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【PC/スマホアプリ/Switch】『There Is No Game: Wrong Dimension』を遊んだ感想&レビュー【クリア済】

2021/12/27
ゲーム感想&レビュー 0
Steamゲーム PCゲーム スマホアプリ Switchソフト パズル
『There Is No Game: Wrong Dimension』を購入しました。

遊んだのはSwitch版。12月16日放送のインディワールドの直後からe-shopで配信開始されたのを購入しました。ダウンロード専売です。
「非ゲーム」を名乗る本作のエンディングを見るまでにかかった時間は6時間ほど。パズルとテキストがメインなので周回する作品ではありませんが、ユニークな解法とメタ的なノリが面白かったです。
前作にあたるThere Is No Game: Jam Edition 2015はPCとスマホ限定ですが無料で遊ぶことができるので、非ゲームというものがどんなものか気になる人はそちらもオススメ。

・タイトル:
There Is No Game: Wrong Dimension
・発売元:Draw Me A Pixel
・開発元:Draw Me A Pixel
・対応ハード:
PC(Steam/GOG)/スマホ(Android/iOS)/Switch
・定価:
-Steam版:1320円(税込)
-Switch版:1670円(税込)
-GOG版:12.99ドル ※日本語字幕なし
-Android版:650円(税込) ※日本語字幕なし
-iOS版:$4.99ドル ※日本語字幕なし
・発売日:2020年8月7日
・ジャンル:パズル
・CERO:A(全年齢対象)
・プレイ人数:1人
・権利表記:
©Draw Me A Pixel 2020. All rights reserved.
・公式サイト:
https://www.drawmeapixel.com/

どういう人にオススメ?
・脱出ゲームが好きな人!
・パロディやメタ要素があるゲームが好きな人!

良かった点
・常識に囚われないギミックが豊富で楽しい
・ドット絵で描かれたグラフィックも緻密で表現豊か
・ゲーム君のメタいツッコミや掛け合いが面白い
・ゲーム関連のパロディネタが多数ちりばめられている

賛否両論?点
・ヒント機能が抽象的でわかりにくいものもある
・日本語字幕に対応しているのはSteam版とSwitch版のみ

備考
(当ブログの画像はSwitch本体の機能を用いて撮影)




絶対にゲームを遊びたいプレイヤーVS絶対にゲームを遊ばせたくないプログラム


ゲーム開始直後の言語設定画面で「これが読めるならプログラムを終了しろ!」、タイトル画面で「始めない」「この先ゲームなし」といきなり謎すぎる字幕が登場。
それを無視して画面を進めていくと、今度はロシア語訛りの英語ナレーションで「ここにはゲームはないんだ」「テレビを見ろ」「外に出かけろ」などとプレイヤーに対してダイレクトにゲームをやめるように言ってきます。
それすら無視して画面中をタッチ(本作はタッチ操作対応)しまくるとブロック崩しのようなゲームがスタート、看板の文字を全て落とすとまた新しいタイトルが出てきて…と言った感じで進行していきます。

チャプター1ではゲームを遊ばせたくないプログラム(以下ゲーム君)VSゲーム君の忠告を無視してでもゲームを遊びたいユーザーの戦いが繰り広げられます。
ゲーム君がなぜ自身のゲームを遊ばせたくないのかは物語を進めている内に判明してきますが、最初はあの手この手でゲームを始めることを阻止してきます。
ゲーム君側の作戦は始めるボタンを色んな物で隠したり・偽のOS画面にボタンを隠したりと中々に手が込んでいますが、ユーザー側の作戦は「とにかく遊ばせろ」という気持ちで脱出ゲームに近い感覚で解法を探すというもの。

ただし本作の謎解きはかーなーりー個性的かつ発想の転換が必要。ほぼ全てが常識で考えるとありえない方法なのに結果と過程には納得できてしまうものばかりです。
ネタバレになってしまうのであまり多くの例を出せないのですが、画面を揺らしたい時は音圧が凄い音楽を鳴らす・アイテムを縮めたい時はZinWip(元ネタはWinZipという圧縮ファイルを解凍できるソフト)のアイコンにドラッグ&ドロップする…などのユニークな方法で謎が解けます。
思いついた方法が多少強引でもやってみると正解だった…という事が多々発生。かなりひねくれた考え方をしないと解けないことも多いのですが理屈自体はなんとなくわかるせいで理不尽感は無いし、どうしても分からない場合は右上のHELPボタンを押すと文章によるヒントを見ることができます。
ヒントボタンは10秒に一度のみ使用可というあって無いような縛りがあるぐらいで特にペナルティもなく見ることができます。文章がやや抽象的なので最後まで読んでもはっきりとは分からないこともありますが、それでも有るのと無いのでは難易度が大違いです。
まあでもヒントは最終手段。できる限り自力で色々試してみた方が楽しいですし、何よりも凝ったギミックが魅力なので初手から答えを知っちゃうのはもったいないです。
ゲーム君も悪態はつきつつもツッコミしてくれるぐらいにはノリが良く、ネジを外しまくっていると「あんた分解のプロか」と皮肉げに褒めてくれたりと悪いヤツではないです。まあ悪いのはどっちかと言うと遊ぶなと言われているのに遊ぼうとしているユーザーサイドだと思う。
ゲーム君と攻防(ユーザー側がずっと攻撃側だけど)している内にハプニングが発生し、別のゲームの次元に飛ばされてしまいますがここまでがチャプター1の内容。チャプター2からはゲーム内ゲームから脱出するためにゲーム君との奇妙な冒険が始まります。
一瞬だけフランス語版のゲーム君や日本語版のゲーム君も出てきますが、彼らの出番はチャプター2以降はないです。最初からいるゲーム君は英語担当っぽい(謎のロシア語訛り)。
グラフィックはドット絵で描かれているのですが非常に緻密。細かい上によく動くのでドット絵ということを忘れてしまうぐらいにすごい。

ゲーム内ゲームから脱出せよ


チャプター2ではシャーロック・ホームズをテーマにしたゲームの世界に飛ばされてしまいます。ここからはゲームから脱出するためにゲーム君と協力しつつ謎を解いていきます。
ゲーム内の次元に飛ばされたといっても作中キャラクターとして入り込むのではなく、ゲームを操作するプレイヤーを操作する感じです。第三者視点のゲームをプレイするユーザーを第一者視点で操作するから…3+1で第四者視点(?)
画面を壊しても映るテレビなどツッコミ所が少なくない次元ですが、こっちもこっちでゲーム背景を切り替えるための舞台装置をいじったり・デバッグルームのようなスプライトふわふわ空間に行ったりなどやりたい放題できます。もはやチートやチート。
ゲーム君の方はほぼ完全に協力関係になったこともあってかセリフ内に頻繁にヒントを出してくれるようになります。ナビゲーターとしても割と優秀なゲーム君。

チャプター3ではゼルダの伝説みたいなゲームに飛ばされます。

内容自体は真っ当そうだったチャプター2のゲームと違って、こっちはアホの子な勇者君とクリアに必須な収集要素が多すぎる所などに出来の怪しさを感じる設定のゲームです。
勇者君は自分で考えて勝手に動いてくれるもののポンコツなので助けてあげないと詰んでしまいます。序盤で伝説の剣も折っちゃうし。
チャプター3は全力でゼル伝をパロッちゃってますが、他のチャプターにも細かいところにゲーム関連のパロディネタがたくさん盛り込まれています(特にチャプター4)
わかりやすいものだけでもMinecraft・SUPERHOT・Papers,Please・パラッパラッパーなどが出てくるし、ゲーム君のセリフにはコールオブデューティ辺りも出てきます。私自身そこまで多分洋ゲーとかインディーゲームに詳しい訳では無いので個人的に気づいていないだけでもっとありそう。
後ゲーム君F2P(Free to Play:基本無料ゲーム)の事嫌いすぎて面白かったです。私も買い切りゲームの方が好きなのでその気持ちはわかる。



総評:ゲーム君と一緒にゲームの世界から脱出する良非ゲーム

ゲーム君と一緒にゲームの世界から脱出することになるという内容の非ゲーム。ゲーム君にとっては本当にゲームじゃないガチの脱出作戦なのでタイトルに偽りはないです(ないです)。
普通にプレイヤーに話しかけてくるゲーム君など最初から最後までメタフィクションたっぷりな内容と癖のある謎解きも面白いし、ヒントも豊富なのでアドベンチャーとしても楽しめます。チャプター6が特に好き。
Switch版とSteam版は他のプラットフォームに比べてお値段がお高めですが日本語対応しているので絶対この2つのどちらかを買った方がいいです。ゲーム君のセリフが理解できないと魅力が半減してしまうぐらいには字幕は大事。
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