・暴食は相手のバフや回復を盗む型・色欲は範囲攻撃型と、いずれも特徴的な性能をしています。
心理テストの結果で使えるユニットが変わるというのは中々に面白い仕様です。それぞれが持つ能力もユニークで、特に気になったのは暴食と強欲の2つ。
嫉妬もかなりトリッキーな性能ですが「歪曲・弱肉強食」という権能を使うとレベル90以上の相手がいるマップをレベル1桁の段階でクリアできる可能性の塊。
2体目の眷属は1章目のボスを倒した時点で仲間になりますが、その時は2番目に高いエゴの眷属を貰えます(私は嫉妬でした)。
エゴの強さはストーリー中の心理テストや戦闘でも上昇するので順位が変動することもありますが、後から調節しても既に貰った眷属が変わるわけではないので注意。眷属はストーリーを進めると強いエゴの順に解禁されていくので、他の眷属を使いたくてもやり直すよりかは進めていった方がいいです。
ユニットのレベルはSPIRITというポイントを消費してスキルを覚えることで上がります。スキルを覚えないとステータスも上がらないのであまり役に立たなそうなものでもコストが低いものは片っ端から覚えていくプレイングがオススメ。
眷属は眷属器という防具をつけることでもステータスが上がり姿も変わります。地味ながら眷属のカスタマイズ要素もあって眷属器を変える以外に声や顔や名前を変更して好みのデザインにできちゃいます。
ただし、見た目だけ好きな眷属器があっても数値だけを強い眷属器に設定することができないのはちょっと残念。予約特典でカリギュラ2のリグレットモチーフの眷属器を貰ったのにステータスが低すぎてあっという間に着れなくなってしまいました…orz
眷属器は敵を倒すとドロップしますが、同じ名前のものでもステータスの上昇量や追加できる権能に個体差があるので厳選要素もあります。
眷属以外のユニットは主人公含めた全員が高校生もしくは中学生。いわゆるジュブナイルもので舞台も霧に囲まれ脱出できなくなった学園です。
主人公は虚飾の悪魔との契約者。他の悪魔との契約者も数人いるのですが、学園で好き放題やっているヤツをシバキ倒して異常現象を直していくのが主な目的。
バディ(仲間)となる人物は悪魔と契約していない日向望・弓田信哉、主人公と同じく契約者である駿河台こころ・館凌太郎の4人。
第一部では全員が真生徒会の仲間として集まってくれますが、第二部では4人のうち誰をバディにするかでルート分岐します。個別のルートをクリアするとまた第二部の最初に戻るので、実質リニアな構造のストーリーです。
第一部では和気藹々してたのに敵対してしまうこともあるのはしんどみ。まあ主人公含め仲間もエゴイストの集まりなのでこうなるとは思っていたけど…。
4つある個別ルートはダンジョンやボスが実質2パターンしかなかったのが残念。どのルートを選んでも契約者の片方か両方とは戦うことになるし、ラスボスも実質1人(正確には本人1人・分身1人)なので攻略面ではそこまで代わり映えはしません。
メインヒロインだと思っていた望ちゃんは第二部で他の仲間のルートに進むと完全にフェードアウトしてしまう上に敵対もしないのでやや影が薄い印象。個人的にはこころちゃん推しなのでいいんですけど望ちゃん目的で遊んでいる人にとっては寂しいかも。
とはいえルートごとにストーリーや判明する謎が違うので、周回する度にパズルのピースが埋まっていくように真相がわかっていくのは読んでいて面白かったです。個別ルートを全て見届けるとエンディングを見れる第5のルートへ行けるようになります。
一方で、文章量が多いのに会話のテンポが悪いのは少し気になった点ではあります。文字が出るスピードが遅いのに加えて、主人公が話す度に逐一選択肢が出てくるのでAボタンを連打しているだけでは途中で止まってしまうのがちょっと面倒でした。
ストーリーの内容自体はダークで面白かったので個人的には満足しています。ただ、主人公のセリフで展開が大きく変わったり友好度が上下するわけではないので、オート機能の搭載やAボタンだけで選択肢も自動的に答えられる仕様があればなお良かったかも。

戦闘はシミュレーションRPG形式。主人公達の服装デザインにチェス駒の意匠があったのはそういう事?
自陣の全ユニットを動かした後に相手のターンに交代するタイプで主人公がやられた時点でゲームオーバー。ユニットの場所はマス目で区切られておらずアナログに設定可能で攻撃や権能(スキル)の有効範囲は円形や扇形のものが多いです。
相手の背後に回って攻撃するとバックアタックとなりカウンターを貰わず攻撃ができたり、敵1体を味方で囲んでアシストで殴りまくったりもできるので位置取りの重要性が高め。
ユニットロストはしないので気楽ではあります。長さも1回辺り10〜30分程度あればだいたいどのマップも終わります。
また、今作特有のステータスに「AWAKE」と「MAD」というものがあり、AWAKEが100%になると純粋にステータスを強化した上でノーコストで攻撃できる覚醒モードに、MADが100%になるとコマンドが選択できなくなりモード終了後に強制的にHPが0になる代わりに攻撃力が上がる発狂モードに突入します。
この2つの値を上手いこと合わせて同時に100にすると、覚醒と発狂のいいとこ取りをした発狂覚醒モードが使えますが、素で狙うのは難しいので後述する共感を駆使して狙うのが前提です。
主人公のみ「共感」という味方や敵のステータス上下やバフデバフをシンクロさせる能力が使えます。本作はバフがかなり強力なので共有できるのは超強力。
共感を使って敵の覚醒値やバフを貰ったり・味方にバフをかけまくって重複させて超強化したりとかなり戦略性のある能力です。複数人相手と同時に共感できるようもなるので、主人公のMAD値を調節しつつ人間の味方が覚醒値を溜めて発狂覚醒を狙う手もアリ。
個人的に好きな戦法は斬撃加速を使ってAGIアップしながら攻撃+全軍共感→周囲全員のATKアップのバフを使いまくった後に会心の一撃をぶち込むという脳筋戦法。共感後に複数人同時にバフをかけると人数分重複すること・AGIを上げると命中率だけでなく回避率も上がるのは爽快なのですが同時にぶっ壊れ性能だとも思いました。
ストーリー前半は貰った眷属で取れる戦略が限られてくるので人によって攻略の仕方が少しづつ変わってきて歯ごたえも中々にあるのですが、ストーリーが進んで眷属が揃ってくると広域共感+広域バフがちょっと強すぎな印象に。広域バフを覚えた味方が揃う終盤〜クリア後は味方全員と共感→バフかけて攻撃防御共に最大強化して殴るという戦術で安定クリアできるようになります。
MAD値の調整をミスると自爆するので気は抜けませんが、マップギミックなどもそこまで派手ではないので特定の戦術を使えばほぼ勝てるようになることを考えると、終盤以降に限って言えばバランスは大味と言えるかも。
RPGは好きだけどシミュレーションRPGは苦手という人も少なくないと思うのですが、カジュアルモード(ダメージが70%になる代わりにアイテムドロップ率低下)が搭載されているし、稼ぎマップも存在するので難易度の面は安心。レベル上げを怠らなければ詰むことはあまりないと思います。
稼ぎマップはバニタスの近くで特定の電話番号にかけると何回でも挑めます。一切レベル上げ無しでボスに挑むと、確実に相手の方が強い上にレベル差が空いてしまうので苦戦します。
稼ぎマップの電話番号はゲーム内にも落ちていますが、誰かがネットで公開しているものを入力しても行けてしまうので調べるのもアリ。
適当に番号入力しても色んなマップが出てきます。多くは深淵というレベル80~90の敵が出るマップなのですが、たまに敵が弱いのにドロップする眷属器が強いマップもあるので気になった番号を見つけたらとりあえずかけてみるのもアリ。
ゲーム中に気になる数字列が出てきた時はとりあえずかけてみるといいマップに行けるかも?ちなみに眷属器は同じ名前と見た目でも性能差があるのでより強い器を探す厳選要素もあります。
稼ぎをする時はおまかせ機能が無い事・倍速機能はあるものの1戦毎に押し直さないといけない事・行動不能と魅了の状態異常が厄介すぎるのが気になりつつも、レベル上げ含めて楽しめています。

契約者の力の源である「イデア」という結晶を探す際に、霧に覆われたエリアに突入することになります。
霧の中では時間経過で少しずつMADが増えていく上、たまーにデスコールなる着信が来て周りの生徒がおかしくなる上出ると敵がめちゃくちゃ強いマップに飛ばされます…。
個人的にこのデスコールが恐くて苦手…急に鳴るし、ボタンの色が気持ち悪い赤だし、Switch本体は震えるし、他の生徒の近くで鳴ると襲われて強制的にMADが100になるしで怖すぎます。「着信アリ」というホラー映画がありましてですね…。
デスコールはあるマップに電話をかけてクリアすれば抑えられるので、苦手だと思った人はそのマップを先にクリアすればOK。それ以外にも突然ビビらせてくる罠は少なからずありますが…。
プラス、霧のあるエリアではちょっとした謎解きをさせられるのですが結構難しいものもあります。特定の数字や文字列を入力する脱出ゲームみたいな謎解きが多く、拾ったメモをしっかり読み込まないと解けないもの・音楽の知識が必要なものなど雑学知識が必要なものもあって一筋縄ではいきません。
メニューを開いている間はMADが増えないので考える余裕はかなりあるのですが、増えたMADは薬を使うか保健室に行くまで減らせないのが厄介。
メニューのマップからファストトラベルができるので移動自体は大変ではありませんが、探索しながらMADに気を配るのは結構ドキドキします。
ちなみに、MADが100になってしまうとその場で発狂してしまい強制的に保健室に移動させられてしまいます…。強制的に保健室送りになる以外のペナルティはありませんが、ごく稀にデスコールなしでも近づくだけでいきなり発狂する生徒もいてこっちも発狂して笑うしかない場面もありました。
心理テスト形式で眷属が決まるのも個人的に大好きです。昔のポケダンの主人公ポケモン決めみたいでワクワクするし、使える眷属の違いで取れる作戦も変わってくるし。
七つの大罪をテーマにした厨二な世界観や設定にも引かれて購入しましたが、中身もなかなかにダークで期待通りでした。
結構ホラー味も強い作品ですがDDLCの後ということもあってどうにかなっています。霧の中が辛かったけど面白かったです。
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6月か7月辺りにTwitterで「お試しエゴ診断」がトレンドに上がっていた時から気になっていた作品です。黒基調のゴシックなパッケージ絵もカッコイイ。
ゲーム画面の雰囲気はカリギュラにも似ているのですが、開発メンバー的には女神転生とか初期のペルソナに寄せていそうな感じです。悪魔が重要ポジションとして出てくるので全く意識していないということはなさそう。
購入したのはSwitch版です。予約はしていなかったのですが、店頭での購入時に予約特典付きのを買うことができました。
エンディングまでにかかった時間は50時間ほど。この時間はレベリングを含めてですが、第二部がかなり長いので早い人でも30時間ぐらいはかかりそう。
・タイトル:モナーク/Monark
・発売元:フリュー
・開発元:ランカース
・対応ハード:Switch/PS4/PS5
・定価:
初回生産限定版:10890円+税/通常版:8470円+税
・発売日:2021年10月14日
・ジャンル:RPG
・CERO:C(15歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
© FURYU Corporation. / Developed by LANCARSE Ltd. Corporation.
・公式サイト:
https://www.monarkgame.com/
どういう人にオススメ?
・シミュレーションRPGが好きな人!
・性格診断でパラメーターが変わるゲームが好きな人!
良かった点
・性格診断の結果で貰える眷属の順番が変わる
・バフデバフを共有する共感や覚醒・発狂を駆使する戦略性強めのバトル
・カジュアルモードや稼ぎマップで難易度をマイルドにできる
・電話に入力した番号によって違うマップで戦えるのは色々試せて楽しい
賛否両論?点
・ストーリーは結構ダークで厨二らしさ満載なので人を選ぶかも
・主人公が話す時に選択肢が毎回出てくるので会話のテンポは悪め
・発狂度はアイテムを使うか保健室に行かないと減らせない
備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
狂気をテーマにしているだけあってストーリーはかなりダーク。霧の中で奇妙な行動を起こす生徒達・血溜まりだらけの部屋など、衝撃的な場面が少なくないです。・発売元:フリュー
・開発元:ランカース
・対応ハード:Switch/PS4/PS5
・定価:
初回生産限定版:10890円+税/通常版:8470円+税
・発売日:2021年10月14日
・ジャンル:RPG
・CERO:C(15歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
© FURYU Corporation. / Developed by LANCARSE Ltd. Corporation.
・公式サイト:
https://www.monarkgame.com/
どういう人にオススメ?
・シミュレーションRPGが好きな人!
・性格診断でパラメーターが変わるゲームが好きな人!
良かった点
・性格診断の結果で貰える眷属の順番が変わる
・バフデバフを共有する共感や覚醒・発狂を駆使する戦略性強めのバトル
・カジュアルモードや稼ぎマップで難易度をマイルドにできる
・電話に入力した番号によって違うマップで戦えるのは色々試せて楽しい
賛否両論?点
・ストーリーは結構ダークで厨二らしさ満載なので人を選ぶかも
・主人公が話す時に選択肢が毎回出てくるので会話のテンポは悪め
・発狂度はアイテムを使うか保健室に行かないと減らせない
備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
最初の一章だけ遊べて製品版にデータを引き継げる体験版が配信されているので、買うか悩んでいる人はまず体験版を触ってみるのをオススメします。
性格診断の結果により使えるユニットが変わる

主人公のパラメータには「エゴの強さ」という項目が存在し、七つの大罪と同じ要求の中でどれが強いかで仲間になる眷属が変わります。
スタート直後に15問程度の心理テストが出されますが、ここで答えた内容によって大まかなエゴの強さと1体目の眷属が決まります。「お試しエゴ診断」もどのエゴが一番強かったかを心理テストの結果で表してくれるものだったのですが、それがそのまま搭載されている感じです。
私は「傲慢」が1番高かったので、最初に貰える眷属も回復とデバフ特化型の傲慢の眷属でした。
他の眷属は憤怒はHPが減ると攻撃が上がる火事場の馬鹿力型・嫉妬は相手とのレベル差が大きいほど強くなる型・怠惰はカウンター型・強欲は再行動したり周りのユニットを無理矢理移動させる型・暴食は相手のバフや回復を盗む型・色欲は範囲攻撃型と、いずれも特徴的な性能をしています。
心理テストの結果で使えるユニットが変わるというのは中々に面白い仕様です。それぞれが持つ能力もユニークで、特に気になったのは暴食と強欲の2つ。
嫉妬もかなりトリッキーな性能ですが「歪曲・弱肉強食」という権能を使うとレベル90以上の相手がいるマップをレベル1桁の段階でクリアできる可能性の塊。
2体目の眷属は1章目のボスを倒した時点で仲間になりますが、その時は2番目に高いエゴの眷属を貰えます(私は嫉妬でした)。
エゴの強さはストーリー中の心理テストや戦闘でも上昇するので順位が変動することもありますが、後から調節しても既に貰った眷属が変わるわけではないので注意。眷属はストーリーを進めると強いエゴの順に解禁されていくので、他の眷属を使いたくてもやり直すよりかは進めていった方がいいです。
ユニットのレベルはSPIRITというポイントを消費してスキルを覚えることで上がります。スキルを覚えないとステータスも上がらないのであまり役に立たなそうなものでもコストが低いものは片っ端から覚えていくプレイングがオススメ。
眷属は眷属器という防具をつけることでもステータスが上がり姿も変わります。地味ながら眷属のカスタマイズ要素もあって眷属器を変える以外に声や顔や名前を変更して好みのデザインにできちゃいます。
ただし、見た目だけ好きな眷属器があっても数値だけを強い眷属器に設定することができないのはちょっと残念。予約特典でカリギュラ2のリグレットモチーフの眷属器を貰ったのにステータスが低すぎてあっという間に着れなくなってしまいました…orz
眷属器は敵を倒すとドロップしますが、同じ名前のものでもステータスの上昇量や追加できる権能に個体差があるので厳選要素もあります。
眷属以外のユニットは主人公含めた全員が高校生もしくは中学生。いわゆるジュブナイルもので舞台も霧に囲まれ脱出できなくなった学園です。
主人公は虚飾の悪魔との契約者。他の悪魔との契約者も数人いるのですが、学園で好き放題やっているヤツをシバキ倒して異常現象を直していくのが主な目的。
バディ(仲間)となる人物は悪魔と契約していない日向望・弓田信哉、主人公と同じく契約者である駿河台こころ・館凌太郎の4人。
第一部では全員が真生徒会の仲間として集まってくれますが、第二部では4人のうち誰をバディにするかでルート分岐します。個別のルートをクリアするとまた第二部の最初に戻るので、実質リニアな構造のストーリーです。
第一部では和気藹々してたのに敵対してしまうこともあるのはしんどみ。まあ主人公含め仲間もエゴイストの集まりなのでこうなるとは思っていたけど…。
4つある個別ルートはダンジョンやボスが実質2パターンしかなかったのが残念。どのルートを選んでも契約者の片方か両方とは戦うことになるし、ラスボスも実質1人(正確には本人1人・分身1人)なので攻略面ではそこまで代わり映えはしません。
メインヒロインだと思っていた望ちゃんは第二部で他の仲間のルートに進むと完全にフェードアウトしてしまう上に敵対もしないのでやや影が薄い印象。個人的にはこころちゃん推しなのでいいんですけど望ちゃん目的で遊んでいる人にとっては寂しいかも。
とはいえルートごとにストーリーや判明する謎が違うので、周回する度にパズルのピースが埋まっていくように真相がわかっていくのは読んでいて面白かったです。個別ルートを全て見届けるとエンディングを見れる第5のルートへ行けるようになります。
一方で、文章量が多いのに会話のテンポが悪いのは少し気になった点ではあります。文字が出るスピードが遅いのに加えて、主人公が話す度に逐一選択肢が出てくるのでAボタンを連打しているだけでは途中で止まってしまうのがちょっと面倒でした。
ストーリーの内容自体はダークで面白かったので個人的には満足しています。ただ、主人公のセリフで展開が大きく変わったり友好度が上下するわけではないので、オート機能の搭載やAボタンだけで選択肢も自動的に答えられる仕様があればなお良かったかも。
戦闘はシミュレーションRPG形式

戦闘はシミュレーションRPG形式。主人公達の服装デザインにチェス駒の意匠があったのはそういう事?
自陣の全ユニットを動かした後に相手のターンに交代するタイプで主人公がやられた時点でゲームオーバー。ユニットの場所はマス目で区切られておらずアナログに設定可能で攻撃や権能(スキル)の有効範囲は円形や扇形のものが多いです。
相手の背後に回って攻撃するとバックアタックとなりカウンターを貰わず攻撃ができたり、敵1体を味方で囲んでアシストで殴りまくったりもできるので位置取りの重要性が高め。
ユニットロストはしないので気楽ではあります。長さも1回辺り10〜30分程度あればだいたいどのマップも終わります。
また、今作特有のステータスに「AWAKE」と「MAD」というものがあり、AWAKEが100%になると純粋にステータスを強化した上でノーコストで攻撃できる覚醒モードに、MADが100%になるとコマンドが選択できなくなりモード終了後に強制的にHPが0になる代わりに攻撃力が上がる発狂モードに突入します。
この2つの値を上手いこと合わせて同時に100にすると、覚醒と発狂のいいとこ取りをした発狂覚醒モードが使えますが、素で狙うのは難しいので後述する共感を駆使して狙うのが前提です。
主人公のみ「共感」という味方や敵のステータス上下やバフデバフをシンクロさせる能力が使えます。本作はバフがかなり強力なので共有できるのは超強力。
共感を使って敵の覚醒値やバフを貰ったり・味方にバフをかけまくって重複させて超強化したりとかなり戦略性のある能力です。複数人相手と同時に共感できるようもなるので、主人公のMAD値を調節しつつ人間の味方が覚醒値を溜めて発狂覚醒を狙う手もアリ。
個人的に好きな戦法は斬撃加速を使ってAGIアップしながら攻撃+全軍共感→周囲全員のATKアップのバフを使いまくった後に会心の一撃をぶち込むという脳筋戦法。共感後に複数人同時にバフをかけると人数分重複すること・AGIを上げると命中率だけでなく回避率も上がるのは爽快なのですが同時にぶっ壊れ性能だとも思いました。
ストーリー前半は貰った眷属で取れる戦略が限られてくるので人によって攻略の仕方が少しづつ変わってきて歯ごたえも中々にあるのですが、ストーリーが進んで眷属が揃ってくると広域共感+広域バフがちょっと強すぎな印象に。広域バフを覚えた味方が揃う終盤〜クリア後は味方全員と共感→バフかけて攻撃防御共に最大強化して殴るという戦術で安定クリアできるようになります。
MAD値の調整をミスると自爆するので気は抜けませんが、マップギミックなどもそこまで派手ではないので特定の戦術を使えばほぼ勝てるようになることを考えると、終盤以降に限って言えばバランスは大味と言えるかも。
RPGは好きだけどシミュレーションRPGは苦手という人も少なくないと思うのですが、カジュアルモード(ダメージが70%になる代わりにアイテムドロップ率低下)が搭載されているし、稼ぎマップも存在するので難易度の面は安心。レベル上げを怠らなければ詰むことはあまりないと思います。
稼ぎマップはバニタスの近くで特定の電話番号にかけると何回でも挑めます。一切レベル上げ無しでボスに挑むと、確実に相手の方が強い上にレベル差が空いてしまうので苦戦します。
稼ぎマップの電話番号はゲーム内にも落ちていますが、誰かがネットで公開しているものを入力しても行けてしまうので調べるのもアリ。
適当に番号入力しても色んなマップが出てきます。多くは深淵というレベル80~90の敵が出るマップなのですが、たまに敵が弱いのにドロップする眷属器が強いマップもあるので気になった番号を見つけたらとりあえずかけてみるのもアリ。
ゲーム中に気になる数字列が出てきた時はとりあえずかけてみるといいマップに行けるかも?ちなみに眷属器は同じ名前と見た目でも性能差があるのでより強い器を探す厳選要素もあります。
稼ぎをする時はおまかせ機能が無い事・倍速機能はあるものの1戦毎に押し直さないといけない事・行動不能と魅了の状態異常が厄介すぎるのが気になりつつも、レベル上げ含めて楽しめています。
霧の中で探索する時はMAD値に注意

契約者の力の源である「イデア」という結晶を探す際に、霧に覆われたエリアに突入することになります。
霧の中では時間経過で少しずつMADが増えていく上、たまーにデスコールなる着信が来て周りの生徒がおかしくなる上出ると敵がめちゃくちゃ強いマップに飛ばされます…。
個人的にこのデスコールが恐くて苦手…急に鳴るし、ボタンの色が気持ち悪い赤だし、Switch本体は震えるし、他の生徒の近くで鳴ると襲われて強制的にMADが100になるしで怖すぎます。「着信アリ」というホラー映画がありましてですね…。
デスコールはあるマップに電話をかけてクリアすれば抑えられるので、苦手だと思った人はそのマップを先にクリアすればOK。それ以外にも突然ビビらせてくる罠は少なからずありますが…。
プラス、霧のあるエリアではちょっとした謎解きをさせられるのですが結構難しいものもあります。特定の数字や文字列を入力する脱出ゲームみたいな謎解きが多く、拾ったメモをしっかり読み込まないと解けないもの・音楽の知識が必要なものなど雑学知識が必要なものもあって一筋縄ではいきません。
メニューを開いている間はMADが増えないので考える余裕はかなりあるのですが、増えたMADは薬を使うか保健室に行くまで減らせないのが厄介。
メニューのマップからファストトラベルができるので移動自体は大変ではありませんが、探索しながらMADに気を配るのは結構ドキドキします。
ちなみに、MADが100になってしまうとその場で発狂してしまい強制的に保健室に移動させられてしまいます…。強制的に保健室送りになる以外のペナルティはありませんが、ごく稀にデスコールなしでも近づくだけでいきなり発狂する生徒もいてこっちも発狂して笑うしかない場面もありました。
総評:共感による強化が面白く、眷属によって戦略が変わるのも◎
体験版をやるまではカリギュラみたいな形式のRPGかなーと思っていたのでまさかのSRPGで驚きました。共感によるバフ盛りが面白い代わりにSRPGとしてはやや大味ですが、眷属や電話番号やら独自のシステムが多くてユニークな面白さがある作品だと思います。心理テスト形式で眷属が決まるのも個人的に大好きです。昔のポケダンの主人公ポケモン決めみたいでワクワクするし、使える眷属の違いで取れる作戦も変わってくるし。
七つの大罪をテーマにした厨二な世界観や設定にも引かれて購入しましたが、中身もなかなかにダークで期待通りでした。
結構ホラー味も強い作品ですがDDLCの後ということもあってどうにかなっています。霧の中が辛かったけど面白かったです。
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