【Switch】『ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング』を遊んだ感想&レビュー
『ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング』を購入しました。

ゲームの裏側…もといプログラムの仕組みをレッスン形式で学べるソフトです。
プログラムと言うとソースコードをキーボードでカタカタと打って…と小難しいイメージですが、このゲームでは「ノードン」という予め何を担当するか決まっているパーツを繋ぎ合わせて(比較的)簡単にゲームを作れます。
お値段も3000円程度とお求めやすめ。将来ゲームを作る側になりたいと考えているお子様・プログラムの仕組みを簡単に知りたいゲーマーのお勉強にはうってつけかも。
自分でゲームを作ってオンラインで公開する機能もついているので、第2のマリオメーカーやメイドイン俺になれそうなポテンシャルを持つゲームだとも思います。

例えば、スティックノードンとヒトノードンの↔左右のポートを線で繋げば人型のキャラクターがスティック操作で動くようになり、ボタンノードン(Bボタン)とヒトノードンのジャンプのポートを繋げばBボタンを押すことでキャラがジャンプができるようになります。
ノードンの種類は人型のキャラクターを動かすためのヒトノードン、スティック入力を伝えるためのスティックノードン、ボタン入力を伝えるためボタンノードン、壁や障害物となるモノノードン等わかりやすいものから、ロジック関係だと常に同じ数値を情報として出力する定数ノードン、2つのシグナルが同時に入力されている時にシグナルを出すANDノートン、シグナルが入っていない時にシグナルを出すNOTノードンなど、多岐に渡ります。
公式サイトにもノードン一覧があるので、買う前に軽く見ておくのもアリ。プログラミング知識がないと何に使うのかよく分からないものまで取り揃えられていて応用の幅も広そうです。
ノードン達には人格があり性格づけもされているおかげで特徴が覚えやすくなっています。レッスンではノードン同士でおしゃべりすることも。
また、ヒトノードンやモノノードンなどの目に見えるオブジェクトや視点を調節するカメラノードンはプログラミング画面で設定した座標とゲーム内での座標が一緒になるように設置されるので、オブジェクトを置く時に複雑な座標設定をしなくて済む手軽さもあります。プログラミング画面でXボタンを押して視点を変えることでノードンの配置を3Dでも行えるので、3Dマップも簡単に作れてしまいます。
ただし、モノノードンを自動で動かす時に使うフリースライドれんけつノードンなどは移動方向などをXYZ座標で指定する必要があるので、Xは横軸・Yは縦軸・Zは奥行軸の事を指していることは最低限の知識として覚えておいた方がいいです。
複雑なプログラムや3Dマップを組むとノードン同士を繋ぐ紐がゴチャゴチャして見にくくなる難点はありますが、ノードン整理用のノードン(ワイヤーワープ(入口・出口)ノードンや自分メモノードン)を駆使して見やすくするテクニックもあります。
後は1つの作品で設置できるノードンの数は512個まで・各ノードンを置ける数にも厳しめの制限があるので複雑なゲームは作りにくいです。もし大作を作りたいなら「ゲームきりかえノードン」を使うなどの工夫が必要になってきます。
ナビつきレッスンでは合計7つのレッスンがあり、2D鬼ごっこゲーム・2Dボードゲーム・2Dシューティングゲーム・2Dアスレチックゲーム・3D脱出ゲーム・3Dレースゲーム・3Dアスレチックゲームの作り方を学べます。
「ノードンの繋ぎ方や役割が全然分からない」という方はナビつきレッスンから始めるのがオススメ。よく使うノードンはレッスン内で粗方教えてくれます。
↓は2D鬼ごっこゲームを完成させた時の見た目と裏側。最初に作るゲームだけあってプログラミング画面も凄くシンプルです。


1レッスンの所要時間は通すと40~80分ほど。1レッスン辺り7~10回に分けて説明してくれるので毎日コツコツやるのも手。
レッスンを終えると「ノードンガイド」が更新されて、既に学んだことのあるノードンの特徴や応用技を個別に見ることができるようになります。
1つのゲームを作り終えると、学んだ内容をクイズ形式でテストする「チェックポイント」が現れます。クイズの難易度は少し考えたら解ける程度のもので、チェックポイントクリアで晴れて次のゲーム作りに進むことができます。
レッスンを一通りクリアしていればフリープログラミングでもシンプルなゲームなら作れるようになる程度の知識は身につけられるので、後は試行錯誤しつつ学んでいくといいかも。
全ノードンをレッスン中で使用するわけではないので、その点は注意。出番が少なくなりがちなノードンは全てのチェックポイントクリア後に出るエクストラチェックポイントやネット上の解説動画で使い方を勉強することになります。
もう1つのモードであるフリープログラミングではまっ白なマップ上に自分で自由にノードンを配置してゲームを作っていきます。
配布用のゲームを作るならこっちのモードで。操作はナビつきレッスンと同じですが、説明等は一切ないのでレッスンを一通り終えて知識をつけた段階で触れるのがベスト。
スティック操作・ボタン操作以外にも、画面タッチ・ジャイロセンサー・赤外線に反応するゲームも作ることができるので、工夫次第で色んなジャンルのゲームを作ることができると思います。後は発想力との勝負。
作れるゲームジャンルやルールの幅は広い一方で、見た目のカスタマイズはしにくくなっています。特にプレイヤーが動かせるように設定できるオブジェクトは弄りにくく、バリエーションも色ぐらいしか変更できず例えばヒトノードンはロボットのような見た目しか選べません。
本来なら複雑なプログラムを組む必要のあるキャラクターの動きを簡単に設定できる代償だとは思いますが、主人公として使えるキャラもヒト・UFO・クルマのみと少なめ。シューティングやレースゲーム以外のジャンルを作る時は大体ヒトノードンを使ってゲームを作ることになると思います。
テクスチャノードンを用いれば自分で素材を描くことができて動くオブジェクトにも貼り付けることができますが、64×64の正方形のキャンバスしかなく綺麗な絵を描くのは難しめ。テクスチャ素材を他の人と共有する機能もないので1からの自作になるのも大変。
テクスチャノードンの絵は四角いドットで描かれる方式なので頑張ればドット絵なら描けそうな感じですが、見た目はある程度妥協してゲームの内容に拘った方が面白いゲームが作れそう。テクスチャ作りはプログラミングとはまた別の技術が必要になってきますし…。
プログラムについて全く触ったことない方・ゲームは好きでもプログラミングはてんでダメだったという方でもわかりやすく学べるので、ゲームプログラミング入門教材として選ぶなら最適なソフトと言っても過言じゃないかと思います。
ただ、本来なら存在する細かいコーディング作業をバッサリ切り捨てていることもあって、実際のプログラミング作業とはだいぶかけ離れてしまっている点も少なくないです。そこを再現してしまうとわかりやすさは間違いなく損なわれますし、使う言語をどうするかとかの問題も出てくるので、初心者がゲームが動く仕組みを理解するだけなら今作のシステムが最適解だとは思いますが。
今作でロジックをマスターした後、コーディングまで足を踏み出して学びたいなら「Scratch」という言語から触れてみるといいかもしれません。
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ゲームの裏側…もといプログラムの仕組みをレッスン形式で学べるソフトです。
プログラムと言うとソースコードをキーボードでカタカタと打って…と小難しいイメージですが、このゲームでは「ノードン」という予め何を担当するか決まっているパーツを繋ぎ合わせて(比較的)簡単にゲームを作れます。
お値段も3000円程度とお求めやすめ。将来ゲームを作る側になりたいと考えているお子様・プログラムの仕組みを簡単に知りたいゲーマーのお勉強にはうってつけかも。
自分でゲームを作ってオンラインで公開する機能もついているので、第2のマリオメーカーやメイドイン俺になれそうなポテンシャルを持つゲームだとも思います。
・タイトル:
ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング
・発売元:任天堂
・開発元:任天堂
・対応ハード:Switch
・定価:
パケ版:3480円(税込)/DL版:2980円(税込)
・発売日:2021年6月11日
・ジャンル:プログラミング
・CERO:教育・データベース
・プレイ人数:1人
・権利表記:©Nintendo
・公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/awuxa/
どういう人にオススメ?
・ゲームのプログラムの仕組みを学びたい人!
・自分でゲームを作ってみたい人!
良かった点
・「ノードン」を繋げるだけで簡単にプログラミングできる手軽さ
・ロジックメインで一見複雑なAND条件やNOT条件の使い方も分かる
・スティックやボタン以外にもタッチ・ジャイロ・赤外線での入力にも対応させられる
・オンラインで作ったゲームを配布したり遊んだりできる
賛否両論?点
・複雑なプログラムを組むとノードンを繋いでいる紐が絡まって視認性が悪くなってしまう
・操作できるキャラのアセットは種類少なめ
・テクスチャノードンのキャンバスは少し書きづらい
備考
・無料体験版あり
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング
・発売元:任天堂
・開発元:任天堂
・対応ハード:Switch
・定価:
パケ版:3480円(税込)/DL版:2980円(税込)
・発売日:2021年6月11日
・ジャンル:プログラミング
・CERO:教育・データベース
・プレイ人数:1人
・権利表記:©Nintendo
・公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/awuxa/
どういう人にオススメ?
・ゲームのプログラムの仕組みを学びたい人!
・自分でゲームを作ってみたい人!
良かった点
・「ノードン」を繋げるだけで簡単にプログラミングできる手軽さ
・ロジックメインで一見複雑なAND条件やNOT条件の使い方も分かる
・スティックやボタン以外にもタッチ・ジャイロ・赤外線での入力にも対応させられる
・オンラインで作ったゲームを配布したり遊んだりできる
賛否両論?点
・複雑なプログラムを組むとノードンを繋いでいる紐が絡まって視認性が悪くなってしまう
・操作できるキャラのアセットは種類少なめ
・テクスチャノードンのキャンバスは少し書きづらい
備考
・無料体験版あり
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)
ノードンを繋げて簡単プログラミング
本作では種類毎に役割が決まっている「ノードン」同士を繋げるだけで簡単にプログラミングできちゃいます。
例えば、スティックノードンとヒトノードンの↔左右のポートを線で繋げば人型のキャラクターがスティック操作で動くようになり、ボタンノードン(Bボタン)とヒトノードンのジャンプのポートを繋げばBボタンを押すことでキャラがジャンプができるようになります。
ノードンの種類は人型のキャラクターを動かすためのヒトノードン、スティック入力を伝えるためのスティックノードン、ボタン入力を伝えるためボタンノードン、壁や障害物となるモノノードン等わかりやすいものから、ロジック関係だと常に同じ数値を情報として出力する定数ノードン、2つのシグナルが同時に入力されている時にシグナルを出すANDノートン、シグナルが入っていない時にシグナルを出すNOTノードンなど、多岐に渡ります。
公式サイトにもノードン一覧があるので、買う前に軽く見ておくのもアリ。プログラミング知識がないと何に使うのかよく分からないものまで取り揃えられていて応用の幅も広そうです。
ノードン達には人格があり性格づけもされているおかげで特徴が覚えやすくなっています。レッスンではノードン同士でおしゃべりすることも。
また、ヒトノードンやモノノードンなどの目に見えるオブジェクトや視点を調節するカメラノードンはプログラミング画面で設定した座標とゲーム内での座標が一緒になるように設置されるので、オブジェクトを置く時に複雑な座標設定をしなくて済む手軽さもあります。プログラミング画面でXボタンを押して視点を変えることでノードンの配置を3Dでも行えるので、3Dマップも簡単に作れてしまいます。
ただし、モノノードンを自動で動かす時に使うフリースライドれんけつノードンなどは移動方向などをXYZ座標で指定する必要があるので、Xは横軸・Yは縦軸・Zは奥行軸の事を指していることは最低限の知識として覚えておいた方がいいです。
複雑なプログラムや3Dマップを組むとノードン同士を繋ぐ紐がゴチャゴチャして見にくくなる難点はありますが、ノードン整理用のノードン(ワイヤーワープ(入口・出口)ノードンや自分メモノードン)を駆使して見やすくするテクニックもあります。
後は1つの作品で設置できるノードンの数は512個まで・各ノードンを置ける数にも厳しめの制限があるので複雑なゲームは作りにくいです。もし大作を作りたいなら「ゲームきりかえノードン」を使うなどの工夫が必要になってきます。
「ナビつきレッスン」と「フリープログラミング」
今作にはステップアップ形式でプログラミングの仕組みを学べる「ナビつきレッスン」、自分で1からゲームを作る「フリープログラミング」の2つのモードがあります。ナビつきレッスンでは合計7つのレッスンがあり、2D鬼ごっこゲーム・2Dボードゲーム・2Dシューティングゲーム・2Dアスレチックゲーム・3D脱出ゲーム・3Dレースゲーム・3Dアスレチックゲームの作り方を学べます。
「ノードンの繋ぎ方や役割が全然分からない」という方はナビつきレッスンから始めるのがオススメ。よく使うノードンはレッスン内で粗方教えてくれます。
↓は2D鬼ごっこゲームを完成させた時の見た目と裏側。最初に作るゲームだけあってプログラミング画面も凄くシンプルです。


1レッスンの所要時間は通すと40~80分ほど。1レッスン辺り7~10回に分けて説明してくれるので毎日コツコツやるのも手。
レッスンを終えると「ノードンガイド」が更新されて、既に学んだことのあるノードンの特徴や応用技を個別に見ることができるようになります。
1つのゲームを作り終えると、学んだ内容をクイズ形式でテストする「チェックポイント」が現れます。クイズの難易度は少し考えたら解ける程度のもので、チェックポイントクリアで晴れて次のゲーム作りに進むことができます。
レッスンを一通りクリアしていればフリープログラミングでもシンプルなゲームなら作れるようになる程度の知識は身につけられるので、後は試行錯誤しつつ学んでいくといいかも。
全ノードンをレッスン中で使用するわけではないので、その点は注意。出番が少なくなりがちなノードンは全てのチェックポイントクリア後に出るエクストラチェックポイントやネット上の解説動画で使い方を勉強することになります。
もう1つのモードであるフリープログラミングではまっ白なマップ上に自分で自由にノードンを配置してゲームを作っていきます。
配布用のゲームを作るならこっちのモードで。操作はナビつきレッスンと同じですが、説明等は一切ないのでレッスンを一通り終えて知識をつけた段階で触れるのがベスト。
スティック操作・ボタン操作以外にも、画面タッチ・ジャイロセンサー・赤外線に反応するゲームも作ることができるので、工夫次第で色んなジャンルのゲームを作ることができると思います。後は発想力との勝負。
作れるゲームジャンルやルールの幅は広い一方で、見た目のカスタマイズはしにくくなっています。特にプレイヤーが動かせるように設定できるオブジェクトは弄りにくく、バリエーションも色ぐらいしか変更できず例えばヒトノードンはロボットのような見た目しか選べません。
本来なら複雑なプログラムを組む必要のあるキャラクターの動きを簡単に設定できる代償だとは思いますが、主人公として使えるキャラもヒト・UFO・クルマのみと少なめ。シューティングやレースゲーム以外のジャンルを作る時は大体ヒトノードンを使ってゲームを作ることになると思います。
テクスチャノードンを用いれば自分で素材を描くことができて動くオブジェクトにも貼り付けることができますが、64×64の正方形のキャンバスしかなく綺麗な絵を描くのは難しめ。テクスチャ素材を他の人と共有する機能もないので1からの自作になるのも大変。
テクスチャノードンの絵は四角いドットで描かれる方式なので頑張ればドット絵なら描けそうな感じですが、見た目はある程度妥協してゲームの内容に拘った方が面白いゲームが作れそう。テクスチャ作りはプログラミングとはまた別の技術が必要になってきますし…。
総評:遊ぶだけでゲームプログラムの仕組みを知れる楽しい教材
世間でよく言われるプログラミングは文字だらけで初心者バイバイになりがちな分野ですが、今作は視覚的なわかりやすさに特化している印象で初心者でもロジックを理解しやすくなっています。プログラムについて全く触ったことない方・ゲームは好きでもプログラミングはてんでダメだったという方でもわかりやすく学べるので、ゲームプログラミング入門教材として選ぶなら最適なソフトと言っても過言じゃないかと思います。
ただ、本来なら存在する細かいコーディング作業をバッサリ切り捨てていることもあって、実際のプログラミング作業とはだいぶかけ離れてしまっている点も少なくないです。そこを再現してしまうとわかりやすさは間違いなく損なわれますし、使う言語をどうするかとかの問題も出てくるので、初心者がゲームが動く仕組みを理解するだけなら今作のシステムが最適解だとは思いますが。
今作でロジックをマスターした後、コーディングまで足を踏み出して学びたいなら「Scratch」という言語から触れてみるといいかもしれません。
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