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【PC/Switch/PS4】『黄昏ニ眠ル街』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】

2022/09/19
ゲーム感想&レビュー 0
Steamゲーム GOGゲーム PCゲーム Switchソフト PS4ソフト アクション
『黄昏ニ眠ル街』を購入しました。

中華風にも和風にも見える景色の中を少女が探索していくアドベンチャーアクション。タイトルが地味にカッコ良くて好き。
オリエンタルな景色だけでなく主人公のユクモの可愛らしさもあって前から気になっていた作品でしたが、e-shopにセールが来ていたので購入しました。
エンディングまでにかかった時間は5時間程、全アイテム回収は10時間程で到達しました。難易度はクリアするだけなら超がつくほど控えめです。

・タイトル:黄昏ニ眠ル街
・発売元:PLAYISM
・開発元:Orbital Express
・対応ハード:
PC(Steam/GOG)/Switch/PS4
・定価:
-Steam版:1980円(税込)
-GOG版:19.99ドル
-Switch/PS4版(パケ):3980円(税込)
-Switch/PS4版(DL):1980円(税込)
・発売日:
-PC版:2021年4月14日
-Switch/PS4版:2022年4月28日
・ジャンル:3D探索アドベンチャー
・CERO:B(12歳以上対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
© 2021, 2022 Orbital Express. All rights reserved.
Licensed to and published by Active Gaming Media Inc.
・公式サイト:
https://nocras.wixsite.com/tasomachi

どういう人にオススメ?
・探索メインの3Dアクションゲームが好きな人!
・東洋ファンタジーな街並みの中を歩き回りたい人!

良かった点
・東洋建築溢れる街が作り込まれていて観光気分で回れる
・大地の源を集めるのが楽しい
・アスレチックはお金を払うことでスキップできる

賛否両論?点
・主人公の動きが全体的に少ない
・ストーリーはかなり薄味

備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)




舞台は東洋風の不思議な街


主人公のユクモは飛行船に乗って旅をしている少女。旅の途中で突然に飛行船の調子が悪くなり、不時着したのが本作の舞台である霧に覆われた街でした。
この街での目標は飛行船を直すために大地の源と呼ばれるエネルギーの元を集めること、街を覆っている霧を払うため神木の聖域を巡ることの2つ。
ユクモの操作は初期だとLスティックで移動Rスティックでカメラ調整Bでジャンプのみ。聖域を巡るにつれて能力が増えていって、空中でXを押すと急降下空中+Rでダッシュ空中+Yで2段ジャンプができるようになり、最終的には飛行船を操作しての空中探索もできるようになります。
操作感は全体的にふわっとしている印象でジャンプの細かい制御には少し慣れが必要です。HPやダメージや残機といった概念はありませんが、水に落ちてしまうと実質のミス扱いになり街の入口にリスポーンします。
崖捕まりはできないので足場を飛び移る際に高さがギリギリ足りなくて落ちてしまうということがよくありました。街中だとそこまで繊細な操作は要求されませんが、聖域内のアスレチックはこの仕様もあって結構ミスりやすいです。
操作性の話からは少しだけ脱線してしまいますが、ユクモちゃんの動きが全体的に固いというか少ない所はせっかくの可愛さがもったいない気も。モデリングやキャラデザそのものは可愛らしく仕上がっているのに、ゲーム内では表情が終始変わらず・NPCに対してもリアクションを返したりもしないので、棒立ちの写真ばかりが増えていきます。
移動時やジャンプ以外で大きく体を動かすシーンは無くはないけどかなり貴重。記憶している限りだと、絶景ポイントを調べた時に見渡したり・ゴミを掃除する時に踏みつけたり・お金を拾う時に屈むぐらいだったはず。
ジャンプのやり方やゴミを掃除する時の踏みつけが勇ましすぎて最初は少しビックリしましたが、公式サイトの紹介に「冒険好きで中々にワイルドな性格」と書かれているのでワザと男前なモーションにした可能性もありそう。ギャップ…ですかね。

最初はどの街も霧に覆われていて鬱蒼としていますが、聖域をクリアしていくことで霧が晴れて探索可能な場所が増えていきます。景色を見るのも探索するのも霧が晴れてからが本番。
本作一番のチャームポイントは東洋ファンタジーな街を歩き回れること。3つある街はそれぞれが割と広いので、観光気分でうろつくのも源集めのために探索するのも楽しかったです。
雰囲気や景色は中華と朝鮮と和が1:1:1ぐらいの割合で混じり合っていて、馴染みがあるようで少し違うようにも見えて不思議さとオリジナリティを感じられるのが個人的好きポイント。街に住んでいるネズ族というネズミなのかネコなのかわかりにくい獣人(一応ネコらしい)も可愛いです。
グラフィックは大手メーカーのフルプライスソフトと比べてしまうとどうしても粗く感じてしまいますが、インディーズの3Dアクションとしてはしっかり作り込まれている方だと思います。街に置かれている小物や家具とか舞い散る木の葉とかもいい感じ。
ただ街中を走り回るだけでなく、ジャンプパッドで建物の上に登って見渡すのも気持ちいいし、ちょっと行きにくい所には高確率で源が置かれているので探索するのも楽しかったです。飛行船に乗っている時限定の源もあるので空中散歩するのも楽しい。
時間経過で昼と夜が入れ替わる仕様も存在していて景色の移り変わりも楽しむことができます。日の光に照らされた街も綺麗ですが、夜の星空と街の灯りが合わさった夜景も素敵。
こんな感じに雰囲気は中々に良い一方で、ストーリーの方はかなり薄味なものとなっていて大地の源集め→聖域に挑戦を繰り返すだけで淡白。ユクモちゃん自身のセリフやボイスは無く、彼女がどんな口調なのかとかなぜ旅をしているのかといった情報がないのはちょっと残念でした。
ユクモ自身についてはあまり知ることができませんでしたが、街の事や霧に覆われるまでの過程は街中に置かれている書物で少しだけわかるのは良かった所。もし続編が出るならユクモの掘り下げにも期待。

観光がてらに大地の源を集めるのが楽しい


キーアイテムである大地の源は『スーパーマリオオデッセイ』のムーンみたく至る場所に置かれていて、ゲーム全体で250個配置されています。最初から見えている物と条件を満たすと出現する物の2タイプが存在。
クリアには150個集めればOK。各街に60個ずつ・各聖域に10個ずつ・仮拠点に4個・クリア後に行けるようになる場所に6個配置されています。
霧を消すことで入手可能な大地の源が増えたり、新しい操作方法を覚えることで物理的に取れる源が増えます。なのでまずは最低限必要な数だけを集めてストーリーを進めていき、エンディング後に全回収を目指すやり方がオススメ。
大地の源は数こそ多いものの探索をしっかりすれば取得が難しい物はありません。灯篭を全て灯したり・ポストの詰まりを直すお願いなどは街全体を回る必要があるので面倒ではありますが、これらも他の源を集めつつ探していけば流れでクリアできるはず。
ただし、灯した灯篭は他のエリア(聖域含む)から戻ってくると進捗がリセットされて1から付け直しになってしまいます。一度灯篭付けを始めたら街間移動せずに付けきってしまう必要がある点は注意。
ついでに、作業の進捗が出現位置近くに置かれている看板でしか確認できなかったのも不便だったので、源が出現した時だけでもアナウンスが出るとありがたかったとは思います。

残りの源の場所がわからない…という時はお店で買える地図を頼りに探すことができるという救済処置があります。地図を見てみると数字がびっしり書かれていて初見時はなんじゃこれと思ってしまいましたが、使い方さえわかれば大きなヒントに。
この地図の使い方についてですが、+ボタン>統計から未入手の源に割り振られている番号を確認して地図に書かれている情報と照らし合わすことで場所がわかるようになっています。ゲーム内で攻略を見れてしまうような物ですが、地図に載っているのはあくまでも源の出現位置だけなので隠れているタイプはトリガーになっているギミックを自分で見つける必要はあります。
お店では地図の他に大地の源そのものが売られていたり、家具やユクモの服も購入できます。購入した家具は「静閑渓谷」にある仮家に置かれ、今着ているもの以外の服もそこに飾られて着替えることが可能です。
お金は街中の至る所にある白い光を調べることで回収できますが、1~3コインずつしか手に入らないのでたくさん集めるとなると大変。50コインより上は大金と言えるのに、地図は50~65コインかかるので買わずに済むなら…と思わなくもない絶妙な値段設定。

アスレチックはスキップ可能でクリアするだけなら優しい作り


各地にある神木の聖域内部にはアスレチックがある部屋が4つ配置されており、各部屋の奥にある灯篭を全て灯すことで神木の近くに行けるようになります
動く床・回転するリング・見えない壁迷路・正しい順番で道を選ばないと戻される迷いの部屋など、3Dアクションゲームではよく見かけるギミックが部屋ごとのテーマに合わせて用意されています。
そこまで複雑な構成の部屋はないのですが、ふわっとしている操作性の中で動く足場や細い道の上を渡って行かないといけないので見た目以上にミスしやすめ。下に落ちてしまった時は部屋の入口からやり直しさせてくれるためリトライは苦になりにくくなっていますが。
動いている足場から飛び移る際は慣性がジャンプにもかかるみたいで、思っていたより遠くに飛んでいって落ちるというパターンが多かったです。ここはもう慣れるしかないかと。
とはいえ、アスレチックも他の3Dアクションゲームを遊んだことがある人ならそこまで難しく感じないものばかりです。もし厳しいと思った場合も20コイン払えば灯篭のある場所までワープさせてくれるので実質スキップ可能なので安心安全。
ただし、エンディング後に取れるようになる大地の源を全て集めるとなるとアスレチックをちゃんと自力でクリアする必要が出てきます。ED前でもアスレ部屋の空高い所に上級編の源が置かれているのを確認できるのに、見えているだけで取れないという期間が長かったのはもどかしかった…。
追加される部分も元からあった部分と比べて少しだけ難しくはなっていますが、3Dアクション慣れしているならそこまで苦戦はしないぐらいには簡単です。こんな感じでクリア前もクリア後も難易度は控えめにまとまっています。

ただ、源とは別の収集要素に1つだけ難しいと思ったのがあって、それが飛行船でシューティングする黄昏の聖域です。60個あるぼんぼりを3分間で全て破壊するためだけに1~2時間ぐらいは捧げました…。
リロードがそこそこ長い花火砲や見過ごしやすい場所に置かれているぼんぼりなどに大苦戦。クリアできた時も制限時間の5秒前で凄くギリギリでした。
このシューティングステージはエンディングを見るだけならノルマはありません。ただし全破壊クリアすることで買えるようになる服が存在するので、収集要素のコンプリートを目指す際に壁として立ちはだかってくる感じです。
大地の源を250個集めることで買える服もあるので、ユクモちゃんカワイイヤッターをやりたいならコンプリートまで目指しましょう。集めた後にこれでもっと可愛く動いてくれたら…!という不完全燃焼感はありますが…。



総評:観光気分で楽しめるオリエンタルなアドベンチャー

凝った街の造形とのんびりした雰囲気が魅力の作品。オリエンタルな景色の中を観光気分で巡れる癒しゲーです。
全体的に難易度が低く押さえられていて、3Dアクション初心者でも安心して遊べるような作りにもなっています。クリアまでは詰むことなく遊ばさせてくれる所に開発者の優しさを感じます。
あえて厳しめに言うと、簡単にクリアできるので攻略のしがいは少なく・ストーリーの起承転結も控えめで雰囲気重視のゲームと言わざるを得ません。でも個人的には大地の源を地道に集めていくのが楽しかったので好きな作品。
PVを見て東アジアンな街並みに惹かれた人や探索メインのゲームが好きな人にはオススメできます。あとはマリオオデッセイのムーン集めが好きな人にも刺さるかも。
ユクモちゃんの可愛さ目当てで買うと、動きの硬さや変わらない表情が気になってしまう可能性大。モデルそのものの出来は悪くないし・服は可愛いのが揃っているので、モーションにも可愛いらしいのが揃っていたら写真撮影がもっと楽しかったかもとは思いました。
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